詩「台風の自我」

いつも

唐突に現れる

ありのままに素をさらけだす

前に人間に付けられる名前は
数字ばかりでつまらないと言っていた

ぼくにも自我があるんだと

雨もかみなりも風も
どんなふうに動かすかぼくが考えてるんだよ

色々強弱も調節して
ぼくが好きなリズムで指揮をとるんだ

きみは賢いのね
自分がしたいこと理解して動いてるなんて

うん
次の方向性が決まったからちょっとやってみるんだ

なんて上手いこと言うんだから

今回は少し優しい雨だけど
風はそれなりに馬力を効かせるんだと
意気込みながら去っていく

また今日もどこかで
自由な台風の自我がうごめいている



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