なんでもない日の続きのただの1月1日。
何年前の元日。
小学5年生だった長女と2人、なんとなく新年の新鮮な外の空気を吸いたいのと、食べ過ぎた体を少し動かしたいのとでふらりと近所を散歩していたときのこと。
家の近くにある林道を歩いて、枯れた植物の種子や綿毛を見つけて、触ってみたり、小さな丘の上に上って町内を眺めてみたり、遠くに海が少し見えたりなんかして、日常のなんでもない風景を、なんとなく味わうように歩いていて。
夕暮れがやってきたときに私が「あ〜。今年初の夕日だよ。」って言った時の娘の返事。
「クリスマスが過ぎて、大晦日が大急ぎでやってきて、そして今日になった途端に『新年初のナントカ〜』とか、『新年初だからホニャララ〜』とか、なんかむずむずする。」
「今日は新しい年になったけど、今日は昨日の続きだよ。 今日はなんでもない日の続きの1月1日だよ。」
うん。そうだね。
お正月に新年の気持ちを新たにする感じもいいけど。あなたの感じることもちょっとわかるわ。
そして11歳ってこんなことも感じたり考えたりしてるのかって。母としては娘と話をするのがますますおもしろくなりそうで、わくわくするよ。
それから4年経ち。
今年の元日もやっぱり娘は、いつもどおりに起きて、数学の問題をうんうんうなりながら解いて午前中を過ごして。おひるにお雑煮を食べて、いつもとあまりかわらなく今日を過ごしている。
お年玉は受け取るけれど、今日はやっぱりなんでもない日の続きの1月1日。
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