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公立の中学校に通うお子さんには、どうしても決めなくてはならないことがあります。
それは卒業後の進路。
中学2年生から、将来の職業について学習したり、進学先にどんな種類があるのかを知ったりする進路についての学習が始まります。
なんだか急に、これまでの受動的な学生生活から、個別性の高い選択を迫られるため、子どもによってその反応は様々。
勉強の得意な子、スポーツの得意な子は、自分の得意を活かした進路選択を迷わずしていくお子さんもいます。
でもそんな子どもばかりではありません。
「私って・・・」と自分を見つめる作業がとても大切です。
周りと比べて自分には何もない、と悩むお子さんも、やりたいことがないから進路が決められない、そもそも高校行きたいのかな?と思うお子さんも・・・子どもたちは色々な思いや不安を感じています。
辛口な自己評価も、少しネガティブな思いも、それぞれ大切な気づきや、選択につながっていく通過点になっていくので、カウンセラーもふむふむと子どもの思いに耳を傾けます。不安が強すぎるときはその対処法を伝えます。
大事なのは、ああでもない・こうでもないと自分について考えることそのものなので、結論が出なくても、とりあえずベターな進路を選ぶのも、ありなのです。
おうちのかたにぜひ協力をお願いしたいのは、子どもが主体的に自分について知る過程のお手伝い役をしてもらうことです。
「将来やりたいことがない」というお子さんには、
今はそれでOK!と焦らなくて良いことを伝え、
どんなことが好き?どんなことが嫌い?
あなたのいいところはこんなところだよね、など、
普段一緒に過ごして知っているお子さんの個性や良さをなるべく多く
言語化していただければと思います。
お子さんが自分の目で、自分のことが少しずつ見えてくるように、
お子さんの前にある姿鏡をキュッキュと磨くイメージです。
お子さん自身を磨くのではなく、姿鏡を磨く、というのがポイントです。
中学卒業後の進路先は多様化しています。
「中学卒業したら高校にいくもの」。
ほとんどの方がそう思っているかもしれませんが、
いま進学先にはたくさんの種類があります。
お子さんの個性や体調、やりたいことに合わせて、選択肢はたくさん用意してあげたいですね。
大人も一緒に情報収集して令和の多様な進学先について知っていきましょう。