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ニュートンとゲーテ「性格」と「強み」 ①(687文字)
マガジン『響』「こころ音の郷」は、こころをどう捉えるか、水面に映る空の色と水の色のように、心に映る感情の故郷を探ります。
こころ模様は
こころの彩
いつもこころを取り巻き
その魅力的な色彩を放つ
音色のように
性格は人の色味
豊かな色をまとう
その仕組みを紐解いていく
最近、ポジティブ心理学で展開されているビックファイブ(以下;B5)は、人間に認められる性格を分類したものである。5つの因子は、良し悪しではなく、性格として現れる「特性」と表現されている。
一方、キャラクターストレングス(以下;CS)は、性格傾向の中に認められる「強み」であり、それは一つの「徳性」として理解される。
性格傾向には、大枠の「特性」があり、そのなかに「強み」とされる「徳性」があるということだ。
色にも特性がある。ニュートンはプリズムで光を分け、光学の研究を深めた。一方ゲーテは、陰影の印象を分析し、主観的な現象学的色彩学に取り組んだ。
ニュートンは直接光を観察し、ゲーテは、その反射光の生理的印象から光の要素を仕分けした。これは、科学的な客観的視点よりも、情緒的な主観的視座を含むものであった。
そしてまた、人間の「性格」に関していえば、ネガティブな事象が「強み」を炙り出すように、「陰影」から色を炙り出すゲーテ的な観察による印象を見通すことが必要だろう。光自体はあくまでも性格を分類するガイドだ。
ポジティブ心理学のあくまで西洋的な「性格」の解釈を、私たちのこころに馴染む東洋的解釈にするには、ニュートンとゲーテの「色」の捉え方にヒントがある。
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