〈Jyotish〉超モテモテな神様の祝祭 - クリシュナ・アシュタミ -
クリシュナ・アシュタミ(Krishna Ashtami)、またはジャンマシュタミ(Janmashtami)としても知られる祝日です。
ヒンドゥー教において非常に重要な行事であり、神クリシュナの誕生日を祝うものです。
クリシュナはヒンドゥー教の神ヴィシュヌの8番目のアバター(化身)とされ、彼の誕生は大きな祝祭として広く祝われます。
クリシュナは、インドの二代叙事詩のうちのマハーバーラタに登場し、主人公アルジュナの相談役として活躍します。
クリシュナは、美青年として描かれることが多く、笛の名手でもあります。かなりモテモテな色男です。
また、クリシュナは『バガヴァッド・ギーター』の主人公であり、様々な物語や詩にも登場します。
そんなクリシュナをお祭りするクリシュナ・アシュタミの基本的な情報を紹介します!
いつやるお祭りなの?
クリシュナ・アシュタミは、ヒンドゥー暦のシュラヴァナ月(通常は8月か9月)のアシュタミ・ティティ(8番目の月相)に行われます。
今年は、8/26に当たります。
お祝い方法
1. 断食と祈り
多くの信者は、この日に断食をし、クリシュナへの祈りを捧げます。断食は通常、クリシュナの誕生時間(真夜中)まで続けられます。
2. バジャンとキールタン
クリシュナを讃える歌や詩が歌われ、特にバジャン(宗教的な歌)とキールタン(賛美歌)が重要です。
3. クリシュナの物語
クリシュナの生涯や冒険に関する物語が語られ、特に彼の子供時代のエピソードが人気です。
4. デコレーションと供物
家庭や寺院は花や灯籠で装飾され、クリシュナの像や絵が飾られます。また、クリシュナに捧げるための特別な供物が用意されます。
5. ラース・リラ
クリシュナの生涯に基づいた劇やダンスが行われ、特に彼の牧童時代のエピソードが演じられます。
6. 重要性
クリシュナ・アシュタミは、神クリシュナの生誕を通じて、彼の教えや神聖な力を再確認する機会とされています。
また、クリシュナの生涯と教えは、倫理、義務、愛、そして自己犠牲の重要性を強調しています。
この祭りは、インド全土だけでなく、世界中のヒンドゥー教徒によっても祝われています。
特に、彼の出生地であるマトゥラやヴリンダーヴァンでは、非常に盛大に祝われます。
クリシュナ神のキールタン
クリシュナのキールタン(Kirtan)は、主にクリシュナ神への賛美や祈りを歌うことを目的とした、伝統的なインド音楽の一形態です。
キールタンは、インドの讃美歌のようなものです。
ヴェーダやプラーナのテキストに基づいており、しばしばグループで行われ、参加者全員が一緒に歌ったり、繰り返しのコーラス部分を一緒に歌うことが多いです。
クリシュナのキールタンでよく知られているものをいくつかご紹介します!
1. ハレ・クリシュナ・マントラ
(Hare Krishna Mantra)
これは最も有名なキールタンの一つです。
神聖な名前を繰り返し詠唱することで精神的な浄化や内なる平和、神とのつながりを深めることを目的としています。
ハレ(Hare)は、神聖なエネルギーや神の愛称であり、特にラーダー(ラーダー・クリシュナのラーダー)を指します。また、神の慈悲を求める呼びかけとも解釈されます。
クリシュナ(Krishna)はらヒンドゥー教の最高神の一つであるクリシュナ神を指します。クリシュナは「全てを魅了する者」という意味を持ち、愛と喜びの象徴です。
ラーマ(Rama)は、ラーマ神を指し「喜び」や「幸福」を意味します。ラーマ神はまた、ヴィシュヌ神の化身としても知られています。
2. ゴーヴィンダ・ジャヤ・ジャヤ
(Govinda Jaya Jaya)
「ゴーヴィンダ・ジャヤ・ジャヤ」は「ゴーヴィンダ(クリシュナ)の勝利を讃えます」という意味になります。
このキールタンは、クリシュナ神への信仰と敬意を表現するために歌われることが多いです。
また、祈りや瞑想の一環として、神の御名を連呼することで心の平安と霊的な高揚を求めるためにも使用されます。
ゴーヴィンダ (Govinda)は、ヒンドゥー教の神クリシュナの別名で、「牛飼いの守護者」や「喜びを与える者」を意味します。
ジャヤ (Jaya)は、「勝利」や「栄光」を意味します。
3. シャリ・クリシュナ・チャンダ
(Shri Krishna Chaitanya)
「シャリ・クリシュナ・チャンダのキータン」は、「神聖なるクリシュナ(月のように美しい存在)の賛美歌」という意味になります。
このフレーズは、クリシュナ神を讃えるために歌われる宗教的な賛美歌を指していると考えられます。
シャリ(श्री / Shri / Shree)とは、敬称で、「神聖な」や「尊敬すべき」という意味があります。インドの神々や尊敬される人物の名前の前に付けられることが多いです。
クリシュナ(कृष्ण / Krishna)は、ヒンドゥー教の神の一人であり、愛と慈悲の象徴とされています。
チャンダ(चंद / Chanda / Chandra)は、サンスクリット語で「月」を意味します。ここでは「クリシュナ・チャンダ」として、クリシュナを月のように美しい存在として称賛する意味が含まれている可能性があります。
キールタンとは?
キータンは、ヒンドゥー教の宗教的な歌や賛美歌のことを指し、神を賛美するために歌われます。特に集団で歌う形式が一般的です。
キ単なる音楽ではなく、瞑想や祈りの一環として行われ、神との深い精神的な結びつきを持つための手段とされています。
キールタンを通じて、参加者は心を神に捧げ、神聖なエネルギーを感じることができます。
キールタンは、通常、ハルモニウム、タブラ、ムリダンガ、カラタール(シンバル)などの楽器を使って演奏されます。
最後に、、、
ハレ・クリシュナ・マントラは、とても好きなマントラと一つでもあるので、クリシュナアシュタミの時はぜひ詠えたいと思います。
クリシュナは、クリシュケーシャといって感覚の主とも言われています。
心は落ち着きがなくみだれやすく、感覚に流されやすいものです。
なので、クリシュナを慕ってマントラを捧げていると、不安定なマインドを制御してくれると言われています。
なので、これを機にぜひクリシュナ神にキールタンを捧げてみてもいいですね!