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アドラーの『今、ここ』
アドラー心理学では、
『今、ここ』という考え方を重要視します。
アドラー自身は『今、ここ』という言葉ではなくて、
本当は『地に足をつけて生きる』と表現したらしいのです。
それは『今できることをする』ということです。
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そのためには、仮定の話をしないことが大切なのです。
私たちは、なにかを始め動き出す時に、
「もし~ならば」と仮定の話をつねに考えます。
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「もし、これをしてうまく行かなかったらどうしょう?」
「もし、これをして失敗したらどうしょう?」
起こるかどうかもわからないことを、あれこれ考えては
真剣に悩み、行動するかどうかを迷うのです。
簡単なことで、他人に謝罪しなければいけない時にも、
「もし、謝っても許してもらえなければどうしょう?」
などと、考えて謝罪するのを迷うことがありませんか?
それは、そのときになってから考えるべき問題であって、
起こる前からあれこれと悩んでみても、
ただ時間がむだに過ぎるだけで、解決する方法は
何も見つかりません。
私たちにできることは、ただ今できることをやるだけです。
「もし~ならば」と起こってもいないことを
あれこれ考えるのは、考えることによってやるべきことを、
行動することを、回避するための言い訳にしかなりません。
そうではなく、現実を受け入れ、今できることをする。
それが、『地に足を付けて生きる』ということ。
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今できることをするのが、楽観主義。
「何とかなるさ」運を天に任せ、
結局は何もしないのが楽天主義。
「何もできない」と悩んで何もしないのが悲観主義。
起こりもしない事を心配するより先に動く事が
アドラーの言う「今、ここ」であり
地に足付けて生きると言う事。ただ自分を信じる事です。
せっかくの言葉もただしく理解しないといけませんね。
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