自分は人の数だけ存在する
病院に行くと先生や看護師さんと雑談する事もあるのです。
主治医の先生が3人いるのですが、主治医のうち
一人の先生は、私の事を「意地っ張り」だと言います。
他の先生もそれぞれにいう事が違うのです。
ひとりは「優しい明るい」と言うし、あとの一人は
「がんばりやさん」だと言います。
看護師さんも、それぞれに違う事を言うんですよ。
他人から見れば私っていろんな顔を持ってるってこと?
こんな風に人の目を通して見られるわたしって、
すごくカラフルで多様なんだなって思ったのです。
おもしろいですよね。身体はひとつの人間だけど、
見る人によっていろいろな色に塗られて印象がちがう。
子どものころに遊んだ「お姫様の塗り絵」みたいな感じね。人が思う色を塗り重ねて、可愛いお姫様が完成する。
わたしという存在は、その時その時の見る人の状況や関係に
よって都合よく色を塗られているにすぎないんですよね。
何色にでもなりうる「わたし」
それなら「自分はこういう人間だ!」とか
「あの人はこういう人だ!」って決めつけちゃうのは
無意味だなって思うのです。
全部ただの自己満足に過ぎない気がするのです。
意識していないときでも、他の人たちは常に私たちの行動や言葉や、感じる事で影響を受けている。
そして、それがまた私たち自身の自己認識にも
影響を与えるのですね。
それぞれが異なる目線で相手を見ているのは、
時にはその反応が相手にとって驚きにもなるのです。
それがポジティブな評価でも、
一部のネガティブな評価でも、
自分自身の成長や新たな視点を得るための
貴重なフィードバックになるんですよね。
そんなふうに感じることで、何色にでもなれる自分を
知って、もっと自由で楽しい日々が送れる気がするのです。
逆に、自分を固定してしまうと、
可能性や新しいチャンスやヒントを
見逃しちゃうこともあると思うのです。
あなたという個人は、一つの見方だけでは無くて
100人が見れば、100通りの印象があるのですよ。
誰かが好い事を言ってくれるなら、それをしっかり
覚えておいて、自分改革もできるという事なのですね。