どこで覚えたの?
本来、私たちの心に「怒り」という感情はないんです。
心が穏やかでいられなくなるのを「怒る」と言ったり、
「腹が立つ」なんて表現しますけど、
実は私たちの心は、元々は静かで平和なものなんです。
腹が立つようにはできていないんです。
赤ちゃんが生まれてきたとき、
持っている感情はたった3つだけだそうです。
まず、スヤスヤ寝ているときの「安らぎ」の気持ち。
次に、「お腹が減った」とか「おむつが濡れている」
みたいな欲求を表す「泣く」という感情。
そして、赤ちゃんって目が合うとニコッと笑いますよね。
これが3つ目の感情で、「笑う」というものなんです。
「怒る」という感情は生まれつき持っていないんですよ。
私たちはどこで「怒る」ことを覚えたんでしょうか?
たぶん、それは親や社会の中で
自我から学んだものなんじゃないかと思います。
「怒る」というのは、穏やかな心をかき立てて、
無理やり起こしてしまうことを指します。
大人が気に入らないことがあると、つい怒ってみせるのは、実は相手を黙らせたり、譲らせるための手段なんですよね。それを見た子どもたちは、同じように「怒る」という方法を真似るようになってしまいます。
考えてみれば、自然の中で「腹を立てる状況」なんて、
どこにもないですよね。
ただ、私たちが勝手に怒っているだけ。
もしそれに気づけたら、きっと怒りなんて
必要なくなるんじゃないかなって思います。
たとえば、家の中で気に入らないことがあったとき、
大人はこんなふうに「怒ってますアピール」をしがちです。食器を洗うときにわざと音を立てたり、
ドアをバタン!って閉めたり、
大きな音をたてて歩いたり。
これは、「自分は不機嫌なんだ!」って
周りに知ってほしいだけなんです。
でも、こうした行動って、
実は大人のふりをした「幼児っぽさ」の表れなんです。
多くの人は、他人には腹を立てても理性で
我慢できることが多いですけど、家族や親しい人になると、その我慢がきかなくなっちゃうことが多いのです。
最近では、他人に対しても怒りを
コントロールできない人が増えていることが
問題になっています。そもそも「腹を立てる状況」なんて
本当は存在しないんです。人間は言葉を持っているのだから
ちゃんと言葉で説明すればいいだけのこと。
ただ、自分が勝手に演じているだけなんですよね。
それに気づけば、ひと呼吸おいて言葉で伝えることで
「怒る」は排除されて、周りとも笑顔で接っする事ができ、
もっと心が軽くなるかもしれません。
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