立ち位置
わたしは昔からよく相談事をされることが多い。
わたしの放つちょっとした負のオーラが人を惹きつけるのかも知れない。
この人なら言っても大丈夫かな。
そんなこんなで相談事を持ち込まれる。
メンタルがだめになった時に電話してきてありったけを吐き出していく人もいる。
酒を飲んで大泣きして暴れる人もいる。
少しだけ、愚痴をこぼした人に、ゆっくり話を聞いて愚痴をもっと引き出すこともある。
でもみんな、忘れている。
わたしのことは、誰も聞かない。
わたしは、愚痴を人に言うことができない。
愚痴を聞く側がどれだけ消耗するのかを知っているからだ。愚痴を言う前に、言われてしまうからだ。
あーあ、まあ、そんなもんか。
わたしの立ち位置は、負のゴミ箱だ。
そんな日には、よく空を見上げる。
写真のような、紫がかった雲が大好きで。
こんな色は「半色」(はしたいろ)というらしい。
はしたいろ。どっちつかずな曖昧な色。
語感も、なんだかはみ出しものの自分を表すような、そんな気がした。 だから、好き。
今日はこの空を眺めながら、音楽を聴きながら歩こう。「わたしのアール」とかが、響くのかも。