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映画館で見るジブリが最高だった話

スタジオジブリの作品が映画館で再上映される、という話を最初に聞いた時は、へえ、そうなんだとしか思わなかった。
でも、相変わらず眠れない夜を過ごしていた時に急に
この先の人生でジブリ映画を映画館で観れることはあるのだろうか(いや、ない)と思った。
思い立ったら今すぐ見たい、明日にでも見ようと心に決めて眠りについた。
明日やりたいことがあって、それを楽しみに眠るのってなんかいいなと思った。

果たして次の日、会社で散々な思いをして、それでも今日はジブリを見るからと自分を奮い立たせてなんとか仕事を終わらせ、泣きそうになりながら映画館に行った。
何を見るかは悩んだけど、ジブリ作品の中で一番好きな千と千尋の神隠しにした。大好きな作品にパワーをもらいたかった。

結果として、映画館で見るジブリは最高だった。
釜爺のボイラー室がごうごう鳴る音も、おしらさまが廊下をきゅっきゅっと歩く音も、ハク竜の瞳が緑色できらきらしているのもぜんぶ!
個人的に好きなのは、ねずみにされた坊とススワタリが千尋のまねをしてるところ…。
釜爺がハクについて少しシリアスに語っているのに、そばできゃっきゃっしてるのがかわいくてもう。
音響や迫力はけた違いのはずなのに、実家の小さなテレビでビデオを再生している感覚になった。
テレビの前のソファに体育座りして、かじりつくように見ていた子どもの時の感覚。
何度も何度も、繰り返し見た作品だけど、やっぱり小さい時と比べると感じ方が変わるなとおもった。
最初はあんなに頼りなくて、すぐ泣いて、どうしたらいいのって誰かに聞いてばかりの千尋が、ハクもカオナシも両親も自分で助けてしまう。
電車でどうしたらいいか分からずにウロウロするカオナシに「おいで」って言えるのはほんとうにすごい。あの瞬間、カオナシはたぶんはじめて自分が存在しても良い場所を得られたんだと思う。
銭婆の家は、なんかもう郷愁で泣きそうになってしまった。暖かく守られた優しい世界。ぴょこぴょこ迎えに来てくれる入口の外灯の健気さよ。あの家の片隅の観葉植物になりたい。あの家で編み物をするカオナシの穏やかな顔を思い出してまた泣きそう。

千と千尋を見た2日後、ナウシカも見た…。
ナウシカもユパ様もかっこよすぎ…。
久しぶりにファンタジーに浸って溺れた。

とにもかくにも、一生に一度は、映画館でジブリを!




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