京うつくし図鑑‐7【日向大神宮:京のお伊勢さん】は京のパワースポット
京都の蹴上にある「日向大神宮(ひむかいだいじんぐう」は京のお伊勢さんと呼ばれ、境内には伊勢神宮さながらの立派な内宮・外宮がある。日御山(神明山)の山頂には「伊勢神宮遥拝所」があり、三重の伊勢神宮に向かって手を合わせれば、伊勢参りと同じご利益があるとされている。
境内には、巨石をくり抜いて作られた、厄除け・開運の強力なパワースポット、「天の岩戸」がある。また、縁結びのご利益がある「福土神社」には、願いを書いた祈願土器(かわらけ)がたくさん奉納されている。
境内にある「天の岩戸」をくぐり通り抜けて、厄が落とし。毎年節分には「ぬけ参り」が…
日向大神宮の参道入り口、一の鳥居
この一の鳥居の場所は「京の七口」の一つである。かつて、この神宮は東海道を行きかう旅人たちが、道中の安全祈願や、伊勢神宮の代参として祈願に訪れる人たちで賑わっていたそうである。
日向大神宮のお伊勢鳥居
鳥居をくぐった先には、左手に社務所が、右手には猿田彦神社と拝殿がある。その先を進んでいくと、そこに京都のお伊勢さんの外宮がある。
京のお伊勢さん外宮・内宮
勾玉池にかかる橋
外宮に参拝をしたあと、先に進むと勾玉池(まがたまいけ)に架かる橋を渡る。そこが内宮(ないく)に向かって進んでいく道である。
天照大御神をお祀りされている、お伊勢さんの内宮
橋を渡ると、恵比寿神社と朝日泉のお社がある。さらにその階段を登った先には伊勢神宮を思わせる内宮が現れる。ここには天照大御神が祀られており、その佇まいは素朴で静謐な美しさに満ちている。
内宮に参拝した後にそのまま左手に進んでいくと、天の岩戸に向かう道の手前に神様が降りてこられる神聖な岩、「影向岩(ようごういわ)」がある。
強力なパワースポット「天の岩戸」
そのまま影向岩から先に進むと、あの「天の岩戸」への階段が見える。ここを進んでいくと、強力なパワースポットと地元でもよく知られる「天の岩戸」につながっている。
開運厄除けの神、天の岩戸
天の岩戸までは数分。進んでいくと、そこに突然現われる洞窟、
それが開運厄除けの神「天の岩戸」の洞窟である。
日向大神宮の「天の岩戸」
そのまま行くと、日向大神宮の「天の岩戸」の入口が見える。
ここから、いよいよ「天の岩戸」へと進んでいくのである。
日向大神宮の由来について
第23代顕宗天皇(けんぞうてんのう)の時代に、筑紫日向の高千穂の峯から神聖な場所を移して創建されたと伝えられている。応仁の乱で社殿などが焼失したが、江戸時代初期に篤志家の支援で元の場所に再建された。その後、交通安全を祈願する神社として知られるようになった。
天の岩戸内にある、戸隠神社
穴の突きあたりには、天手力男(あめのたじからおのみこと)をお祀りしている戸隠神社(とがくしじんじゃ)がある。戸隠神社の神前にも、多くの祈願土器が供えられている。今もこれほど信仰を集めていることが確認できる。
戸隠神社に辿り着くまでは中は真っ暗だった。しかし、ここでは出口から陽の光が差していて導かれているように、感じることができるといわれる。
日向大神宮の「天の岩戸」の出口
この「天の岩戸」をくぐりぬけると厄が払われ運気が上昇すると言われている強力なパワースポットである。天の岩戸の出口は新しい自分への入口。そう感じさせる神聖な場所。
縁結びの「福土神社」は、大国主命(おおくにぬしのみこと)がご祭神
大国主命(おおくにぬしのみこと)がご祭神の「福土神社」(ふくどじんじゃ)のご神徳は「縁結び」である。数多くの祈願を書いた数多くのかわらけが、信仰の厚さを物語っている。
福士神社の神前に供えられた、山のような祈願土器
ここで祈願するためには、社務所で祈願土器(かわらけ)という白いお皿(500円)をいただき、願いを書いたお皿を神前にお供えするしきたりである。
日向大神宮の摂社・末社
その他にも日向大神宮には数多くのの摂社・末社がお祀りされている。
京都から伊勢神宮を遥拝(ようはい)
日向大神宮には、遠く離れた京都から三重県にある伊勢神宮に向かって拝むことができる「伊勢神宮遥拝(ようはい)所」がある。伊勢神宮遥拝へ行くには、手水舎から右手の方にある道を進み山を登っていく。石垣がグラグラしているところもあるが、途中で振り返ると結構登ってきたことがわかる。この先は、獣が出てきそうな鬱蒼(うっそう)とした山道へ突入する。ここ進んで大丈夫?そのまま前進していく。そんな中を進んでいくと、約10~15分ほどで「伊勢神宮遥拝所」へ到着する。
「伊勢神宮遥拝所」の鳥居
「伊勢神宮遥拝所」で手を合わせると、遠く三重県にある伊勢神宮の方向に手を合わせていることになる。この遙拝所でお祈りすることで、伊勢参りと同じご利益があるとされている。
「伊勢神宮遥拝所」の眼下には、京都市内と平安神宮の大鳥居
「伊勢神宮遥拝所」から振り返ると、木々の間から京都市内と平安神宮の朱色の大鳥居を見ることができる。さらにその先には、御所があり、伊勢神宮-日向大神宮-京都御苑と一直線に並ぶことに気づく。この聖地同士を結ぶ見えない線を『レイライン』と呼ばれる。日向大神宮は伊勢神宮のパワーを御所に送るために、この地に建てられたのではないかといわれている。
日向大神宮のご祭神
ご祭神/内宮(ないく)上ノ本宮(かみのほんぐう)
天照大御神(あまてらすおおみかみ)
多紀理毘売命(たぎりひめのみこと)
市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)
多岐都比売命(たぎつひめのみこと)
ご祭神/外宮(げく)下ノ本宮(しものほんぐう)
天津彦火瓊々杵尊(あまつひこほににぎのみこと)
天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
日向大神宮のご利益
厄除け・開運:境内にある「天の岩戸」をくぐり通り抜けることで、厄が落とされ運が開けると言われている。毎年節分には「ぬけ参り」があります。
縁結び:境内にある「福土神社」のご祭神は大国主命(おおくにぬしのみこと)で、大国主命は縁結びの神さまとして親しまれている。
日向大神宮の授与品
祈願土器にお願い・日付・名前を書き、境内にある自身のいただきたいご神徳のある神社に納める。
主にお皿が置いてあったのは、縁結びの福土神社と天の岩戸内にある厄除け開運の戸隠神社。その他にも商売繁盛の恵比寿神社や、交通安全・安産のご利益がある猿田彦神社などがある。
日向大神宮の御朱印
朱色の判を押し、参拝日を手書きと非常にシンプルな御朱印である。天智天皇が名付けた山の名前「日御山(ひのみやま)」の印も押されている。
【初穂料】300円
【場所】授与所
【受付時間】09.:00~17:00
日向大神宮の基本情報
名称(よみがな):日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)
住所 :〒607-8491 京都市山科区日ノ岡一切経谷町29
駐車場 :あり/無料(約5台)
参拝・拝観時間 :【社務所・授与所】受付時間/09:00~17:00
参拝・拝観料 :無料
公式ホームページ:http://www12.plala.or.jp/himukai/
日向大神宮のアクセス
公共交通機関の場合:地下鉄東西線「蹴上駅」下車、徒歩15分