【塾へ行かず、コネがなくとも幼稚園受験を突破できる方法・8】簡単! こどもに算数・計算を「説明」する
算数が得意ではないのに子供に教えなくてはならないのだが…と相談されることがあります。
数学ではない、算数の実用性についてわからなくなるときがあるというご意見。わかります。たしかに親がわからないことを子どもに教えるのは酷な話。
私だってそれほど算数や数学が得意ではありません。
そうはいってもそこはある程度のこちらの想像力で補えるのではないかと思われるのでこの文章を書きました。私が「算数」について思うことは現象についての論理的な説明をするための「手段」だということが言いたいです。
たとえば「2×3=6」ということを説明するにはどうするか? という問いがあったとしましょう。これをどう子供に説明するか?ということです。
「そういうものだ!」という説明もあることにはあるのです(笑)実際に私は九九の計算を小学2年生で覚えさせられました。まさに「そういうものだ」と言われ、覚えさせられました。とにかく覚えろ!と。でもそういうものに抗う子どもの気持ちもわかるし、まだ記憶力が学力と結びついていない時期に「覚えろ」だけでは覚えられないという子どもの事情も理解していただきたいのです。
「覚えろ!」時代だった私は、いや私たちは子どもにどういう説明をするか、その術を自分で見つけなくてはいけないのではないでしょうか。
私なりに子どもに説明する方法を考えてみました。自分たちの生活に引き付けて考えてみると子どもも入りやすいし、教えやすいのではないかと思うのです。
ちょうどテーブルに習い事でもらったアメが6つあったとしましょう。これを説明しない手はない!です。
まず、小さいビニール袋を3枚用意。そのビニール袋にアメを2つ入れていく。アメが2つ入った袋が3つある。その事実、というかそのアメが6つあるという「現象」を説明するとそういうことになります。そこに物語性を足して、こどもにそれを再現してもらうのです。
「ピアノの先生からもらった6つのアメを、パパとママと○○ちゃん(=息子)の3人に同じ数をあげるにはどうする?」
そんな問いにしてみましょう。答えを導くための問いは非常に効果的です。ただ、子供に質問をすればよいというものではないのです。
目の前に6つのアメ、アメを分ける3人、ビニール袋にいくつずつ入れたらよいのか?を考えさせます。要は、同じ数を3人に行きわたらせるにはいくつ袋に入れたらいいのかを考えさせるのです。
息子は自分に3つ入れようとする。おいおい、そうしたらあとの3つをどう分けるんだい?
自分=3つ、ママ=2つ、パパ=1つ、ってそれは君の序列かもしれないが(笑)、どうしたら同じ数を3人に行きわたらせるか考えてみようよ。
子供は正直だが、それだけでは仕方ない。アメが6つあるという現象を説明するにおいてその方法はたくさんあります。
「3+3=6」もそうだし、「1+2+3=6」もそうだし、「0.5×12=6」もそうである。そのなかで「2×3=6」を説明(=証明)しなければならないのだから、選択肢を認識してきちんと説明しなくてはいけないのです。
息子の目の前ではもう一度アメがテーブルに6つある状態に戻されています。
忖度とか序列とかそういうことを考えずに6つのアメを3人で均等に分けなくてはいけないという使命が息子に与えられています。息子はいろいろと考えた末にアメ2つ入れた袋を3つ作り、その使命を完遂(笑)!
「よくできたね! すごいじゃない!」
2つのアメが入った袋を3人に渡すと合計6つ。まさに「2×3=6」である。理にかなった説明といえないでしょうか?
こういう簡単な計算問題であれば、早いうちから塾に入れなくても家で教えることは可能ではないでしょうか?
こういうことは親が付きっきりで教えてあげたいもの。教えられていないのなら、いろいろとこれからお子さんとの関係をもう一度考えてみたほうがいいかもしれません。
うちは塾に入れるからそんなことはしない、という考え方もあるでしょう。子どもの勉強なんか見たくないという親御さんもいるでしょう。
否定はしません。ただ、子どもが覚えていく知識のなかに親から言われたことや教えてもらったことがエピソードとして紐づくとより強固なものになっていくのは間違いないことだと言えます。
親自身が大して勉強ができなかった、学歴が大したことがない、など色々とコンプレックスを抱えた親は多いのかもしれませんが、そんな親でも子供に教えることができないかといえばそんなことはないはずです。
私は残念ながら、東京大学の出身でも、世界の名門ハーバード大学を首席で卒業したわけでもないです(笑)
そんなことよりも…
子供は「理解できるととてもうれしい」もの。シナプスがつながる瞬間というか、腑に落ちる瞬間の気持ちよさというのはどんな子供にもあるものだと思います。そのときを共に祝うことができるということが子どもにとってすごく有益なことだと思われます。
子供に答えを導くための問いをたてることで、子供に考えさせて、それが答えにつながったときにどんな未来につながっていくか、教えたほうの親もうれしいものだと思いますよ。
個人的な意見ですが、