子育てが苦手な人こそ知っておきたい! 子育ての勉強の重要性
はじめに
子育ては簡単です!
なんてことを言う人に会ったことがありますか?
私はありません。
特に長男、長女の子育ては、初めてのことばかりで難しいと感じる人が多いと思います。
その結果、子どもとの関係がうまくいかなかったり夫婦関係に影響してしまうケースもあります。
そこで役に立つのが子育ての勉強です。
え?子育ての勉強?性格や性質はそれぞれ違うし型にはめるなんてナンセンスだよ!
そんな声が聞こえてきそうです。
しかしこのような声の主の多くは、子育ての勉強をしたことがない人ではないでしょうか?
高卒の人が「大学なんて行かなくても大丈夫だよ」と言うのと似ています。
いやいや、大学でどんなことをするのか知らんやん。
それと同様、子育ての勉強をしたことがない人はその大切さに気付いていないだけなのです。
そこで本記事では、子育ての勉強の重要性とその方法、また得られるメリットについて紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
子育ては誰にでも難しいもの
子育ては誰にでも難しいものです。
子どもの成長に合わせて、日々変化する様々な課題に直面することがあります。
また、子どもにとって最適な育て方は人それぞれ異なるため、一概に正しい方法があるわけではありません。
では「子育てを勉強する」とは、一体どういうことなのか?
また、何を知ることが「子育ての勉強」なのか?
説明していきますので、続きをご覧ください。
どのような知識を得るために勉強するのか?
子育ての勉強は、以下のような知識を得るために勉強することが大切です。
子どもの発達段階
子どもの行動や心理
子どもとのコミュニケーション
上記をそれぞれ解説していきます。
子どもの発達段階
子どもの発達段階とは、年齢に応じて身体的、心理的、社会的にどのような変化が起きるかということを示すものです。
例えば赤ちゃんの場合は、首がすわったり、座ったり、つかまり立ちしたりすることが発達段階の一つです。
また、言葉を話すことや社会性を身につけることも発達段階の一つと考えることができます。
発達段階を理解することで、子どもが今どのような成長過程にあるのかを把握し、適切なサポートをすることができます。
例えば、身体機能の発達過程の一部には以下のようなものがあります。
上記は発達過程のほんの一部です。
これを理解するだけでも、赤ちゃんとどのような遊びを通して発達を促すことが大切なのかが見えてきますよね。
身体機能の発達と同様、心理的な発達にも目を向けてみましょう。
上記は、発達段階の勉強をする上で必ず出てくる、アメリカの発達心理学者のエリクソン(1902-1994)が1950年に発表した心理社会的発達段階説です。
各年齢帯においての心理的課題などを簡潔に示したものになっており、何を大切にするとポジティブに生きられるかが分かります。
例えば、乳児の頃に大切にしたいことは親への信頼であり、獲得できなければ不信や不安といったネガティブな要素が強くなります。
表では、大切にするには「授乳」とありますが、あくまで一例にすぎません。
信頼=安全基地、つまり愛着を形成するということ。
(詳しくは愛着についての記事で解説しています)
ひとつ注意しておきたいのは、子どもの発達には個人差があり必ずしも表の通りに進むわけではないことです。
そのあたりも勉強するにつれて分かってくるのではないかと思います。
このように、「人がこうした段階を経て成長をしているんだ」と知るだけでも、子どもと関わる時の見る目や意識が変わると思いませんか?
子どもの行動と心理
子どもの行動と心理の理解とは、子どもがなぜそのような行動をとるのかを理解し、適切なサポートや指導を行うための能力のことです。
子どもは成長過程でさまざまな行動をとりますが、その背景には理由がある場合があります。
例えば、例えば、イライラしたり泣いたりする理由には、ストレスや不安、過剰な期待、または寂しさや退屈などの感情が隠れていることがあります。また、子どもたちがある行動をとった理由には、自分を守るための反応や、あるいは家族や友人との関係性に関する要因が含まれることもあります。
それを分かっているのといないのとでは、対応に明らかな差が出てきますよね。
一時は親もイライラして「そんなことで泣かないの!」などと言ってしまうこともあると思います。
しかし行動と心理を分かっていれば、「もしかしたらストレスが溜まっているのかな?」と我に返って立ち止まることができます。
イライラを持続して子どもにさらなるストレスを与え続けるのか?
それとも、振り返って子どもに優しく問いかけるのか?
どちらが子どもにとって良いのかは、一目瞭然ですよね。
また、子どもは成長に伴ってさまざまな心理的な変化を経験します。
例えば、幼児期には自己中心的で、感情の起伏が激しい傾向があります。
また、学齢期には同性との関係性や自己肯定感が重要になり、思春期にはアイデンティティの確立や自立心が求められます。
このような子どもの行動と心理を理解することで、コミュニケーションを深め、より良い関係を築くことができるようになります。
子どもとのコミュニケーション
子どもとのコミュニケーションの勉強とは、コミュニケーションに必要なスキルや知識を身につけることです。
コミュニケーションは、子どもが言葉を話す前から始まります。
赤ちゃんは、泣くことで自分の欲求や不安を伝えます。
しかし、成長に伴って言葉を使ってコミュニケーションをするようになります。
そのため、子どもたちが話す言葉や表情、仕草を理解し、適切に応えるスキルや、子どもたちが自分の気持ちを伝えやすい環境を作る方法など、様々な学びが必要となります。
コミュニケーションスキルには、目を合わせるなどの基本的なことだけでなく、非言語コミュニケーションや複数のコミュニケーション方法といった高度なものまであります。
子どもとのコミュニケーションのスキルを幅広く知ることで、より深い信頼関係を築くことができるのです。
上記のように、子育ての勉強とは「子どもが〇〇をしたらこうする」などといった手段の勉強ではないことを理解していただけたと思います。
では、このような勉強をするにはどのような方法があるのでしょうか?
子育ての勉強の方法
ここからは、私が実際に取り組んだ子育ての勉強方法を紹介していきます。
勉強方法は、たったひとつです。
【本を読んで実践する】これを繰り返すだけ。
インプットして、アウトプットする。
子育てですから、自分の子どもに対する関わり方さえ改善できればよいのです。
私は子育てに関する本を数えきれないほど読んでいます。
その結果、やはり知識を得るには本が最強だと感じました。
そんな私がオススメする本をいつくか紹介します。
①『史上最強図解よくわかる発達心理学』
発達心理学の基本的な知識を図解を交えてわかりやすく説明した本です。
発達心理学とは、人間が生まれてから成長していく過程を研究する学問です。
この本では、人間の生涯にわたる発達の過程を、身体、感覚、知覚、言語、思考、社会性などの観点から解説しています。
また、発達心理学の研究成果をもとに子育てや教育についても紹介しており、具体的なアドバイスも提示しています。
図解が豊富で、初めて発達心理学に触れる人でもわかりやすく読むことができます。
全体的にカラフルで視覚的なイメージが印象的な一冊です。
②『子どもの心の発達がわかる本』
小児心理学の専門家としての視点から、子どもの心の発達について詳しく説明しています。
具体的には、赤ちゃんから思春期までの各段階での心の発達の様子や、親がどのように子どもの心の成長を支援すればよいかなどが解説されています。
また、心の発達に関連する様々なテーマが取り上げられており、例えば兄弟の関係、いじめ、離婚などについても解説されています。
専門用語が多く使われていますが、具体的な事例や図解を用いてわかりやすく解説されているため、心理学にあまり馴染みのない読者でも理解しやすい内容となっています。
③『心理学的に正しい子育て』
著者の的場永紋氏はカウンセラーとして多くの親子のカウンセリングを経験し、その経験から導き出された心理学的に正しい子育ての方法を紹介しています。
具体的には、子どもの発達段階に合わせたコミュニケーション方法や、子どもの自己肯定感を高める方法、親自身がストレスを感じたときの対処法などが紹介されています。
また、具体的な事例やワークシートも多数掲載されており、実践的なアドバイスも充実しています。
心理学の専門用語を使いながらもわかりやすく解説されており、子育てに悩む親には読んでほしい一冊です。
紹介した3冊はほんの一部にすぎませんが、この3冊を読んで実践するだけでも勉強した効果を得られると思います。
最近ではオーディブルのような聞く読書もありますから、時間が無いという人は通勤時間などに取り組んでみてはいかがでしょうか?
子育ての勉強をするメリット
子育ての勉強をするメリットは以下の通りです。
①子どもの成長や発達を理解できるようになる
子育ての勉強をすることで、子どもがどのような成長や発達をしているのかを理解することができます。
そのため、子どもの行動や言動に対して適切な対応ができるようになります。
②より良いコミュニケーションが取れるようになる
子どもたちとのコミュニケーションは非常に重要ですが、子どもがどのように感じているのかを理解することは簡単ではありません。
子育ての勉強をすることで子どもの気持ちや考え方を理解することができるため、より良いコミュニケーションが取れるようになります。
③自信を持って子育てができるようになる
子育ての勉強をすることで子どもが正常に成長していることを確認できるため、自信を持って子育てができるようになります。
また、勉強をすることで、子育てについての知識や技術を身につけることができます。
④健康な家庭環境を作ることができる
子育ての勉強をすることで、健康な家庭環境を作ることができます。
というのも、子どもの行動に対してどうしていいかわからずイライラすることが減るからです。
片づけない、ご飯で遊ぶ、歯磨きをしない、お風呂に入らない…etc
このような日常のイライラのもとになる子どもの行動も、その行動心理を知っていれば対応も変わってきます。
親のイライラが減って笑顔になることで夫婦関係も良くなり、子どもの笑顔も増え、より健康な家庭環境を作ることができるようになるでしょう。
以上のように、子育ての勉強をすることで、子どもたちとより良い関係を築くことができるだけでなく、健康な家庭環境を作ることができるようになります。
何より、イライラが減ることが一番なのではないでしょうか?
親が笑顔になれば、本当に子どもの笑顔が増えますからね。
子育てコミュニティのメリットとデメリット
子育てコミュニティに参加することや、ママ友グループと意見交換することも子育てにおいてプラスの効果を得られる可能性があります。
しかし、「子育ての勉強」という見方をすると、不安があります。
子育てコミュニティに参加するメリットとデメリットを挙げていきましょう。
子育てコミュニティ参加のメリット
①同じ悩みを持つ仲間ができる
同じ年齢の子どもを持つ親たちが集まるため、同じような悩みを持つ人たちと出会うことができます。
子育ての悩みや不安を共有することで、心の負担が軽減されることがあります。
②子どもとの遊び場がある
子育て支援センターや子育てサークルなどでは、子どもと一緒に遊べる施設やイベントが用意されています。
子どもが遊びながら社会性を身につけることができ、親も交流を深めることができます。
③育児に関する情報やアドバイスが得られる
専門家が参加する育児相談会では、子育てに関する質問や悩みに対してアドバイスを得ることができます。
また、同じような悩みを持つ親たちから、実体験に基づいたアドバイスを得ることもできます。
上記のようなメリットがある一方で、子育てコミュニティに参加することには以下のようなデメリットが考えられます。
子育てコミュニティ参加のデメリット
①情報の信憑性に疑問がある
子育てに関する情報は多種多様であり、信憑性の高い情報とそうでない情報が混在しています。
情報源を十分に確認しないまま受け入れると、逆に育児に悪影響を与える可能性があります。
②個人情報が漏れる可能性がある
オンラインコミュニティに参加する場合、個人情報が漏れるリスクがあります。
特に、SNSなどで実名を公開してしまうと、情報漏えいのリスクが高まります。
②自分と違う意見が出てくることもある
子育てに関する意見やアドバイスは人それぞれであり、自分の考えと異なるものが出てくることもあります。
そのため、参加するコミュニティでの意見交換や情報収集は、自己判断と選択が必要となります。
このように、子育てコミュニティへの参加はデメリットを理解しておく必要があります。
一番のメリットは、同じ悩みを持つ仲間同士で日頃のストレスを吐き出し合うことができることではないでしょうか。
まとめ
以上、子育てが苦手な人にとって子育ての勉強が重要である理由と、勉強する際に役立つ本の紹介、また子育てコミュニティの概要や参加するメリット・デメリットについて紹介してきました。
子育ては誰にでも難しいものですが、子どもの発達段階や行動、心理を理解することで、より良いコミュニケーションが取れるようになります。
子育ての勉強には、今回紹介した本以外にも様々な良書があります。
悩み解消系の本などもありますから、ぜひご自身が読みやすい本をチョイスして読んでみてください。
また、子育てコミュニティに参加することは、他の親たちと情報交換ができたり、子ども同士の交流の場を提供してもらえたりするメリットがあります。
ただし、中にはママ友トラブルなども起こることがあるため、参加する際は注意が必要です。
子育ての勉強やコミュニティ参加を通して、より充実した子育てライフを送ることができるようになることを願っています。