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寄附金の集め方

前回、秋田県秋田市の大平山三吉梵天祭のご紹介をしました。

毎年うちの町内では、お祭り直前の日曜日に、奉加で地域の家々と企業を回ります。
今年も1月10日に奉加を行いました。
奉加というのは、あまり聞き慣れないと思いますが、こんな意味です。

奉加(ほうが)
《名・ス他》他の人びとに加わって(神仏に)寄付すること。

要は寄付金集めです。
地域を回って、神社のお札をお配りし寄付を頂きます。
この寄付が町内で出している梵天祭の重要な資金源になります。

僕がこの梵天に参加し始めてから、気が付けば10年以上になりますが、これまでの間、この奉加を含む、様々なお祭りをやるために必要な事柄について、みんなで打ち合わせをしてきました。
地域を回って、寄付を集めるというのは、地域の理解がないととても難しことなのですが、これまでの様々な取り組みの積み重ねによって、年々とても効率的になってきています。
地域の共通理解を得られているようになってきている、というのが大きいのですが、その取り組みの一例をご紹介します。
様々な行事や活動の寄付集めの参考になればと思います。

・案内状を出す

 ある年から、奉加に行く前に、事前に案内状を配るようにしました。地域の家々には、回覧版などで案内は行っているのですが、企業やお店には案内をしていませんでした。そこで、事前に案内状を1件1件訪ねて手渡しするとうことをし始めました。これによって、地域のお祭りの理解がなかった人にでも認知してもらえるようになりました。

・奉加に回る

 奉加に回る際には、神社のお札を持って回ります。奉加のお金と引き換えではありませんが、お札をお配りすることで神社の御利益や、皆様の商売繁盛を祈願していることを形で示しています。去年の古いお札や、しめ飾りなどがあれば、お預かりし、神社に持って行ってお焚き上げをしてもらったりもしていますので、企業にとっても神社に持っていく手間が省けるというメリットを感じてもらえるようにしています
 僕らの代では、協賛してくれた企業名を紙に記してその用紙を梵天に巻き付けて奉納をするようになりました。

・お礼状を配る


 梵天行事が終わった後、お礼状を1件1件持参して配るということもある年から新しくし始めました。実際どんな風に奉納したのか等を文書や写真にし、手渡しします。12月から1月までの間、3回も企業やお店を訪問することになるわけですが、会う頻度が増えるほど、親近感が増すものと考えています。来年への継続に繋がっているのだと思います。

・地図に過去の履歴を表示する

 企業やお店を回っていると、快く協力していただけるところもありますし、お叱りを受けたり断られることもあります。また、お店の店長によって対応が全く変わったりもします。そこで過去どんな対応だったのかをまとめ、地図上で簡単に表現しています。そうすることで、どんな人でもここはNGだとか、ここは毎年協力してくれているとかが、わかります。また、「去年いくらでしたっけ?」と聞かれることもあるので、それにもすぐに答えることができるようになりました。ただし、あくまで寄付ですので、金額はこちらでは決めていません。実際は500円のところもありますし、1万円いただけるところもあります。
 地図で表現することで、どういうルートで回れば効率的に回れるのかが見えるようになります。お店によって営業時間も異なりますし、冬道を1件1件歩いて回りますので、みんなで手分けをして効率よく回ることはとても重要なことです。年々、効率が上がっているのはうれしい効果です。

・協賛してくれたお店で買い物をする

 やはり人間ですので、協力していただけたお店から買い物をしたいという気持ちになるものです。梵天の集まりで昼食をみんなで食べたりすることもありますが、そのときには、協力してくれたお店の中から決めています。領収書をもらって、自分たちの町内を伝えることで、お店の人にも来てくれているんだなということが伝わるようにしています

 お祭りを継続していくうえで、地域の人の協力や理解が欠かせません。このような取り組みを継続していくことで、奉加回りがとても効率的になっただけでなく、地域との関係性もよくなってきているのではないかと思います。

 以上、今回は、梵天のお祭りの寄付集めをどのようにしているのかということを纏めてみました。皆さんの活動の何らかの参考になればうれしいなと思います。

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