お兄ちゃんを殺そうとした
うつと診断されて1ヶ月経った。
その頃の私は、無気力で、スマホか寝るか。
病院も勝手にブッチ。
しかし、仲間との映画制作だけは続けていた。
対しお兄ちゃんは就職活動真っ最中。
このご時世なので、家で連日リモート面接。
ある日の夜
兄が3言。
正直見ててイライラするっちゃんね。
こっちは毎日頑張っとるのに。
映画のことできるなら学校行けよ。
その瞬間、私は泣き叫んだ。
体を丸めて、ソファのクッションをぐっしょり濡らした。
頭の中にあったのは、
包丁
今すぐこいつを刺すか、自分を刺すか。
そんな考えが頭の中にかけ巡った。
だけど、握る力も残っていなかった。
私はすぐ部屋に閉じこもって、家に響き渡らせて泣き叫んだ。
わざとらしく。聞こえるように。
人生初の雄叫びだった。
兄に話しかけられたのは、3年ぶりだった。
家では私に一切関わろうとしなかった。
3年振りにかけられた言葉がただただ私を罵る言葉でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。