ラグビー・オフシーズントレーニング5:フェーズ4にやること
さぁ今回はラグビーのオフシーズントレーニングの第5弾です。いよいよプリシーズン直前のフェーズ4になります。世界のトップではどんなことをしてきたのでしょうか?
我々の業界で伝説的なS&Cコーチ、Ashley Jonesから彼のブログを日本語訳してくれないかと頼まれ、二つ返事で'Yes'と答えました。
本稿筆者:Ashley Jonesってどんな人?
原文:Programming for a Full-Off Season
このポストにあたっての注意
*原文は全て英語になります。
**このラグビーのシーズンは彼が所属しているアメリカのMLRのスケジュールを元にしています。
***和訳にはかなり意訳も入っています。英語ではこういうが、日本語ではこういうと意味が通りやすいという場面がやはりでてくるので。もし不自然に感じた方は是非ご連絡をください。もしくは原文を読んでみてください。
****補足は(佐々木)としています。
オフシーズントレーニングで大事なこと
ここでは純粋にS&Cサイドの要素だけに焦点を絞りました。ただスキル練習もフィジカルの準備と共にやっていくことが大事になってきます。両方をしっかりやることによりコーチたちが選手たちに臨む準備度(レディネス)が向上します
フェーズ4の概要:トレーニング計画
Phase 4:12/6-12/24 3週間
フォーカス:
パワー&ストレングス+スピード&ラグビーに特化したエネルギシステムを強化するランコンディショニング+コンタクト準備
*(佐々木)このフェーズもレップスやセットが出てこない場合があります。それはこのフェーズがかなり個人化されているからです。
コンタクトの準備(コンバット・コンディショニング)
(佐々木)コンバット・コンディショニングについて
= ラグビーではコンバット・スポーツ、つまり格闘技、もしくはその要素を使ってコンディショニングをすることが普通に行われています。
コンバット・コンディショニングを使ったセッションの例(ビデオあり)
*日本語訳よりも英語がいいなと思った場合は原文のまま
ヒンドゥープッシュアップ(ビデオ 0:00から)
フォワードネクブリッジング (前 & 後ろ, 左右)(ビデオ 2:15)
三人でコマンドーロール(ビデオ 4:47)
Push-ups with hands-on heads in 3s (ビデオ 4:37)
腹這いの状態から飛び起きてアスレティックポジションになる (ビデオ 6:10)
Unders & Overs (ビデオ 5:39)
パメルからレスリング/Chesting into standing wrestle (ビデオ 8:20)
前回り、後ろ回り、受け身(ビデオ 6:49)
Hand patterns through the short agility ladders with a rollout get up and sprint (ビデオ 7:23)
プッシュアップポジションでのアームスラップ(ビデオ 1:49)
Chest to chest on the ground wrestle (ビデオ 9:09)
Dragging wrestle, stop from commando crawling by holding onto waist (ビデオ 9:43)
アニマルムーブメント・パターン:
Commando crawl
Monkey walk (ビデオ 10:59)
Bear crawl (ビデオ 11:14)
Crab walk (ビデオ 11:33)
Alligator crawl (ビデオ 12:08)
Frog (ビデオ 12:19)
*上記のビデオの最後の三つは前々回ののブログのコンディショニングの映像になります。ハーフギャサーとコートハンガーです。
アクティブレストに関して
オフシーズントレーニングにおいて、最後にポイントとなるのはアクティブレスト週の計画です。最終戦を終えた直後の2週間のブレイクは全てのトレーニングから完全休養となります。が、残りの休みは完全休養というよりはむしろ各週のペースを変えていくことが大事になります。いつものオフシーズントレーニングブロックの間にあるこの1週間に、2-3回程度、選手達はラグビーとは離れた違うものをすることがいいでしょう。例えばクロスフィットやTough Mudderタイプのジムでサーキットプログラムをやったり、ストロングマンチャレンジやハイキング、自転車でどこかにいくなどいろいろと楽しみながやってみましょう。出来れば1週間を綺麗に分けて、2日ごとや3日ごとに何かしているようにします。このアクティブレスト週で一番大事なことは楽しみながら何か別なことをすることです。ただ単に休みだからといってソファーの上でだらけてNetflixを見ているだけ、ということにはならないようにしましょう。またカロリー消費もこの週は減るのでここも気をつけましょう。十分に充電させ、次のトレーニング週に向けて充実した1週間にしましょう。
以上