単純、簡単、シンプル。
コトバンクに訊いてみました。
単純 = とらえ方などが一面的で浅いこと。また、そのさま(コトバンク)。
簡単 = 物事が大ざっぱで単純なこと。時間や手数がかからないこと。(コトバンク)。
シンプル = むだな点や複雑さなどのないさま。 良い意味で、単純なさま。 簡素(コトバンク)。
「これだけ食べてれば確実に痩せられる」
「毎日一錠のむだけで健康なカラダに」
「これを見れば絶対にテニスがうまくなる」
単純化された売り文句ってよく見かけますよね。絶対にとか、確実にとか、これをやるだけでって結構魅力的に聞こえてしまうもの。簡単に憧れているものが手に入りそうだから。
でも、単純、簡単、シンプルであることは良いことなのか?
いや、良いこと悪いことっていう考え方そのものが過剰に単純化されているんですよね、たぶん。
シンプルにかみ砕かれた情報や、一面的に捉えられた情報を好むのは人間の習性なのかもしれません。複雑な情報とシンプルな情報のどちらが欲しいかと聞かれたら、きっとほとんどの人はシンプルな方って言いますよね。
単純、簡単、シンプルな情報の方が好まれるからこそ、Tik Tokのようなソーシャルメディアが人気なんだろうな。
でも、自分たちの行動の理由と、自分たちの周りで起こっていることの原因は絶対に単純ではないはず。意識的にしろ、無意識にしろ、人間ってそのことに気づいている気がするんですよね。
その中で、あえて簡単な方を選ぶ。
例えば、A君はダイエットに挑戦しているけどなかなか体重が落とせない。A君の体重が落ちない理由はひとつには絞り込めないはず。
見た目に食べる量を減らしたけど、実は摂取カロリーはけっこう高いとか。
夜勤だから夜は寝ていないとか(睡眠と摂取カロリーは関係があるそうな)。
もしかしたら運動量も関係しているかもしれない。
考え始めると、原因だと思われることはいくつもあるかもしれない。それを、「これをやれば絶対に痩せられる!」のようなもので解決できるのか?さすがに難しい気がする。
でも、複雑に考えたくない気持ちもとても分かる。
結局のところ、なんでもケース・バイ・ケースなんだよな。
ちなみに、僕はコーチしている時でもケース・バイ・ケースって結構言います。そして生徒たちに不満足な顔をされます。