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シドニーが美しすぎる件

シドニーに行ったことがない人でも、オペラハウスの写真は目にしたことがあると思います。海に突き出した岬の先端に建っている帆?貝殻🐚?のオブジェのような美しい建築物ということで、世界遺産にまでなっています。
サムネ画像は、長い間シドニーの、いやオーストラリアのシンボルとして世界中の人が目にしてきたのではないでしょうか。

世界三大美港のひとつだし(実は、サンフランシスコ港もリオデジャネイロ港も見たことがない!)、一度は見ておきたい風景だった。
それも、ただそばに行って見るだけじゃなくて、
「海から見てみたい」
「夜景も見てみたい」
「高いところから見てみたい」
という3つの条件がついた。
その結果、妻の誕生日を祝いがてら「シドニー湾ディナークルーズ」をしようということになった!これで、海から夜景と共に見ることができる。

「高いところから見る」には二つの方法を選んだ。
「ハーバーブリッジから見る」と「高層ホテルから見る」だ。

ハーバーブリッジから見れば、十分に高いところから見たことになるのだが、ハーバーブリッジの渡り方には二つの選択肢があった。
普通に歩いて渡る方法と、ブリッジクライムというアーチ状の橋桁の上を歩く方法だ。高いところ好きの私であるからして、ここは当然ブリッジクライムでしょ!と思ったのだが、ツアー(一人で勝手には登れないのだ)を探していてぶっ飛んだ。
橋を渡るだけで3万〜5万円もするのだ。二人で10万とかありえないでしょ!

実は今回の旅、超円安の最中の海外旅行ということで、次から次へと予算の壁が立ちはだかった。

ディナークルーズ船に乗る、ハーバーブリッジに登る、高層ホテルから見る!
この願いを叶えようとするだけで、どれほどの金額が必要になるか、あまりに下世話な話になってしまうので金額は書かないけれど、ハーバーブリッジに登る案は速攻キャンセルとなり、歩いて渡ることになった。
高いところからオペラハウスを見る方法としては、他にも
「セスナによる遊覧飛行」とか、
「ヘリコプターツアー」とかもあるのだが、内容を検討する以前に、金額で却下となった。笑



「海から見る」と「夜景を見る」を一気に両立させる方法として、ディナークルーズを選んだのだが、真っ暗になってから出航したのでは、海の感じもよく見えないし、そもそも写真に撮ってもそれが海から撮ったのかどうか分からなくなってしまうのではないかという難問に直面した。

危うし、ディナークルーズ!

しかし、解決策は探せば見つかるもので、17時半という中途半端な時間に出航する船があった。この時期シドニーは夜7時くらいまで暗くならない。帰港時には薄暮の夜景が見られる!というソリューションを発見し、それにすることにした。


左はシドニー港に寄港中の豪華客船ヴァージン・ヴォヤージュ。巨大なのに優美
僕らが乗ったのは右側の船
港はまだまだ明るい

夕陽に映えるオペラハウス

この貝殻?帆?が二つ並んだような姿は海からしか見ることができない
(この時は知らなかったのだが、対岸のノースシドニーからはこの絶景が見えるらしい)
後ろはサーキュラーキーの高層ビル群


ハーバーブリッジをくぐる。船からではなくては見ることのできない景色だ!
右奥で夕陽を反射しているのがクラウンタワーホテル、聖火のトーチのようなフォルムが美しい


日が暮れてきて対岸にある遊園地ルナパークも光り輝く

17時半出航のクルーズ、実は、明るいうちに帰ってきてしまうのですが、真っ直ぐサーキュラーキーには戻らず、ダーリングハーバーの埠頭に寄ってキングストリートワーフの真新しいシドニーも見せてくれます。
そして夜景が綺麗に見える時間帯になってから帰港するといううれしい配慮がありました。


寄港したキングストリートワーフのバランガルー
この桟橋前は、レストランが連なっていて選び放題。別な日にベトナム料理をいただきました
左端のビルが出航時、夕陽を反射していたクラウンタワーホテル

いよいよ日が暮れて本格的な夜景に

念願のオペラハウス夜景!しかも海から!!幻想的!!!
サーキュラーキーの夜景 やはり美しい

これで、オペラハウスを「海から見る」「夜景を見る」をコンプリート。


次は、「高いところから見る」である。

ホテル最上階のレストランから見たハーバーブリッジ、クルーズ船、オペラハウス
ハーバーブリッジとクルーズ船とに挟まれたエリアがイギリス植民地時代の面影が残るロックス地区
港沿いには遊歩道が整備されていて、ジョギングを楽しむシドニーっ子がたくさん


ブリッジクライム、命綱をつけて頂上を目指す皆さんをパイロン展望台から眺める
「勇気があるなぁ」というより「金があるなぁ」が率直な感想!

実はもう一つ、オペラハウスを高いところから見る方法があった。
それは、橋脚のように見えるパイロン展望台&ミュージアムだ。

ハーバーブリッジ建設当時の写真など当時の様子がわかる他、塔屋の屋上部分からはぐるっと360度のパノラマが見えるのだ。
あまりに豪快な眺めなので、何枚かの写真でご紹介しよう。


ハーバーブリッジ展望台からクルーズ船桟橋をみる
クルーズ船が停泊する街って、見ているこっちまで優雅な気持ちになる
オペラハウスは左側の先端にある
ハーバーブリッジは1932年の完成だが、8車線の高速道路と鉄道、歩道が通っている


高いところから見ると、こんなふうに見える。やはり美しい
複雑に入り組む入江が美しい。天然の良港とはまさにシドニーのためにある言葉


橋を渡った先のノースシドニー
ヨットハーバーもあり、美しく優雅そのもの

ロックスは古き良きシドニーの面影を残す場所として観光客の人気を博している。
一方で、シドニー中心部は高層ビルが多く、伝統的な建物は数えるほどしか残っていない。

首都キャンベラは人工首都なので、シドニーとメルボルンがオーストラリアを代表する2大都市といっていい。
夏季オリンピックもメルボルンとシドニー両都市で開かれている。
パリの次の次はオーストラリア第3の都市ブリスベンで開かれる予定だ。
夏季オリンピックを3回以上開催した国(厳密にはオリンピックは国ではなく都市が主催する。よってフランス五輪ではなくパリ五輪と呼ばれる)は、アメリカ、フランス、イギリスの3カ国しかない。4番目の国になろうとしているのがオーストラリアなのだ。国としては総人口3000万人弱で大国とは言えないが、都市のプレゼンスはすごい。

東京都の人口はおよそ1400万人。うち区部が980万人。
日本最大の市は横浜市の377万人だから、シドニーやメルボルンは、横浜や大阪を上回る規模の都市ということになる。


王立植物公園は、その広さ、植生の多様性、立地において比類がない
オペラハウスの裏手から市の中心部まで広大な庭園がひろがりだれでも散策を楽しむことができる


ハイドパークの北端にあるアンザック戦没者祈念館
(太平洋戦争では日本と戦いました。こういうところにはなるべく足を運ぶようにしています)


セントメリーズ大聖堂

図書館すら美しい
3階分を当てたゆったりとしたニューサウスウエールズ州立図書館の閲覧室。

ここがその閲覧室 シンメトリーな階段、机の配置が美しい。壁面の書架すらも
ニューサウスウェールズ州立図書館正門。パルテンノン神殿かっ!

ハイドパーク・バラック(世界遺産)
流刑地からはじまったオーストラリアの歴史を学ぶことができる。
ハンモックにぎゅうぎゅう詰めに寝ていた。

イギリスの流刑地として、オーストラリアは始まった。先住民はあっという間に駆逐されてしまった。

シドニーは、あまりに美しかった。

複雑に入り組んだ湾も美しければ、それを跨ぐハーバーブリッジも美しい。

岬にはオペラハウスが燦然と輝き、豪華客船が停泊する。

サーキュラーキー駅のプラットフォームからは豪華客船が停泊しているのが見えるのだ。


港町の風情満喫である。


2階建て列車シドニー・トレインの1階座席の車窓から
プラットフォーム越しに豪華客船とハーバーブリッジが見える!



駅を出ると、すぐ船着場があり常に船が行き交っている。
電車も二階建てでとてもスマートだ。
駅には制服を着た案内役の人がいてツーリストフレンドリー!


街中を走る地下鉄が2階建て!
もちろんロンドンばりの赤い2階建てバスも走っていた。2階の屋根がない観光バス!


駅の反対側には路面電車ライト・レールの駅がある。

シドニーのはライト・レール、メルボルンのはトラムと呼ばれている
ここサーキュラーキー駅が始発



湾を見下ろすように、高層ビルが立ち並び、すぐ隣に広大な公園が広がる。

ビルも、四角い箱が並んでるんじゃなくて、とにかく意匠を凝らした建築物が多い。見る角度によっては薄い板にしか見えないビルや曲線美が美しいホテルがある。


曲線美が美しいWホテル
バランガルーの賑わい。植え込みの奥はずっとレストランが並んでいる
停泊するヨットや客船を見ながら食事を楽しむことができる
豊かさに圧倒される


場所によっては、イギリス風の(日本語でいうと洋館?)建物が密集している場所もあり、そぞろ歩きが楽しい。

食べ物も(高いが)美味しい。
控えめに言っても「シドニーは美しすぎる」



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