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朗読『あのときの王子くん』(51)ぼうや、怖いんだね……

こ林
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大事な人がはるかにずっととおいところに旅立とうとしているとき、私はその人に何ができるだろう? きっと、何もすることなんてできない。多分、何かしても後悔するだろう。近くにいる時にはその大切さに気づくことができないのに、旅立とうとしている時にはいなくなってしまうことがどうしようもなく辛く感じてしまうのは、何かの罰なのじゃないかと思う。
近くにいる時に大切さに気づけたところで、たくさん尽くしたところで、きっといなくなるときの辛さは変わらないのだろうけど。

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