入院をきっかけに・・・3人の子にガーゼ帽子を縫って贈りたい!(三重県桑名市)
入院をきっかけに生まれた想い
彼女は中学1年生の頃、心ない言葉を受けて深く傷つき、不登校に。その後、フリールームの先生たちの温かい支援に支えられながら少しずつ学校に通えるようになりましたが、クラスルームには入れず、給食も別室で食べる日々を過ごしていました。
そんな彼女には、自分に自信が持てず、過去に自傷行為もしていた背景がありました。ですが、「誰かの役に立ちたい」という想いが彼女の中で静かに芽生えていました。そのきっかけとなったのは、検査入院中に小児科の患児たちと出会ったことでした。がん治療中で足を失った子や、抗がん剤の副作用で脱毛した子たちの姿が彼女の心に強く残ったのです。
ガーゼ帽子を縫うことを提案
彼女の担当教員に「ガーゼ帽子を縫ってみるのはどうですか?」と提案すると、偶然にも彼女は「好きかも」と興味を示してくれました。さらに話を進めると、「ぜひ作りたい!贈りたいと思う子が3人いる」と、彼女は即答しました。彼女にとって、初めて「誰かの役に立つ」ことが具体的な行動として浮かび上がった瞬間でした。
ガーゼ帽子のサイズや材料は、がん患者支援団体「SUNシャインズ」に依頼し、彼女が贈りたいと願う子たちの年齢に合わせて準備。登校するたびに少しずつフリールームの先生に教わりながら、彼女は真剣な表情で帽子を縫い始めました。彼女が自分の手で心を込めて「役に立ちたい」という想いを形にしようとする姿に、先生たちも大きな喜びを感じました。
「人とつながる」ことの重要性
彼女がガーゼ帽子を通じて新しい希望を持ったことは、人生の転機ともいえる出来事でした。卒業後もこの活動を続けることで、彼女は学校だけでなく、地域や社会とも新しいつながりを持ち続けられるかもしれません。彼女が感じた「つながり」の大切さは、学校の枠を超えた地域活動がもたらす可能性の一端でもあります。これからも、このような取り組みを学校現場や地域に広げ、温かなコミュニティの輪をつないでいきたいと感じています。
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