約1ヶ月にわたるビッグプロジェクト!~commonまつりを通して育まれた姿勢~
4月24日(日)、施設内にて『commonまつり』が開催されました!
今年度で3年目を迎えたcommon。これまでより一層地域と繋がる機会を作りたいという思いから、普段子ども達がcommonで行っている試行錯誤や「好き!」「楽しい!」を保護者だけでなく、友達、そして地域の方々にお披露目するという今までやったことのないイベントを企画・実施しました。
当日はお天気が心配な中ではありましたが、80人以上の方々がお越し下さり、大盛況!
嬉しい子、張り切っている子、恥ずかしい子、どうしたらいいか分からなくてモジモジしている子と子ども達の反応は様々でした。
しかし、徐々におまつりの賑やかな雰囲気に慣れてくると、更に生き生きとした表情に変化していったのが印象的でした。
子ども達におまつり開催のアナウンスをしたのは3月下旬から。
約1ヶ月にわたるビッグプロジェクトです。
そんな中で、準備期間中、そして当日を通して、たくさんの成長が見られました。
この記事では、プロセスを大切にするcommonだからこそ当日ではなく準備期間によりスポットを当て、おまつりを通して育まれた子ども達の様々な姿勢をご紹介します。
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commonまつりが開催されることを知った子ども達のリアクションはと言うと、「今までやって来たカフェ屋さんを友達と一緒にやりたい!」「え、お店だけじゃなくて漫才してもいいって!」「おまつりって何するの?」と様々。
おもちゃ屋さんをやると決めた3年生の女の子2人。
「何を作りたいか」「材料は何が必要か」「いくつ作るか」「誰が担当するか」を彼女達を中心に決めていきました。
途中、新1年生2人が新しくお店に加わる場面も。
準備のタイミングが年度末から新年度にかけてのプロジェクトだったので、既にお店やおまつりの雰囲気が何となく出来上がっているところに加わる/新しいメンバーが入るという不安感、新生活でまだまだ慣れない中で活動していくという心配な気持ちがお互いにあったことでしょう。
しかし、「(1年生は漢字が読めないから)フリガナつけよう」「これは皆で作ろう」など、学年関係なく積極的にメンバー全員が参加できるよう話し合いを進めていく上級生の姿がそこにはありました。
このように、まずは同じグループの子達という【身近な人達の気持ちを感じ取り、理解しようとする姿勢】がおもちゃ屋さんだけでなく、色々なチームで見られました。
そして最初は同じグループの子達の立場になって考えていた子達も、おまつりが近づくにつれて徐々に『同じグループの子達』が『お客さん』へと変化していきます。
カフェ・ガチャガチャ屋さんはお店の場所決めの際、グループ内で意見が対立したことも。
そんな時に3年生の女の子が「私がお客さん役をやってみる」と提案し、実際にお客さんの動線をシミュレーションしてみたことによって全員が納得する形でお店の設置場所を決めることもできました。
また、射的・やり投げ屋さんの2年生の男の子はお客さんの年齢によって矢を打つ位置を調整。
「○ ○ 歳の人は△ △ だから~」と様々な年齢のお客さんを想定しては、ベストな位置を模索している様子も見られました。
このように時間の経過や作業の進み具合と共に、子ども達の視点の広がりを感じる場面も多くありました。
他にも、【一歩踏み出してみる姿勢】や【上手くいかなかったことを上手くできるように考えてみる(振り返る)姿勢】を育んでいた子達も。
おもちゃ屋さんに所属する1年生の男の子はある日、他の1年生にけん玉の作り方を教えていました。
男の子に作り方を聞き、どんなけん玉を作るのかイメージできた1年生の女の子は「1人で作れるよ!」とすぐに作業を進めていきます。
男の子が教えた作り方は、玉を丸めたガムテープで作っていたのですが、その女の子は小さめに膨らました風船を使ってみることに。
けれど風船は軽すぎて、なかなか上手くいきません。
コミュニケーターと一緒に暫く考えてみたものの、「風船やめる!私もガムテープにする!」とやり方をチェンジ。
最終的に男の子が教えてくれた方法での作り方となりましたが、ここでとても大切なのは【一歩踏み出してみる姿勢】です。
上手くいくか、いかないか分からない、どうなるかも分からないけど、周囲の応援を受けながら自分のアイデアをまずは挑戦してみる。
この時の彼女は大きな一歩を踏み出していました。
そして、上手くいかなかった時にどうしたら上手くいくかを考えることもとても大切な姿勢です。
マカロン屋さんの1年生の女の子は粘土でマカロンを着色する際、自分がイメージしていた緑色ができなかった時がありました。
どうも出来上がった色に納得いかない彼女に対し、同じお店メンバーの子が「抹茶みたい!」とコメント。
コミュニケーターも「美味しそうだね。和風マカロンかな?」と話を振りました。
すると、彼女にとって先程まで『思っていたのと違う緑色』だったのが『お気に入りの緑色』に。
友達やコミュニケーターとの対話から発想を広げて、ひしもち型のマカロンを作っていました。
彼女のように子ども達の活動の中で『思っていたのと違う』『失敗しちゃった…』という場面は多くあります。
子ども達は想像通りにいかなかったことを『失敗』と捉えがちですが、失敗ではなく、上手くいかなかっただけ。
どうしたら上手くいくのか?と考えることや、今あるものにアイデアを使って発展させる習慣がとても大切で、彼女はそんな習慣を生み出すための【どうしたら上手くいくか考える姿勢】を育んでいました。
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準備期間も終わり、ついにおまつり当日。
当日は、自分達が招待をした保護者の方やお友達、そして地域の方々に【自分達が頑張ったこと、作った物を伝えようとする姿勢】や【応援して貰いながらやり抜こうとする姿勢】が見られました。
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約1ヶ月にわたるビッグプロジェクトだったcommonまつり。
おまつりで私達コミュニケーターが大切にしてきたことの中に、子ども達の自発性があります。
これはcommonで大切にしていることの1つ。
先を見通せる大人だからこそ「このままで大丈夫なのだろうか」「当日どうなるのだろうか」と不安になり、子ども達との接し方や作業の進め方に悩む場面も多くありました。
私達大人もあれこれ考え、一歩踏み出して試しにやってみる。
試行錯誤をしつつ、子ども達を見取った1ヶ月間。
そんな準備期間中、そして当日、子ども達の様々な姿勢が育まれていました。
commonでは、小学校低学年で育みたい8つの姿勢を大切にしています。(8つの姿勢についてはこちらの記事で詳しく書いています。)
【身近な人達の気持ちを感じ取り、理解しようとする姿勢】や【一歩踏み出してみる姿勢】、【上手くいかなかったことを上手くできるよう
に考えてみる(振り返る)姿勢】、【自分達が頑張ったこと、作った物を相手に伝えようとする姿勢】、【応援して貰いながらやり抜こうと
する姿勢】など…。
commonまつりを通して育まれたこれらの姿勢が、8つの姿勢の中に含まれています。
ここに全てを挙げきれないほど、子ども達1人1人にたくさんの成長が見られた期間でした。
子ども達には、今回経験したことを次なるチャレンジへのエネルギーにして欲しいと思っています。
そして今後もcommonまつりのような、common・保護者・地域の方々が一緒になって子ども達の試行錯誤を応援する機会を作っていきます。
commonひばりが丘 チーフコミュニケーター 森山
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