「生きた酵素」はどうやって摂るの?
野生の動物は、一般的にはすべて「生食」です。
草食動物は生の植物を、ライオンやチーター、トラなどの肉食獣も生肉を食べているので、酵素食を毎日摂っていることになります。
ライオンやチーターなどは、草食動物の腸の中の未消化物を主に食すので、限りなく草食に近い肉食動物と言えます。
自然界では、すべての生の食べ物に、正しいバランスのとれた大量の食物酵素が入っているのです。
そのおかげで、彼らはまず病気はしません。
野生の動物は自然に死ぬか、食物連鎖の中で食べられて死ぬかのどちらかです。
しかし、人間と家畜は加熱食をやたらと食べます。
"無酵素食"を摂取することが多いため、ガンやその他の難病奇病、生活習慣病などにかかりやすくなるのです。
野生動物の唾液中には、消化酵素がまったく含まれていません。
しかし人間の唾液の中には、アミラーゼ、プチアリンが非常に多く含まれています。
ちなみに炭水化物が多い熱を加えたエサを動物に与えると、一週間以内に酵素が出現してくるという実験報告があります。
さらに衝撃的なことに、スウェーデンでの研究によると、動物を育てる場合、小さいうちから加熱食ばかりを与えると、最初はよく成長しますが、 大人 (イヌなら二歳以上)になった途端に急速に老化が進み、様々な病気にかかるようになったそうです。
逆に小さいうちから生食ばかりを与えていると、老化の進行は遅く、いつまでも若々しく長寿だったそうです。
こうしてみると、現代の日本人の食生活がかなり健康によくないものであることがおわかりいただけると思います。
では毎日の食生活では、どのような食物を食べれば、酵素をたっぷり体内に摂り入れることができるのでしょうか?
「とにかく、生野菜と果物をたっぷり摂ってください」
今の日本で、生食オンリーで毎日の食生活を送ることは至難のわざといえるでしょう。
しかし、生野菜や果物を食卓に切らさないようにすることなら、そんなに難しくないと思います。
生野菜や果物は、「生きた酵素がたっぷり含まれている」ことに加え、次のようなメリットがあります。
①抗酸化栄養素 (ファイトケミカル、ビタミン、ミネラル) がふんだんに含まれている
②良質な水分が、たっぷり詰まっている
③良質のアミノ酸(タンパク質が事前消化されている)が多い
④食物繊維が豊富
⑤果糖、ブドウ糖などの糖分が、最良のエネルギー源になる
⑥質の高い脂質が含まれている
これらのメリットのひとつひとつが、健康を守るうえで欠かせないものばかりです。
ひと昔前までは、「野菜は生で食べるより、煮炊きしてカサを減らしたほうが量が食べられるので、ビタミンや食物繊維がたくさん摂れる」と言われていました。
確かに、野菜の中には加熱調理したほうが、栄養価が上昇し、消化がよくなる食品もあります。
しかし加熱すると酵素は死んでしまいますし、ファイトケミカルも大幅に減少してしまいます。
そのためベジタリアンで毎日大量の野菜を食べている人も、加熱調理したものの割合が高ければ、酵素不足状態に陥っていることがあるのです。
すべての野菜を生で摂ることは難しいでしょうが、毎食一品は生野菜を使ったメニューを付け加えることくらいなら、無理せずにできるのではないでしょうか?
野菜や果物が苦手という人も、新鮮な果物を使ったフルーツジュースやすりおろし野菜なら、抵抗なく摂ることができます。
大根などの野菜は、すりおろすことで酵素が活
性化して、さらに体にプラスの作用を与えるというメリットもあります。
ぜひ毎日の食事に取り入れてみてください。