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映画「1ST KISS(ファーストキス)」・カンナの未来はどうなったのか?(考察)

1ST KISS(ファーストキス)に会ってきた



先日公開された映画「1ST KISS」を見に行ってきた。映画公開当日は、偶然ながら私の誕生日でもあったため、レイトショーに駆け込んで当日にいってきたのだが……

真面目に最高だった。
私はあまり映画を見ない。そこまで時間が無いのもあるけれど、お金がない。だから何度も劇場に足を運ばないし、深く考察することもしない。

しかしこの映画は、本当に「もう一度見たい」と心の底から思ってしまう映画だ。見た後、「今あるみんなを大事にしよう」「家族を大事にしよう」と思える映画である。

さて、前置きはこのあたりにして、映画の感想……いや、考察を書いて行こうと思う。




映画のあらすじ


ざっくりいえばタイムリープものだ。

『主人公のカンナ(松たか子さん)は、2024年の現在、夫とは冷え切った仲だった。長期間の倦怠期……いや、あれは極寒期を経て、結婚15年目のふたりが出した答えは離婚。離婚届を預かり出社した夫・カケル(松村北斗さん)はそのまま事故で死んでしまう。
「離婚届出してから死んでよね」と愚痴るほどだったカンナだが、とあるきっかけで15年前にタイムリープ。若かりし夫と出会い、現在(2024年)を「生存ルート」にするべく試行錯誤する……

という話。

擦られまくった設定ではあるが、これがほんと良かった。


そのあたりのことを書くと長くなるので省略する。


この先は考察だ。
考察自体がネタバレになる。
だから、見た人だけ、先に進んで聞いてほしい。














考察:「──で、最後2024年から来てるカンナの生活はどうなった??」

ぶっちゃけこれだけを言いたいがために、忘れ去られたnoteを掘り返し何度もパスワード打ち込んで今ココだということは秘密だ。


で!
これは、思う人も多いと思う。
見た人ならわかると思うが、2009年の夏のあの夜、最後のタイムリープを終えたカンナは車で現代(2024年)に帰っていくが、そのあと話の軸はカケル軸になる。
2009年・未来を知ったカケルが、2024年のカンナに合うため、追いかける(?)仕様になっているのだ。だから、2024年から来たカンナの生活がどうなったのか、映画の中で描かれることはない。

そこを「結局どうなったんだろう……」とぼんやり考える人も多いと思うのだが、私の結論はこうだ。

『明るい方へ塗り替えられている』。

そう思ったのは、「とうもろこし」と「甘党のレシート」だ。2024年、カンナは昔の写真の「トウモロコシの皮のあるなし」で「これ、わたしが教えたからだ!未来は変えられる!」と確信する。

実際、そのあとにコロッケ屋のレシートが「甘いものを買ったレシート」に変わっている場面もある。だから、2024年のカンナが2009年の彼らに与えた影響は、少なからず2024年の「今」に影響を与えているのだと、私は捉えた。


彼女は2009年のカケルの「善処します」を信じてハンドルを握り、2024年に帰る。……おそらく、その帰宅先にカケルは居ないだろうし、彼がなくなっていることも変わらないだろう。

だって彼なら絶対、あかちゃんを助けるもの。
見て見ぬふりなんてできない。


けれど、おそらく、だけど。

インテリアとか。
日の差し方だとか。
クリーニング屋の利用履歴とか。
カケルの衿のきばみとか。
カケルの遺影とか。
ふたりで重ねた思い出の写真とか。

それらがきっと、暖かくカンナを迎えてくれているのではないだろうか。


カケルは、贈ったのだと思う。
2009年から15年かけて
2024年のカンナに、ありったけの愛を込めて



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