高校物理回転の基本

2021年2月20日 08:20

こんにちは。今回は回転の基本です。今までは物体が向きを変えない運動を扱ってきましたが、現実はそんなことはありません。

回転については「力のモーメント」(トルクとかともいわれる)がとても重要な要素です。これは回転軸から力の作用点までの距離と力の垂直成分の積で表すことができます。つまり、1本の棒に力が加わるとき、棒の伸びる向きの力のモーメントは長さ関係なく0であり、棒に垂直に力が加わるときに最も回転します。

具体的に剛体を扱う問題では、力のつり合いとともにこの力のモーメントのつり合いも考慮することになります。加わる力を書き下し、つり合いの式を立てていきます。ちなみに、これは回転軸をどこにおくかで式が一気に面倒になるので、その点は気をつけたいですね。基本は実際の軸ですが、より単純に解けるよう式を立てられるとなおよいと思います。まず力の成分を分解することを忘れなければこの分野は単純に考えて問題を解くことができます。

重心も力のモーメントを扱うときと同じように求められます。ある点を軸とし、力のモーメントのつり合いの式を立てます。(この点の個数は実質いくらでもOK)ここで、重心の座標を未知数xとおいて方程式を解けば重心の座標が分かります。ただし、「三角形の重心」のように安直に何分の1というような解き方をすると間違う原因となります。(そもそもの力の大きさが違うので内分の概念を2，3次元に拡張したと言った方が分かりやすいかも)

次回は運動量についてです。よろしくお願いします。