高校物理 運動量の話
こんにちは。今回は運動量の話です。流石に古典力学の運動量の話で終わると思います。運動量は(古典力学では)質量と速度の積で定義されます。二つの物体がぶつかったときなどには運動量の和はその前後で保存します。また、「加えた力と力の加わる時間」で表せるのが力積です。これは「運動量の変化量」と等しいことが分かります。(高校範囲では力積を求める問題は力が一定または単純な式で表せるものが多いです。)
さて、ここの本題は運動量の保存です。予め言うと、これは運動エネルギーの保存とは別の概念です。それを念頭に置いて問題を考えていきましょう。まず、運動量は各成分(x、yなど)でそれぞれ保存されます。そのときは成分ごとに式をたて、三角比などで分解して考える→三角比の項を消去というように式を解くのがいいでしょう。(原子分野で「コンプトン効果」なるものが出ますがそれは実質運動量の保存です。)
また、2物体の分裂や合体も運動量の保存で扱えます。片方の辺が0というのは問題ありません。
最後に、反発計数についてです。物体の組み合わせで決まる量で、(衝突後の相対速度の絶対値) / (衝突前の相対速度の絶対値)で与えられます。ちなみに、この反発係数の関係性は力がはたらく成分にしか通じません。
少し話がそれますが、反発係数は0以上1以下と決まっているので計算や立式の間違いがすぐ見つけやすいはずです。物理そのものが1つ間違うと芋づる式に間違う分野なので、「値がおかしい」ことは正誤判定のマーカーとして使えます。このような「スケールや値がおかしい」という事項は物理によく見られるのでほったらかしにしてそのままミスするよりは気づけた方がよいと思われます。戻って考え直すのも重要です。(ただし実験のときは計算や立式をし直すか考察をきっちり書きましょう。捏造はダメ。)
さて、次回は運動量の話をもう少し広げます。よろしくお願いします。(勉強法というよりは間違いやすい場所の紹介になっているのはなんかすみません。)
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