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病気を公表してみた

2023年12月にガン告知を受けてから仕事上迷惑をおかけすることになるお客様やこの人ならと思える知人・友人にだけ自分の病気について話してきた。正直、雑多な人たちに話すのは怖かった、できるだけ知られたくなかった。うまく話せる自信がなかった。
夫が子供たちに詳細を伝えなくていいだろうと言っていて、私の中で「え?そうなん?」とちょっと腑に落ちない気持ちもありつつ、何かあったときに子供の面倒を丸投げすることになるし選択権は夫にあるだろうとその判断に任せ、ついでに知人・友人に伝えるときも子供には詳細を話してないから他の人から伝わるのは嫌なので内密にしてほしいと伝えてきた。

で、そうこうするうちに前述にあるように入院する事態になり・・・

その入院中にもともと持っていた書籍や新たに購入した書籍を読みながら色々なヒントを拾えずにここまで来ちゃったなぁと気づいたことがあった。

入院前の私めっちゃ閉じてた

ほぼ家族以外の人に合わない毎日。
自己治療するために家族との時間すら少なくなっていた。
(一人で往復一時間の温泉いくために夕食をとらない(まぁこれは寝る前に食べるのつらくなっていたというのもあるけど)、休日夫に子供たち任せてウォーキングやヨガ、ひまし油湿布をする時間を重要視)

なんか振り返ってみると家族にすら閉じてた。
夫が最初の告知後に私以上に体調不良になった事も不安材料としてあって、手術や抗がん剤の影響なく不調が出てきた時に隠すようになっていた事と、子供に詳細伝えてないということでそれも隠すようにしていた事もあって本気で体調悪くなって来てるなぁと感じても誰にも言えない自分がおって、とにかく本気で動けなくなる前になんとかせねば!!と必死にもがいてしまった。今となってはそれが悪策でガンを助長させた原因だったかも・・・と思いつくけどその時は自分なりに必死で周りが見えなかった。

入院する前は、退院できるかどうかは抗がん剤が効くかどうかにかかっていてもし無理なら退院できないだろうと覚悟していたから、この期に及んで子供たちに何も伝えないなんてあり得ない!!と
「これは私の病気のことで私がこどもに全部ちゃんと伝えたいから伝えます!」
夫に伝えたら
「全部言う必要はないんじゃ・・・」
というのを振り切って言ってやったぜい!!(鼻息荒い)

余命半年とお医者さんから言われていたこと。
(伝えた時には半年過ぎてたからそんなんアテにならんぞとも伝える事ができた)
5年生存率7%って事など。

長男は夫から「成人までは生きてないかもしれない」という言い方で事前に伝えられていたけどそんなに短いとは思わんかったと驚いていた。
私はそれを聞いて夫が子どもに対して受け止めきれないと見くびってるなぁと感じた。(違う考えからかもしれんけど私にはそう感じた。)

夫婦でこの点についてこんなに認識違うのかとその時も驚いた。

私は子どもにも知る権利と受け止める強さがあると思っていて、夫はその時まで動揺させる必要がないと思っていたってことかな?
この点について夫とちゃんと話し合う時間作るべきだったなと今思うけど、ここらへんから「ちょっと待てよ?」って疑問がもくもく湧き上がってきてるように思う。
夫と私の子どもに対するスタンスの違いについて病気を通して知る機会が多くなったように感じる。

夫の事は尊敬していて、だから子育てについても大事な場面で夫に判断を一任する事が多かった。正直、自分の子育てに自信がなかったというのもある。
ただ、入院中に色々振り返って思い出した事があった。
私、夫が自己満足のエゴで決断したことから長男を守れなかったと後悔してることがあるって。
夫も完璧ではない。私も間違う。でもだから、間違うことから逃げずに自分も子どもにとって何がいい事なのかちゃんと決断せんとあかんなぁと…。

それまでも周りから夫はやさしく、私は我儘に好き放題させてもらってる印象受けられてるかもしれないが、大阪からこっちに嫁いできて夫の地盤の中で夫の社会的立場とかそういうのを考慮して自制してきた事も結構あった。…と思ってる(笑)
でも、

子育てとか自分の病気とかそんな事に夫の立場とか関係ないやん!

と、いくらか暴走気味にエンジン全開で自分の決壊が崩壊した結果、子どもにありのままを伝える事とまわりにも公表する事を決めた。

Instagramに投稿記事を書く時も、うっかりクセで「ここまで書いていいかな?」とか夫に聞きそうになる自分をセイセイセイと懐かしのレイザーラモンHGが止めに入って我に返り、ここは自分の判断で自分の文章で伝えるのだ!と覚悟して公開ボタンを押した。
(義母さんからまさかの「あそこまで書かなくてもと思ったけど…」とメールきたのには笑ったけど。でももう投稿した後やし修正もしません!暴れ馬はとめられません!(笑))

公表して(いや、別に有名人でもなんでもないけど…)よかったなぁと思う。
まさかの人から会いにくる連絡があったり、応援メッセージもらえたり、自分と同じように闘病中の友達がいる事を知れた。
正直、この人、私が死ぬ前提でメール送ってるなぁとか思って気持ちが萎えたりする事もあるけど、告知後すぐだったらもっと落ち込んだりひどい状態なってたかもしれないけど、ここまできて公表したからか自分の気持ちも強くなってきたなぁと感じる事もできた。
あと我ながら性格悪いなぁと思うけど、こういう時にその人の本性って見えるなぁと思う。「踏み絵」のようなものになったなぁ…と。今後私から連絡する事はないなって思った人も正直いたりする。(ほんと性格悪!汗)
でも公表した事で私自身もみんなに「踏み絵」を差し出したのかも?優しい言葉、励ましの言葉、色んな愛をもらってるなぁと感じるとともにその人達に私は何を差し出せるのか?と考える。

今は色々体が不自由であまりできる事は限られてるけれど、こういう発信で、何か温かいものや希望や笑いなんかを生活の中のほんの少しのカケラくらいの存在でも感じさせられたりできたらいいなあと思ったりする。
あと、遠方からわざわざ私に会いに来てくれる人たちに、寛解した後お礼行脚に私から会いにいきたいなぁと思ってる。

入院した時は、花火大会に行きたい!が私の体調回復の要になった。今は会いに来てくれる人に最善の状態で会えるようにしようが私の体調改善のキーポイントになってくれてる!
体調が悪いと色んな予定入れるのが怖くなるけど、こうやって一つ一つスケジュールが賑やかになっていく事で私の気持ちも体調も上がっていくんだと思う。
(でも体調悪くて予定すっぽかす事になったらホントごめんなさい!!)

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