脳卒中後遺症の患者が整形外科でリハビリを受けている場合、訪問鍼灸は可能か？
こんにちは、黒羽です。
「脳卒中の後遺症でリハビリ通院している患者さんに訪問鍼灸を提供できるのか？」
「医師の同意書はどの病名でもらうのが良いのか？」
「リハビリと訪問鍼灸を併給できるのか？」
訪問施術をしていると、こうした疑問にぶつかることがありますよね。
結論としては、併給のルールを理解し、適切な病名で同意書を取得すれば訪問鍼灸の施術は可能です。
今回は、訪問鍼灸とリハビリの併給ルール、適切な同意書の病名について詳しく解説していきます。
1. 整形外科リハビリと訪問鍼灸は併給できるのか？
基本的に、医療保険での訪問鍼灸は「リハビリとの併給制限」があるため、同じ疾患に対して「訪問鍼灸とリハビリの両方を医療保険で受けること」はできません。
ただし、ポイントはここです。
➡ 「リハビリを受けている疾患」と「訪問鍼灸の同意書の病名」を分けることで、併給が可能になる場合がある。
つまり、リハビリで通院している病名とは別の症状を理由に、訪問鍼灸の同意書を取得すれば問題なく施術できるということです。
2. どの病名で同意書をもらうのが望ましいか？
脳卒中後遺症の患者さんの場合、次のような病名が適切なケースが多いです。
📌 リハビリで通院している可能性が高い病名（併給NGのリスクあり）
脳梗塞後遺症
脳出血後遺症
片麻痺
これらの病名で同意書を取ると、リハビリと併給制限に引っかかる可能性が高くなるので注意が必要です。
📌 訪問鍼灸の同意書として適切な病名（リハビリと併給しやすい）
神経痛（坐骨神経痛など）
腰痛症
3. 医師に同意書をお願いする際のポイント
訪問鍼灸の同意書をもらうには、医師に「リハビリと重複しない形での同意」をお願いするのがコツです。
📍 医師に伝えるべきポイント
「現在のリハビリの対象とは別の症状」にアプローチすることを強調する
「患者さんの生活の質（QOL）向上」を目的とした施術であることを伝える
リハビリでカバーしきれない部分を補助する役割であることを説明する
📌 医師に同意書をお願いする際の例
「先生、〇〇さんの訪問鍼灸の件でご相談があります。
現在、リハビリで〇〇の治療を受けていることは理解していますが、
今回の訪問鍼灸では、 痛みの緩和を目的とした施術を希望しています。
訪問での施術がQOL向上につながると思いますので、適応となるようでしたら同意書の発行をご検討いただけますでしょうか？」
このように話せば、医師に納得してもらいやすくなり、スムーズに同意書を取得しやすくなります。
4. 併給制限に引っかからないための対策
「訪問鍼灸をスタートした後に、併給制限で支給が認められなかった…」というトラブルを防ぐために、次のポイントを押さえておきましょう。
✅ 事前に「リハビリと同じ病名でないか」を確認する
✅ 同意書の病名は「神経痛」「 腰痛症」などリハビリと重ならないものにする
✅ 医師とケアマネに「訪問鍼灸の目的とリハビリとの違い」を明確に説明する
✅ 保険者（健康保険組合・国保など）に「この病名での訪問鍼灸は併給可能か？」を事前に確認するのもアリ
このように、リハビリと重ならない形での施術計画を立てることで、併給制限を回避できる可能性が高くなります。
まとめ
✔ 整形外科リハビリと訪問鍼灸は、同じ病名での併給は基本的に不可
✔ 「リハビリの病名」と「訪問鍼灸の病名」を分ければ施術可能
✔ 「神経痛」「 腰痛症」などの病名で同意書を取るのがベスト
✔ 医師には「リハビリと訪問鍼灸の目的の違い」を説明し、納得してもらう
✔ 施術開始前に、保険者やケアマネと情報共有し、スムーズな運用を心がける
訪問鍼灸を提供する際は、「リハビリとどのように共存できるか」を意識することが大切です。
適切な同意書を取得し、スムーズに施術を進められるように準備していきましょう！
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