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今週読みたい本リスト 2024/05/26

こんにちは! 探している本に限って、積ん読の山に埋もれて見つけられない、つくだ@書籍編集×ライターです。

このnoteでは、Xやnoteや書店、そして人からの紹介で知って、私が「読みたいな」と思った未読本を、自分用のメモとともにご紹介しています。

カルチャー、ビジネス、文芸、創作・アート、とジャンルわけしていますが、全文合わせると長いので、お好きなところからご覧ください。

読書のご参考になれば幸いです。


カルチャー

近年、急速にその考え方が広まりをみせるセルフコンパッション。

自分自身を責めることをやめ、自分を慈しみ、思いやり、ありのままの自分を認めることで、自分も他者も幸せを感じることができる。

本書はセルフ・コンパッションの実証的研究の先駆者である著者が、自身の体験を交えながらいままでの学術研究の知見をわかりやすくまとめた本である。主要な部分にはエクササイズを含むという工夫が満載。セルフ・コンパッションの概念から、著者がそこへと至る過程、セルフ・コンパッションの構成要素、セルフ・コンパッションと自尊心の違い、セルフ・コンパッションの活用方法を紹介する。

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著者はクリスティン・ネフさん。テキサス大学オースティン校の人間発達学の准教授で、セルフ・コンパッション研究の第一人者です。

自分を慈しみ、いたわり、そのままの自分を受け入れていく。それがセルフ・コンパッションだそうです。compassionとは、「同情」「思いやり」「慈悲」を意味する言葉で、キリスト教やユダヤ教では重要な概念とされています。

私たちは頑張るという言葉をよく使います。思うんですが、「頑張る」と「compassion」はニコイチで考えた方がいい気がするんです。

つまり、頑張った結果がよくても悪くても、自分だけは「今回も、よく頑張った」と自分をいたわり、その健闘を褒め称える。もしそれをルーティンにすることができれば、心にかかる負荷はより少なくなるように感じました。

そんなcompassionを身につけるためにも、
一度本書を読んでみたいと思っています。

翻訳は石村郁夫さん、樫村正美さん、岸本早苗さん、浅田仁子さん、
出版社は金剛出版さんです。


〈今日の夕食は何にしようかなと思案しながら、
夕暮れの靖国通りをひとり歩く幸せ。〉
幸福な食事はどこにある?
神保町、下北沢、京都……専用スプーンを胸にひそませ、今日も続くカレー漂流。
そして青春の食事には、餃子ライスが必要だ。はたしてそんな食事は見つかったか。
記憶と幻想で紡がれる物語。

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著者は、片岡義男さん。『白い波の荒野へ』『スローなブギにしてくれ』『彼のオートバイ、彼女の島』『湾岸道路』『ときには星の下で眠る』ほか多くの著作を執筆され、50年近くも作品を発表し続けている作家さんです。

最近では『ナポリへの道』『洋食屋から歩いて5分』『豆大福と珈琲』など飲食をテーマとした著作の人気が高く、なかでも『珈琲が呼ぶ』は大きな反響を呼んでいます。

今回の本では「カレーライスと餃子ライス」にまつわるエピソードを、短篇小説とエッセイが入り交じったようなスタイルで書いておられます。もうタイトルを読んだだけでビールが進みそうで、つい選んでしまいました。料理のチョイスが秀逸ですよね。

出版社は晶文社さんです。

ビジネス


「I型さん」とは、「内向型(Introvert)」のことであり、「外向型(Extrovert)」と並んでよく用いられます。最近は、「静かな人」と並んで内向型の代名詞のように用いられています。

本書の特徴は、内向型の著者が、内向型の本を100冊読み、実践することによって、内向的なままで、会員数200人を超える一般社団法人を設立、代表理事としてリーダーシップを振るまでにいたった実績に基づき、特に役に立ったスキルを上げているところです。
学んできた書籍から、50冊を厳選して、詳細な概要の紹介もあります。

どこから読んでも、必要なときに必要なところだけ読んでも大丈夫。内向型の頼れるパートナーたる一冊となることでしょう。

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プロデューサー・編集者の岩佐文夫さんの書評で採りあげられているのを拝読して、今回「読みたい本リスト」に入れました。

著者は鈴木 奈津美 (なつみっくす)さん。会社員をしながら、一般社団法人母親アップデート代表理事を務めてらっしゃる方です。

どんなスキルが紹介されているか、書評を書かれた岩佐文夫さんのnoteからご紹介すると、

・自分を犠牲にしそうになったら、5分でできることを「ギブ」する
・苦手な相手には「ありがとうございます」を多用する
・締め切り間近に焦ってしまうなら、仕事を「一口サイズ」にする
・メンバーにやる気になってほしいときは、「存在承認」をする
・わかっていても行動できないなら、とりあえず手や体を動かす

確かに「なるほどー!」と共感する項目がたくさん詰まっていそうです。私も内向的なタイプなので読んでみたいと思います。

出版社は、BOW&PARTNERSさん(発行元)、中央経済社グループパブリッシングさん(発売元)です。


ChatGPTを使えば、「頭の良さ」をコピーできる。「経験」もコピーできる。「センス」もコピーできる。誰もがラクをして楽しく成長しながら、多くのチャンスを手にきるようになる。
というより、これからはラクをしなければ、成果を出せない。
ChatGPTの登場によって起きた、「努力革命」というゲームチェンジ。
成長の方法も成功のあり方も180度変わってしまった世界をサバイブするための実践の書。

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著者は武蔵野大学アントレプレナーシップ学部長で、LINEヤフーアカデミア学長で、伊藤羊一さんと、IT批評家の尾原和啓さん。

目次を読んで特に興味を持ったのは、第1章のChatGPTを使った壁打ちのしかたです。「壁打ち」とは、いわば、AIを相手にしたひとりブレストのようなものですね。本書ではこの方法を5つのステップに分けて説明しています。これができれば、コンセプトワークを効率的に進めることができそうです。

アフターGPT時代においても努力は必要でしょうが、その概念が大きく変わっていくような気がしました。その意味でも読んでみたい一冊です。

出版社は幻冬舎さんです。


文芸


本を、小説を、書くことを愛しすぎている人たち<ビブリオフォリア>の紡ぎ出す、どこか切ない未来

作家は、小説は、本は、どういう未来に向かっているのかーー

読書に関する特殊な法律が課された世界の作家 「ハンノキのある島で」
正確に訳すことが限りなく不可能なマイナー言語の日本で一人の翻訳者 「バベルより遠く離れて」
あらゆる小説を斬りまくる文芸評論家が出会った、絶対に書評できない本 「木曜日のルリユール」
書けなくなった元「天才美人女子大生」詩人のたったひとつの願い 「詩人になれますように」
「本の魔窟」に暮らす蔵書家が訪れた不思議な古本屋 「本の泉 泉の本」

いろいろな書き手のもとを巡っていくダブルクリップの旅と、本にまつわる5つの物語

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著者は高野 史緒さん。『SFが読みたい! 2024年版』では、国内篇第1位を獲った『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』の著者でもあります。

タイトルをみて、著者さんをみて、これは読むしかないと思った一冊です。まさに「本好きの、本好きによる、本好きのための本」。なかでも、「本の泉 泉の本」は、同じく「本の魔窟」に暮らす者として興味を持ちました。

出版社は講談社さんです。

文学論で著名なバフチンだが、じつは哲学、言語学、記号論等々をまたぐ領域横断的な知のあり方が本領。その巨大な知の全体像をあますところなく描く最良の入門書。平凡社新書『バフチン――カーニヴァル・対話・笑い』(2011年刊)の増補版。

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著者は、早稲田大学名誉教授で、ロシア文化・思想の専門家です。思想家の東浩紀さんがシラスの動画で本書の話をされていたので、読みたくなりました。

バフチンは『ドストエフスキーの詩学』など、ドストエフスキーの研究で知られるロシアの文芸批評家・哲学者です。つねづねドストエフスキーをもっと深く読んでみたいと思っていたので、まずは研究者であるバフチンの著作を読むためにも本書を読んでみようと思い選んでみました。

創作・アート

編集者の仕事を、徹底的に語り尽くす!

講談社ノベルスだけでも180冊以上を担当し、メフィスト賞の創設にも携わった編集者・唐木厚。京極夏彦氏や森博嗣氏のデビューを世に問うた筆者が、いかに本づくりに打ち込んできたのか。編集者の仕事の本質に迫ります。数多くの作家とタッグを組んできた豊富な経験と鍛え上げられた奥深い知見から、編集者に必要な能力をいかに養えば良いのか丁寧にまとめました。それだけではなく、右肩下がりと言われている小説の現状の分析と、未来への熱い展望についても独自の視点で語ります。ミステリについてのQ&Aも掲載、ミステリ好きも必見です。「小説編集者の仕事とはなにか?」筆者と一緒に楽しく考えてみませんか。

そう。
この人が、30年前ぼくがかけた電話に出てくださった“始まりの人”です
ーー京極夏彦

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著者は、編集者の唐木厚さん。その業績は上記の紹介文にあるとおりで、いまのミステリを創ってきたレジェンド編集者の一人です。小説の編集はほとんど経験していないので、最近の事情を知りたくて本書を選びました。


*伝説のデザイン教本 「ブロック・ノート・シリーズ」
ムナーリは、誰にもわかるやさしい言葉と絵を使って、デザインを学ぶための本をたくさん作りました。本書は晩年のムナーリがイタリアのコッライーニ出版の編集室で、新しいデザインの教科書の夢を語りながら、その場で装丁まで仕上げてしまったという伝説の教本BLOCKNOTESseriesの一冊です。内なる子どもの好奇心を全開にしてたくさんの不思議を観察し、空想の力を借りて誰にも見えていなかった真実を発見する。驚きと歓びに満ちたムナーリ流デザインの学び。心ゆくまでご堪能ください。 ―― 訳者 阿部雅世

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著者のブルーノ・ムナーリは、イタリアの絵本作家でグラフィック・デザイナーです。代表的な作品は『きりの中のサーカス』。霧の中に浮かび上がる幻想的なサーカスの世界を、詩的な言葉と美しい色彩で表現した絵本です。

本書は、そんな著作を持つムナーリが、遊び心あふれるデザインワークを通して、読者の創造力を刺激する本です。頭が固まってるなと思ったときに、ムナーリのワークショップを試してみると、子供の頃のような自由な発想を取り戻せる気がする一冊です。

翻訳は阿部雅世さんで、出版社はトランスビューさんです。

ちなみにムナーリについては、以前こんな記事を書いています。


今回は8冊ご紹介しました。

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つくだとしお|書籍編集者×作家
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