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適応障害になって仕事を辞めた話③家族関係のもどかしさ

2021年8月半ばに適応障害の診断を受け、休職期間を経てそのまま退職をした私は、まず休職するにあたって家族と喧嘩をした。

私の家族はこういった「心の病」や「心の限界が体にも影響を及ぼしている」ことへの理解が乏しいところがあり、また多少根性論・精神論を持っていて押し付けてくるような部分があり、休職に入るその時に「自分だって嫌な仕事を頑張ってるのにお前(私)だけ病気を理由に休めてズルい!」というようなことを言われてしまったのだ。
これに対してはさすがに私も、根本的に「病気で仕事を休むことを"ズルい"と認識するのは、私に限らず全ての傷病が理由で働けない状態にある人々に対して失礼だ」と思ったので、そう思ったままに言葉にして反論をし、それから数時間ほど喧嘩を続けながら、私のストレスの主原因である上司には私以外の同僚や先輩も働きにくさや嫌悪感を抱いていたこと、該当上司が原因で辞めていった方が他にも複数いたこと、上司のさらに上にも現状を訴えたがパワハラとは認めてもらえず何も改善できなくて心が限界を迎えてしまったこと…を話した。(私が休職に至り退職を選んだまでの話は①で記載している)

https://note.com/clock_lolita/n/nba87611d8c8d

とても辛い経験をして、これからさらに不安な休養期間に入るという矢先に家族と上記のような喧嘩をしたことは私にとってさらに大きなストレスとなったが、ボロボロに泣きながら上記の内容を家族に訴えるうちに、ようやく家族も私の現状や限界であることを理解し、「病気で仕事を休むのはズルい」と言ったことを謝罪をしてくれた。


それから休養期間に入り、その間に退職をして今に至るわけだが、家族との問題は今でも解消したわけではない。
家族は、私自身が今は働ける状態ではないことを理解して、今は言わば「長期休暇中の学生の子ども」に接するように私に接してくれている。実際の学生の休暇とは違うが自宅療養で休暇中なわけだし、それ自体に不満はない。しかし今は私の方で家族に対して罪悪感を感じてしまうのだ。

結論から言ってしまうと私は今仕事ができない状態なので、収入が無い。傷病手当金の申請をして給付を受けることはできるが、本当にそれだけが頼りである。加えてうちは裕福な家庭ではないため、もともとパートであった私の僅かな収入でも家計の足しになると喜んでくれていた家族に、家計に打撃を与えてしまっているという自覚があり、それがとても申し訳ない。

今は初回申請分の傷病手当金が入ったため、そこから必要経費を計算し、なんとか手当金からやりくりをして自分及び家族の分の生活費も出せる範囲でまかなっていくつもりではあるが、特にこの傷病手当金の初回分が振り込まれるまではそのためのお金の計算すらできず、ただただ自分が「いるだけでお金のかかる存在」であることが辛かった。それに手当金が入った今も、「自分はいつ社会復帰できるのか」「社会復帰できる環境はあるのか」といった不安は定期的に頭をよぎる。

こういった思考から社会復帰を焦ってしまうのはかえって良くないことだとも理解しているが、いかんせん心の病というのは自分ではどの程度回復しているのかが分からない。心が軽く過ごしやすい日や時間帯もあれば、一日中重苦しい気持ちで過ごしたり、はたまた先刻まで気楽に過ごしていたのに急に気分が悪くなる時もある。この「目には見えない病状or回復の進行度合い」というものが、私自身や私と家族との休養期間中の付き合い方にもどかしさを感じさせる要因だ。

自分の目には見えないことだし、素人判断で回復を計るのは危険だと思うので、今後も通院を続けながら主治医やカウンセラーの方と相談しつつ、自分は今どのような段階にあり、どの程度になったら社会復帰のことを考えても良いのか・否かについて指示を受けたいところだ。

とにかく今は、焦るな、焦るな…と自分に言い聞かせながら(それでも焦ってしまう時はあるものだが)、少しずつ自分の好きなこと・やりたいことをやって、家事もしながらのびのびと過ごすことを心がけている。

最後に、この記事を読んだ方で私と同じ症状で苦しんでいる人や、その周囲の人に言いたいことがある。
まず、適応障害で仕事を休んだり、やむを得ず辞めることは悪いことではない。心身が限界なのだから仕方のないことで、絶対に悪くもズルくもない!なので、難しいかもしれないが、罪悪感を持たずにゆっくりと過ごしてほしい。
周囲の人(家族や友達やパートナー等々)も、休職や退職を選んだ本人を責めたり、根性論を押し付けるのはどうかやめてほしい。というか絶対にやめてください。本人が一番混乱しているし、きっと罪悪感も感じてしまっているんです。なのでまずは「お疲れさま」とゆっくりやすませてあげてほしいし、少し元気な様子を見ても軽率に「元気そうだね!」などと言うのは控えてほしい。

これは私の所感だが、上記のとおり休養を始めたら調子のいい日とそうでない日にムラがあるため、この日は元気でも完全に回復したわけではない・まだ社会復帰できるわけではない、という状態にあることの方が多いのではないかと思う。私は知人に「元気そう!」と言われ、その言葉に悪意がないことや、むしろ心配していたよりも元気そうで安心したといった意味合いが含まれていることを察した上でも、なんとなくその「元気そう!」を受け止めた時に心が傷ついた。まだ全然元気じゃないの、今だけなんだよ元気なのは!と思ってしまった。

心の病気の進行・回復度合いの判断はプロの医師や心理士の判断に委ねるしかないところだし、同じ病気でも回復にかかるまでの時間も人それぞれだと思うので、どうかそういったプロの目線と本人の確信で「回復した」と言える日が来るまでは、不安を煽ったり焦らせたりせず、ただゆっくりと休むことを許し、見守ってあげてほしい。

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