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ずぅっと生きてて欲しい。

先日、祖母の誕生日だった。

私の祖母は一言で言うと
世渡り上手の大先輩。

自営業を営んでいるので、
お客さんと話すための
トークスキルが半端ない。

いつもどんな人に対しても、
いい感じに話している。

そんな世渡り上手の祖母の孫である
私は内気で人と話すのが
得意ではなかった。

それを祖母は心配したのだろう。

年上やあまり関わりのない人との話し方を
幼いながらに厳しく学ばされてきた。

正直、とても嫌だったし
恥ずかしいっていう
気持ちしかなかった。

だけど大人になって、
そのノウハウを付けてくれた
ありがたみを感じる機会ばかりだ。

ただ、厳しいだけじゃなくて
とことん甘いところもあった。

小さい時から現在に至るまで
ずっと可愛がってくれて、
私が休みの日には
必ずと言っていいほど
ランチに誘ってくれる。

また、未だに小さい頃に
好きと言ったお菓子を
たくさん買ってきてくれる。

そんな祖母に久しぶりに
誕生日プレゼントをあげた。

他の家とは違うかもしれないけど、
私の家の誕生日プレゼントは、
相手が欲しいものがありそうな時に
察して買うみたいな感じなので、
物欲がない祖母に対してこれまで
あまり渡す機会がなかった。

けど、今年はなにかあげようと
急に思い立ち、頭をフル回転させ
必死にプレゼントを考えた。

化粧品、ネックレス、ピアス、ヘアケア商品…

どれも自分が使いたいものを
使っているから私から
プレゼントとしてあげても、
使ってもらえないんじゃないかと思った。

悩みに悩んだ結果、
私があげたのは結構いい入浴剤。

昔は週3くらい銭湯に行くほど、
温泉が好きな祖母。

家でも温泉気分を
味わってくれたらいいなと思った。

「誕生日おめでとう。」と

ラッピングされたプレゼントを
渡すと、私の顔を見て笑顔で何度も

「ありがとう、ありがとう」と

言ってくれた。

いつも私が何かをもらって、
ありがとうばっかり
言う立場だったけど、
この日だけは祖母から
ありがとういう言葉を聞いた。

感謝の言葉と笑顔を見て、
何だか感極まって泣きそうだった。

そんな祖母にはこの先も
ずぅっと長生きしてほしい。

今までもらった分
たくさん恩返ししたいから。

お金が貯まったら温泉旅行にも
連れて行こうかしら♨️
それでは。

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