砂沼から言葉歩いてー2017-4
砂沼から言葉歩いてー2017-4
◎まだ咲かぬひとり寂しい老桜 俊克
◎永き日や陽気ポカポカ母娘連れ 俊克
●ぼんぼりの夜桜夜店堤沿い 俊克
◎紅梅や人に足止め玉こんにゃく 俊克
◎開花前樹齢千年滝桜 俊克
●見ざる言わざる聞かざるや春愉し 俊克
◎帰り道庚申塚の枝垂桜 俊克
◎紅梅の連れて公園日差しあり 俊克
●咲き具合鮎を占う鵜飼桜 俊克
◎春の湖写真やデータダムカード 俊克
◎咲き誇る黄色連翹通り抜け 俊克
〇石段の温泉街や春眠し 俊克
〇水温むドーム窓から魚見る 俊克
◎目白押し露店の並び花月夜 俊克
◎房咲き水仙生け花挿してをり 俊克
◎春の色白やピンクの花を見て 俊克
◎花盛りの坂下降りて小路けり 俊克
◎木を植えて梅ロードにはおもてなし 俊克
●つぼみから夜のシルエット待つ桜 俊克
◎春駒の熱い声援競り勝ちて 俊克
●糸垂らし鱒の解禁放射能 俊克
●竿しなり雪代山女釣り日和 俊克
●鳥帰る田んぼ休んで羽繕い 俊克
◎菜の花の田んぼいっぱい母笑顔 俊克
●花の雲百十面の箏舞曲 俊克
●群生の見頃迎えて雪割草 俊克
●春蓼の貴船流域純系種 俊克
〇春白いニホンカモシカ神々し 俊克
〇城跡の堀の映しや桜舟 俊克
〇城下町つぼみ膨らみ武者桜 俊克
〇芽が出たと自生湿原水芭蕉 俊克
◎春探し風情残すや流し舟 俊克
◎春天の面影残す細い道 俊克
●白塗りの手おけ踊りや春例祭 俊克
●暴れ獅子動き激しさ春祭 俊克
〇訪れて風が冷たい日向水木 俊克
●行く人の十月桜ほころびて 俊克
◎網の中勢い跳ねて桜鯛 俊克
〇雄大な流れ落ちるや枝垂桜 俊克
◎白狐秀長ゆかり城まつり 俊克
◎川沿いの杏の花に連れてって 俊克
◎桜餅今日は写真の風の色 俊克
●龍笛の音色合わせて春告げる 俊克
◎水仙の気温上昇咲き始め 俊克
●病院を右の入り口枝垂桜 俊克
〇陽気なる満ちる清明すがすがし 俊克
◎昼下がり手料理つまみ桜下 俊克
〇春風に若生コンブ天日干し 俊克
〇ミャーミャーと海猫渡る響かせて 俊克
〇鳴らす鐘わら人形の厄さらえ 俊克
〇桜人コンビニ弁当駐車場 俊克
〇春の沖人のマンボウ北杜夫 俊克
〇春の海暖流寒流サメ楽し 俊克
〇発電所母と訪れ染井吉野 俊克
◎ホイノボリ境内立てて花揺れて 俊克
〇雪柳風にそよぐと白い花 俊克
●春電車ドクターイエロー非公表 俊克
〇種を植え香り漂い八房の梅 俊克
◎庭桜椅子とテーブル昼ごはん 俊克
〇鳴く声が聴きて昼食桜の木 俊克
〇晴天の街道近く枝垂桜 俊克
◎春飛騨のゆっくり巡行練り歩き 俊克
◎水仙のカメラ収める老夫婦 俊克
〇へこたれずくぼみ芽を出しど根性桜 俊克
〇創り出す人々スマホチューリップ 俊克
●遍歴し訪れ佐良土糸桜 俊克
●花似合う三つ葉葵の薄暮かな 俊克
〇老桜行き交う人と目が楽し 俊克
●待ちかねて花見弁当楽しけり 俊克
〇目を細め側室ゆかり花盛り 俊克
〇散策の黄色堤防春の川 俊克
〇咲き乱れ弁当香る春堤 俊克
◎気をもんで乾杯職場花見客 俊克
◎満開の桜笑うや入学児 俊克
◎土手に咲く桜の地図は真田濠 俊克
〇来ることも光に映える水芭蕉 俊克
◎絶妙な揚げ饅頭や花の茶屋 俊克
〇際立て濃淡桜競演し 俊克
〇園芸の菜の花一本雨が降る 俊克
●桜堤土手の菜の花花見客 俊克
◎自生地の清楚はかない二輪草 俊克
〇真新し満開桜新入生 俊克
●軽妙なチンドンマンのさくら舞う 俊克
佐野勉 互選にいただきます。
今はほとんど見ることのできない光景ですね。
子供のころは、
チンドンマンをよく追っかけしたものです。
大きくなってからは下北沢まで追っかけに行きました。
桜吹雪の舞う景は、夢の中のようですね。
〇花祭法話寂聴ただ一つ 俊克
〇雨の中おばけ提灯春祭 俊克
灯に浮かぶ照らし満開枝垂桜 俊克
〇茣蓙敷いて幹事務める花朧 俊克
チューリップ流れ表現目を和む 俊克
道歩く春の息吹は蕗の薹 俊克
〇舟に揺れ千本桜ゆっくりと 俊克
〇初々し保護者と一緒一年生 俊克
〇桜の木そぞろ歩きや温泉街 俊克
◎叫び声桜満開チアダンス 俊克
さくら咲き美し並木研究所 俊克
〇さくら舞う五層屋形の早返り 俊克
訪れて夜桜櫓上昇中 俊克
街ぶらり名店巡り春苺 俊克
◎通り道桜街道駅付近 俊克
春の花歩く元気な黄色声 俊克
●踏み出して笑顔いっぱい一年生 俊克
Sachiko Yokoi Hayashi
可愛いですねぇ!
互選に戴きます
◎採れ立ての旬の味覚や春筍 俊克
◎流れ落ち手が届くまで糸桜 俊克
春の虹水平環の一直線 俊克
〇映し出す描く桜は二つ道 俊克
花片の貴重な晴れ間雨が降る 俊克
流れ川水面反射さくら橋 俊克
〇路地裏の桜を楽し流れ川 俊克
水仙の鏡に映り五六本 俊克
◎笛の音と輝き躍る桜鱒 俊克
〇桜笑ふ降る傘急ぎ転びけり 俊克
●華やかに夜の山寺花朧 俊克
◎気勢上げ桜行列三河武士 俊克
◎菜の花を雨に降れ降れ通所道 俊克
河川敷スイセンロード宝物 俊克
〇早朝の旬の山独活シャキシャキ感 俊克
〇花冷えの開花宣言雨混じり 俊克
〇山生きて行者忍辱食べたいな 俊克
●春吹雪白い景色の逆戻り 俊克
Anikó Papp 俊克さん、一日一句互選に選ばせていただきます。
【白い景色の逆戻り】という基底部の言葉続きが晩春の時、
読者の注意を引っかかるわけですね。
「晩春であるのに、雪が降っていますか。
冬の厳しい寒さが戻りましたか。」
という質問ですね。
この基底部の前、季語である【春吹雪】という干渉部には、
基底部の吃驚させる言葉続きの意味がよく暗示されています。
「春吹雪」という季語の本意は「春の吹雪」ではありません。
「春吹雪」の本意は、白い桜の飛花落花や花筏などが積もって、
景色が真っ白になり、吹雪が舞うかのようなものになります。
季語も写生もよく働き、季節感がよく伝われて、
「春吹雪」が上手く詠まれている面白くて素晴らしい写生俳句です。
●触れるほど枝を広げて姥桜 俊克
●続々と桜の通り心待ち 俊克
◎春舞台迫力舞て鮫神楽 俊克
◎戦場の枝垂桜は温かし 俊克
◎徒花の一時立ち入りダム続く 俊克
◎春の花舟の上からくぐり抜け 俊克
◎桜草かれんののぞき渡る風 俊克
◎桜散り躑躅開花や通所かな 俊克
●散策し大池花見筑波山 俊克
◎目を楽し斜面彩る猩々袴 俊克
◎残したい息づく桜月明り 俊克
花咲て色とりどりに花見山 俊克
〇酔いしれて夕日に照らす花見客 俊克
囲む中激しい舞や春大祭 俊克
●散策の桜と躑躅筑波山 俊克
〇風吹いて枝垂柳の光浴び 俊克
〇歴史光圀お手植え枝垂桜 俊克
◎遅咲きのウコン桜は参拝者 俊克
◎ただいまと家の玄関初燕 俊克
◎散る桜庭の風吹く午後の雨 俊克
◎菜の花や昼のサラダにスパゲティ 俊克
◎目の前にさっと消えるや雀の子 俊克
◎翁草絶滅の危機踏まないで 俊克
◎金色の光を浴びて楊貴妃桜 俊克
●巧妙なからくり人形春祭 俊克
●小女子は旬でうまいぞ酢で食べる 俊克
〇海猫や飛び交う出店春告げる 俊克
●花の香や黄の色添えて古墳群 俊克
◎咲き進む舞子そぞろに花の庭 俊克
〇白む空幽玄染めて枝垂桜 俊克
〇独特の囃子を競う宵まつり 俊克
●春まつり笹かまぼこの炭火焼 俊克
●花片のゆらゆら進みたらい舟 俊克
◎練り歩き時代絵巻や春薫る 俊克
●白す漁水揚げ手際売りさばく 俊克
●半袖の花見見納めかき氷 俊克
◎田と畑仕事がぐるり燕来る 俊克
◎儚くも落とし始める花吹雪 俊克
●地蔵桜朽ち果て幹は伸びる枝 俊克
〇船頭軽妙楯岩春しぶき 俊克
〇花咲かせ里親手入れ芝桜 俊克
●春の花息吹トンネル屋形船 俊克
◎いい枝は進んで開花桜道 俊克
◎歯応えと爽やか香り春の菊 俊克
〇春の雪頂上付近深い霧 俊克
〇声を掛け目指し山頂春の山 俊克
◎夜桜の出店の準備開花かな 俊克
◎雪解けの「ワシ形」広げ映える山 俊克
◎水田の早い田植えは「おもてなし」 俊克
〇古い地図歩く発見風光る 俊克
◎魅入られて自然の力紅枝垂 俊克
〇木の香り廊下を歩く枝垂桜 俊克
◎山吹の洗われ雨に風情かな 俊克
●うららけし祈りの場所は寺社めぐり 俊克
Anikó Papp 一日一句互選に選ばせていただきます。
【祈りの場所は寺社めぐり】という基底部の意味は、
京都の壬生寺でこの頃行われている壬生念仏であるかもしれません。
この基底部の前、季語である
【うららけし】という干渉部が適切であり、季語がよく働き、
季節感がよく伝われています。麗らかさのおかげで、
壬生念仏の日々を楽しく過ごすことができて、喜びですね。
面白いお句です。
◎春恵み樹液採取の風の音 俊克
●赤人の「桜皮」と詠んで上不見桜 俊克
◎鳥居抜け二本の巨木花月夜 俊克
◎水浴びを今年真夏日夏近し 俊克
●結婚の二人の笑顔枝垂桜 俊克
●描き出し花の絨毯芝桜 俊克
●片栗のかれんな花の生い茂る 俊克
◎春川の両岸結ぶ渡し船 俊克
◎絶景を地蔵桜の堪能し 俊克
◎春祭街に点在屋台蔵 俊克
〇山笑ふ水車を回し発電所 俊克
〇歩く街根岸子規会春日和 俊克
〇うっとりと白くかれんな満天星躑躅 俊克
〇筆の花土手の強風空を向く 俊克
●古川祭やんちゃ魂大太鼓 俊克
◎野火止の半僧半俗伊豆守 俊克
◎連山を見上げる峠山桜 俊克
◎鐘楼の花の香見頃城の跡 俊克
〇思われる古文書名前春深む 俊克
◎励まして復興向かう桜並木 俊克
〇梨咲くや張り巡らせて花合わせ 俊克
〇石南花の秘話を聞きつつ巡るツアー 俊克
◎春風の希望を結ぶ会津人 俊克
◎晩酌の散歩の途中春の匂 俊克
◎映る木々堀の周辺花月夜 俊克
◎競演し花々色は晴れの空 俊克
◎御衣黄淡い緑色城址桜 俊克
●春筍の驚きの声土だらけ 俊克
●散策の希少な桜山椒味噌 俊克
〇搾りたて菜種油の花の丘 俊克
〇心情のやりとり手紙朧月夜 俊克
〇片栗の白は珍し花の色 俊克
〇野漆の茎の先端葉が黄色 俊克
●苗を植えそよ風揺れて芝桜 俊克
〇浮かぶ闇枝の鮮やか枝垂桜 俊克
●舞姫の春の祭典笛を吹く 俊克
●流鏑馬の馬上放って花の鈴 俊克
◎青空の灯台景色海女の笛 俊克
〇花巡り特徴楽し別品種 俊克
〇山肌の緑を育て春植樹 俊克
〇参拝の桃色染めて八重桜 俊克
〇お花見のカヌー水面違う場所 俊克
〇観桜思い出残し空の下 俊克
〇春日和良い夫婦の日オリジナル 俊克
◎歩き汗二つの花の案内人 俊克
●篠笛の音色求めて春の風 俊克
〇外堀の行楽日和桜狩 俊克
〇八重桜シート広げて静神社 俊克
◎春駆ける車庫開放もデハ101 俊克
〇鯉のぼり頭上を泳ぐ通り道 俊克
〇桜まじトークやクイズさかなクン 俊克
〇あちこちと花の錦は恵まれて 俊克
〇花街のさくら道中練り歩く 俊克
◎汗流し茶園を歩く萌黄色 俊克
●土を入れ何度も何度も桜かな 俊克
●海に向け小さなバケツ桜鱒 俊克
つちたに jt 純一 互選に頂きます。
おそらく桜鱒の放流の描写の一句と想像しました。
生き物の命の大切さを知る一句と思いました。
〇「わぁみえる」風景伸びて蜃気楼 俊克
〇灯台の自転車楽し新茶摘む 俊克
〇二本千年色味は花堂々 俊克
〇長藤のだらりと長くなかりけり 俊克
〇滝近く風に揺られてこいのぼり 俊克
〇楼門の山吹の花咲き乱れ 俊克
●乙鳥の田んぼの上を水しぶき 俊克
◎照明を風情堪能御所桜 俊克
◎廃線の商高跡地枝垂桜 俊克
〇雄大な景色と猿は夏近し 俊克
〇列車行く桜回廊虚空蔵 俊克
名木の桜の近く守る会 俊克
〇見晴らしの水色の花風光る 俊克
〇立ち入れぬ貯水地囲む桜道 俊克
◎油さしトラクタ出かける春田打ち 俊克
◎歌集詠み貫之磯部山桜 俊克
●岸躑躅バスの夜行は一人旅 俊克
◎裏庭の忘れた木々や花水木 俊克
〇五月人形表情きりり金太郎 俊克
◎菜の花のひときわ映えてバス旅行 俊克
〇弁当のお稲荷さんと躑躅色 俊克
〇愛らしい湿原咲かせ三つ柏 俊克
〇大根の花敷き詰めて展望台 俊克
◎濃さ増して玄海躑躅雨に濡れ 俊克
●春の夢伝馬七匹朱印状 俊克
◎伝言の薫風揺れて藤の花 俊克
●山麓の萌黄色染め一番茶 俊克
〇風評の地道な努力稚鮎進む 俊克
〇見応えに香り漂い蓮華草 俊克
◎札幌の桜開花や日差し浴び 俊克
〇種浸しビニールハウスあと少し 俊克
〇わいわいとスケートボード燕来る 俊克
〇ガルパンの町を舞台やつばくらめ 俊克
●直瀑の落差に浮かぶ朧月 俊克
◎春浮世地震の描写瓦版 俊克
◎海胆漁の夜明け始まる箱眼鏡 俊克
〇感嘆の若葉彩りみずみずし 俊克
〇訪れて川の両岸花便り 俊克
〇立ち入りの列車と桜線路内 俊克
●竹の宵闇夜照らして朧影 俊克
〇純白の湖畔の桜大樹かな 俊克
◎穏やかな目の前池の藤の花 俊克
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