現地で知ることの大切さ〜
今は移転してしまったが、築地の場内食堂へよく足を運んだ。
(今は豊洲などに移転してしまったが…)
店の佇まいや壁に貼ってある手書きのメニューなど簡素なものだが、店主の思いを感じられるもので、とても好感を持っていた。
市場で働く人には向けて値打ちに、早く、美味しいものを提供するというコンセプトが明確だったからであろう。
豊洲に移転したら同じ店でも大きく様変わりしてしまいました。
でも、それはそれ。
場所が変わり、対象が変われば当然そうなると思います。
以前の場内食堂では、建屋は長屋のように各店が軒を連ねており、出入り口が並んでいるつくりでした。
ひとつの店に人が6人ほど並ぶかという間口に、何列にも折り重なって、多くの人が並んでいて、うまい料理を目指して、朝早くからいつも行列ができていました。
疑問
何度か足を運んでいるとわかってくるのですが、必ずしも毎回、同じ店だけに行列ができているわけではない。
なぜだろう?
店の味がコロコロと変わるわけではないのに…。
人の行動
初めての人が、どの店にしようかと迷っている。
手にはガイドブックを持っているのにである。
ある店を目指して来ているのだろうが、いざ来てみると目移りして、迷いが出るのかもしれない。
どの店も少ない席数なので、初めて来た人が、何となく入店を待つ。
自然と数人の列ができる。
すると、次に来た人は、列ができている店とガイドブックに書いてある店を比べながら、どうしようかと迷いだす。
食事をして出てきた人の表情を見る。満足した嬉しそうな表情。きっと美味しかったのであろう。
選択肢
情報を頼りに目指した店より、食事をした人の表情が見える隣の店。
ガイドブックにある店でも開店したばかりの店は、少し戸惑う。
また、客がまだ入っていないガラガラの店は躊躇する。
店内が空いている店より、少し賑わっている店。
ガイド持参の人でも、渋滞の店より少しだけ待てば入れそうな店。
など色々な思考を巡らせているのが伝わってくる。
色々な事を考えて、店を選ぶ。
結果として、どの店も舌の肥えた仲買人が食べる店なので、美味しい料理を食べることができる。
ガイドとは違う店だけど、美味しく食事ができて大満足。
帰りの会話では「隠れた名店発見!」と話しているのではないだろうか?
その日その日で、
それが、繰り返されて、本日の行列の店ができあがる。
大切なこと
情報をもとに行動しても、現地で感じて、現物を見て、判断して、行動に移して、評価する。
情報だけで判断するのではなく、足を運び知ることが大切である。
左右されることなく、「モノを知る」の原点のように思う。
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