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ジェンダーレス水着を讃える+ネガティブな想像

 7月の出勤途中、近所の小学校で低学年と思われる水着姿の子どもたちがプールに移動するところに通りがかった。
 一瞬しか見ていないが、ほぼすべての子がショートパンツ+ラッシュガードの、いわゆるジェンダーレス水着だった。
 本当にいい変化が起きているなあと感動した。


水着は難易度が高すぎる

 
 プロフィールにも書いているように俺は陰茎が「異常に」大きい。
 中学生の時に医者からも異常(ただし治療するような原因はない)と言われたので、思い込みではなく客観的な異常である。
 好奇、驚愕、嘲笑、同情、たまに羨望。
 さまざまな視線にさらされて生きて来た。
 当然、ずっと体にくっついているモノなので、そういった死線をかいくぐるサバイバル技術はさまざま身に着けて来たが、学校の水着だけはマジでどーにもならない
 
 制服のズボンはポケットにものを詰め込みまくれば目立ちにくい。体育着は常時ジャージを履いておけるから大丈夫。
 水着は無理で、そもそも「避難スペース」が限られ過ぎている。

この図をつくる労力で夕飯のおかずを一品増やせたのではないか

 もともと想定されているスペースに収めようとすると、水着がへそのあたりを中心にずり下がるし、くしゅっと圧縮される感じが気持ち悪い。また水から上がるときの「脱げそう」感も大概おそろしかった。
 なので俺にとっての「避難スペース」である横にゆるやかなカーブを付けて収納するほかないが、想定されたスペースの生地が二重になっているのに対して、「避難スペース」はそうなっていない。
 同じ理由でサポーターも意味をなさず、そもそも太ももで前に押し出されるので目立ち度は想定スペースより上だったかもしれない。

 *以前書いたように更衣室はちょっとした騒ぎになったが、プールサイドには超こわい体育教師がいたので、ひそひそ声が聞こえてきたり、俺の方を向いてニヤニヤしてるやつがいる位。
 しかし、陽キャのラスボスみたいなギャル男だけは、平気で「何cm?」「まじで勃ってないの?」「重くない?」など平気で話しかけまくって来たので、ギャル男は強い。勝てない。

ジェンダーレス水着の偉大さ


 ジェンダーレス水着は裾が長くなり、ラッシュガードもあることで、明らかに「避難スペース」が広くなっている。
 これは想像だが、生地も体のラインが出にくいものになっているのではないか。

 でも俺がジェンダーレス水着を偉大だと思うのは、そういう物理的なことだけではなくて、「恥ずかしい」という気持ちを認める社会の風潮がそこに表れているからだ。

 小6の時、友達のお母さんが

 「今度の5年生、林間学校のお風呂が恥ずかしいから、水着を着させてくれって言って来たお家の人がいるらしいよ」

 と笑い話にしていたが、その家の子どもは真剣に悩んでいたはずだ。

 もちろんさまざまな要望を場当たり的に認めていけば最終的には「言ったもん勝ち」になってしまうが、傷がある子や体型・発育を気にしている子など、「わがまま」「自意識過剰」の一言で無視されてきた気持ちは山ほどあるはず。
 その気持ちたちに向き合うようになった社会の肯定的な変化を、俺はジェンダーレス水着を通じて感じた。

ネガティブな想像


 ここまではジェンダーレス水着の背景をポジティブに捉えてみた。
 でもネガティブに考えることも出来る。
 それは、以前よりも子どもたちが「恥ずかしい」と感じやすくなっている、という可能性だ。

 妄想というか思い込みも入っているかもしれないが、よく遊んでいる従姉の子どもたち(中1と小2)は、俺が子どもの時とは比べ物にならないくらい「人と違うこと・間違える事」を恐れている気がする。
 
 また、性的な知識の量も驚くほど豊富だ。
 俺が周囲から陰茎の大きさとエロを結び付けられ出したのは中2位からで、それまでは「でけー、わはは!」という感じだった。
 これに対して従姉の長男ハロすけは小6の時、俺に向かって「ゆん太くんのってま〇こ入らなくね?」と聞いて来た。
 単純に言って2年間早い。
 そして話を聞く限り、それは彼だけのことではなさそう。

 そういう単なる笑いよりさらに根深い悩みにつながる性的な「恥ずかしさ」が、以前よりも速くに発生する環境になってきていて、それが人と違う事を恐れる風潮とあわさって、その結果としてのジェンダーレス水着だとしたら・・・。
 水着自体はすばらしいが、その背景はちょっと怖いと思う。


*(台無しな補足)俺が中学生の時の、更衣室の棚に陰茎をのせて「一休み」っていうネタは、その後もたびたびアンコールを求められるくらいバカウケしていました。自虐の要素もあるんだけど、ウケた嬉しさの方が大きかったので、あの場の愚かさになんらかのヒントを見つけたかったんですけど、なにも見つからず、どう考えてもただ愚かなだけでした。合掌。

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