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コラージュ・ど・ジャパン(焼き立て)

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夢で会いましょうのパクリです
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#小説

「え」んりえど

 芸術なんて所詮人間の魂の延長線上にあるだけで、こんなのの真髄をあれやこれやと考えあぐねたところで仕方ねえよ。  芸術はオナニーです。手淫です。そんなものを学問とするのはやめなさい、そんなものを見極めようとするのはやめなさい。既に伸びきったカップヌードルが食えるかどうか考えまくっても今度はスゥプが冷めるだけだよ、たわけのバカ。  この前、必死にストリートピアノでなんかクラシックを弾いている芥がいました。ええ、芥です。こう聴衆が集まる最中、無難な万人受けの音楽を手遊びぶって弾い

「う」つぜ

金稼ぎ 印税 お金たんまり欲しい ラーメン二郎とかいうゴミに散財するゴミクズ コスプレとかじゃないガチな女装をしたい ああいう本物の、女性用の服を買いたい しまじろうなどの、ぬいぐるみを買ったら良いかな? 虎の。家族の印象が顔に浮かぶ、人工繊維の質感、後悔、幸福も一塩 未来の人間はどうなっているのだろうか。どうなるのか?私はどうなっているのか 三十世期の未来に俺は、家族がいて、美味しいもの食べて、寝て、オナニーして、また寝て そして、映画見たりなんかして いろいろして 死なな

「あ」いち★けん

 汚らわしい生活習慣が発酵して生まれた不潔な空気が充満したこの部屋は、もう少しで爆発するのではないかと思うほどに濃密な臭気が満ち、独特な雰囲気を醸成している。閉じかけの遮光カーテンの隙間から昼の陽光が射し込み、フローリングと棚の一部だけを鮮明にする。陽光の射す空中の一部分、光を反射する無数の埃。きらきらと輝き、緩やかに浮動する埃は宇宙空間に浮かぶ星のように優雅で、不潔の符号である埃が醜悪なこの部屋に「美麗」のアクセントを加えている。  まるでブルドッグと人間が性交して生まれ

「ン」ポゥ!!!

 動物園が近くにあるから、たばこの煙を外に出そうと思って窓を少し開いただけで、すごく悪臭がする。その悪臭が俺の愛する本だの、服だの、布の使われた家具だの、いっぱいに染み込み込むんで、それらを使うたびに動物臭くてたまらない。  たしかに不動産屋と内見に来たときから動物園の存在には気付いていたし、それを承知で契約をした。でも、内見の時に限って動物のクサいニオイは感じられなかったし(手っ取り早く安い家を見つけたいという思いから、臭いに関する気遣いにまで頭が回らなかったのかもしれない

「ヲ」ノ・ヨーコ

 「どんぐり・きょーこ」なる曲がある。  どんぐり?  どんぐりは美味しくないけど、どうしてこんな曲を作ったんだろう。僕はこれを聴こうとする前、頻りにこのことだけを考えていた。でもヲノの乳首を斟酌するに、どんぐりは母性のメタファーなのだから当然なのかもしれない。  でもそう仮定すると、「どんぐり・きょーこ」は「ちくび・きょーこ」ということになる。「きょーこ」が誰だか分からないが、兎に角彼/女(ポリコレに配慮した結果!)の乳首についての曲なのだろうか。僕がまだ尻の青い小僧

「ワ」シントン、デンゼル、ワシントン

 ピー、プロロロピロ、ブーブー、シャー  それぞれの音自体は、いかにも機械らしい電子音であるのだが、その音の並び方が機械とは思えない程に整然さを欠いたランダムな配列であるため、ただのプリンターであるはずなのに、じっとこちらを見つめたまま動かない動物のように静かな生命力を感じる気もする。  そう考えれば、闇に溶け込むほど黒く、光を吸収するマット加工のボディや、角の無い曲線的なフォルムなど、このプリンターはたくさんの動物的な特徴を持っている。だからこれを『アニマル』と呼ぶこと

「ロ」バート矢野

 「なあ、ロバートって四人組だったっけ?」 「なんだいきなり、そんなこと聞いてきて」 「いや……やっぱなんでもないわ」 「なんだよいつものお前じゃないな、一体どうしたんだよ」 「ロバートって三人組じゃなかった、って」 「ロバートは四人組に決まってるだろ、はねトびやポケサン観てたのに忘れたのか?」 「あ、まじか……いや、確かにそうだったな、すまんすまん」 「変なこと聞いてきて、もしかして若年性認知症とかじゃないの?(笑)」 「ははは……」  ロバートは三人組という記憶が残って

「レ」インボーブリッジ封鎖できません

 目覚めると、清潔な真白い部屋に居た。仰向けの体を起こし足元の方を見ると、脛のちょうど上の方にテーブルがあり、そのまま顔を横にやると、細い管で左手首と繋がれた点滴バッグ越しに、茶色いサイドテーブルとその上の小さなテレビが見え、ここは病院なのだと気づいた。  初めは、交通事故の類で怪我をしたのだろうと推測していたけれど、会社帰りに急に倒れてここまで運ばれたと看護婦は言ったから、事実はそうなのだろう。そして、運び込まれ手術をしてから五週間昏睡状態だったことも知った。  会社帰

「ル」ートビア殺人事件

 「犯人はこの中にいる!」とよく分からぬ小童が赤い蝶ネクタイに語りかけているが、その声の太さに度肝を抜かれて僕は失禁した。でも最近再発した夜尿症対策でパンパースを履いていたおかげで、辺りに気づかれることは無かった。平野啓一郎か? という疑念ももちろん湧いて、僕は遠くから興味津々に見つめている。  「犯人は大きな乳房を抱えていました、そしてそれはあなたのことですね、安浦さん」と僕の右横にいる、体百点、顔六十七点、性格野蛮の女性の名前が呼ばれて、皆一斉に彼女の方を振り向く。  「

「リ」ン菌パーク

どのような人間の裡にも、狂気は潜んでいる。 ただそれが露呈されるか秘匿されるかの違いで、全ての人間が狂気を持つ。 その公園に行ったものは皆、淋病に冒される。 そんな公園があったらどうする? ヤベェよなぁ? ヤベェだろぉ! でもよ、そんな公園があったら即、国が封鎖して、大ごとになるよなぁ! だからヨォ、俺らで国の奴らに抗争しに行くぞ! この中に、淋菌パークがあんのに迷惑だって思ってる奴いる!? 淋菌パークが封鎖されてんのに、公権力に日和ってる奴いる? いねえよ

「ラ」ーメン・リパブリック

 友達と遊んだ後、ラーメン屋に行くのはあんまり望ましくない、何故なら話す機会が少ないし、最近の意識高い系の店主が最高にマザーファッカーだからだ、そう言った親友、ステイプル・ステイプラー三世は上着にダイナマイトを隠し、様々なラーメン屋に出向いては店主や客の態度を見計らい、良ければ何もしないが、悪ければ、彼がいつもタバコを吸う際に用いる100円ライターでダイナマイトに火をつけ、帰り際カウンター下の荷物を置くためにある溝に捩じ込んで、駆け足でそこを去り、背後から爆発音を耳にして、同

「ヨ」ってかない?カッちゃん

 糞を拭った紙と母親を間違えるニヒリストのように、隆起した男根が徐々に大きくなり、寝台を越え、屋根を越え、確立した怪獣として、その男根に自我を奪われるフロイト的な自傷願望(自己愛)の蔓延した現代社会は、新型コロナウィルスの流行する前からパンデミックの様相を呈し、ここ、秋田県新宿区にも、その鳶口が下されそうになっていた。  ゲームボーイアドバンスのカセットが梱包されていたあの箱のように、手のひらサイズの長方形が好きだ。そして、手のひらサイズの長方形と同じくらいゆみちゃんのこと

「ユ」マ・サーマン

 工場で働くユマ・サーマン。  石化させるユマ・サーマン。  鼻血噴き出すユマ・サーマン。  クソデカ親指のユマ・サーマン。  天井に張り付くユマ・サーマン。  植物と融合したユマ・サーマン。  パリにやって来たユマ・サーマン。  ジャッキで殴られるユマ・サーマン。  アビーだと間違われたユマ・サーマン。  緑のスカーフを着けたユマ・サーマン。  スウェーデン語訛りのユマ・サーマン。  僕たちの世界にはいろんなユマ・サーマンがいて、でも気づかない程度に生活に溶け込んでいる。

「ヤ」ンキース

 小説執筆にはアメリカンスピリットが合う。アメリカンスピリットと言っても、”アメリカのように自由な魂を持って小説と向き合え”とか、そういった話ではなくて、執筆中の喫煙には、アメリカンスピリットという銘柄のタバコが合うという話だ。  アメリカンスピリットは燃焼時間の長いタバコだ。一般的なタバコに比べ、巻紙に葉が多く詰まっていること、燃焼剤や香料などの添加物を使わず、無添加素材で作られていることなどが、燃焼時間を長持ちさせる要因らしい。  パソコンに向き合い、文章を打ち込む。