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「読書酒紀」 9回目 放送後記

※番組が終わるたびに、パーソナリティが番組の感想を語り、番組中に取り上げた本のリンクと紹介をしていきます。

回目リンク

最近ポケットに蝉が入りました。
どうも、読書酒紀第9回の話し手を務めました瀬山です。
Suicaを取り出そうとしてポケットに手を突っ込んだらバタバタバタッ!と音がして、かなりビビり散らかしました。おのれセミめ…。
何より悲しかったのは近くにいたお兄さんに「なんか音してますよね、虫入ってるんですか?」と虫をポケットに突っ込んで歩く異常成人男性だと思われたことです。
ですが悲しいことばかりではなく、最近(とはいっても2ヶ月前のことですが)このラジオに初めてコメントを頂きまして…。モチベーションがうなぎ上りして、編集がとても捗りました。聞いてくださる方がいるということが何よりの活力になっています。本当にありがとうございます!
お便りフォームは本noteの最下部にもございます。ラジオ本編・noteに対する感想だけでなく、話し手2人に対する忌憚なき意見をぜひともお聞かせください。お待ちしております!

今回紹介した3冊の本

①『深夜廻』黒史朗 著
日本一ソフトウェアから発売されているゲーム作品「夜廻」シリーズの2作目に当たる作品「深夜廻」を原作としたノベライズ。
親しい友達との別れを前に、不安定な少女の心の隙間に、ぬるい夏夜の空気が入り込んでくるような作品。

②『深夜の孤宴』辻井喬 著
辻井喬というのは実業家堤清二氏の詩人・小説家としての筆名である。
実業家として多忙であり、日中は文筆に親しむことのできなかった著者は、深夜にその時間を見出した。故に、著者は本書を含む随筆集を「深夜叢書」と呼称している。
この「深夜叢書」という名前だが、調べたところ大戦期にナチス・ドイツ占領下のフランスで成立した地下出版社の名前であり、著者がこのことを知らずにその名称を用いたとは考え難い。
リサーチ不足でその意味を推し量ることは出来ていないが、穏やかで読みやすい語り口に包まれた膨大な人生経験を垣間見ることのできる作品だ。

『夜の画家たち 表現主義の芸術』坂崎乙郎 著
ノルウェーのムンク、スイスのホードラーを先駆けとし、ドイツに表現主義の時代を形成したノルデ、ココシュカといった芸術家たちを、彼らの関係性・心情的背景と抱き合わせで語る小史。
著者は何故彼らを夜の画家たちと呼称したのか。思うに大戦という夜に暮らした画家たちだからではないだろうか。文庫版の表紙に第一次世界大戦にて戦死したフランツマルクの「森の鹿」が用いられているのもそのためであろう。


『読書酒紀』番組URL
https://open.spotify.com/show/36X5GlyHQcAavgvrcUvIf2

お便りフォーム(いただいたお便りは必ず番組で紹介します)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSf5FXfc1gEew5YN27tg3rdPEa-AZgViEM0khg_QiHzSCQukVw/viewform


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