ドラマ「嘘解きレトリック」の視聴感想
原作の大ファンである「噓解きレトリック」がドラマ化された。初回放送を視聴したが、原作のセリフがそのまま使用されていて忠実に作られている印象を持った。
難を言えば、主人公の浦部鹿乃子役の女優さんが、祝左右馬役の俳優さんより、実際の年齢が上であり、左右馬が年上で鹿乃子は数えで16歳の少女という設定なのでそこに違和感があった。
ただ、鹿乃子役を年相応のスキルのない若手の女優さんに演じてもらうよりも、ベテランの女優さんに可憐な少女役を演じてもらうのは日本の芸能の古典からある話なので、少女の初々しさが演じられないわけではないと思うのでそれでよしと思う。
祝左右馬役の俳優さんが若すぎる感じもするが、それはこれからの演技次第で、ドラマ的には今旬の俳優さんをキャスティングしなければ視聴率がとれないこともあるので、若手の俳優さんがどんどん活躍することはよいことだと思うし、様子見だなと思った。
漫画原作のドラマ化はいろいろあったので、今回視聴してみてこれなら安心して観ていける感じがした。原作の漫画は完結しているので、原作者がいなくなって未完に終わることもないし、この原作は、主人公二人の関係性が自然と恋愛に発展するので、ドラマ化であるあるのオリジナルキャラ同士は恋愛要素がなかったのにむりやり恋愛要素を入れられて盛り上げるという手法をとられることもなさそうなので良かったと思う。
漫画の世界観を忠実にドラマ化しているようだし、原作でもほっこりするシーンが多い漫画なので、ドラマでもほっこりできるストーリーに仕上げられているといいなと思う。
SNSで、あまり取り上げられていないような気がするので話題になっていないのかなと思う。原作漫画はとても素晴らしい作品なのでドラマでも良い作品になり、この作品が広く知れ渡ることを望みます。
地味なお話かもしれませんが、人の温かさと嘘をついてしまう人間の心理、それは悪い嘘もあれば良い嘘もあり、嘘をつかずに生きることは難しいのが人間であり、その誠実さ、ときにはずるさに揺れ動く人々の生き様が丁寧に描かれていて、何度読んでも面白いし、ドラマも何度観ても見飽きない作品になってくれるとありがたいです。
次回のお話も楽しみにしています。メディア化が成功して、原作も増刷されて人気が出てきたら、続編を作者が描いてくれるかもしれない。続編ではなくとも後日談でもいいのでこの作品のその後が読みたい。読者としてはそれを期待しています。この物語をずっと読んでいたいと思うのでした。
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