映画レビュー 『プリデスティネーション』 (2014年)
個人的に大好きなイーサン・ホークが主演しているSFサスペンスです。
ハイラインの古典SF短編を原作とした、タイムパラドックス物の作品です。まさにハイラインらしい、タイムパラドックスネタの作品であり、この映画はそれを忠実になぞりながらもプラスアルファの要素も含んでいます。イーサン・ホーク主演作品らしい中小規模の作品であり、大袈裟なCGもなく、ハイラインの世界にどっぷり浸かれる感じのSF映画でした。そしてイーサン・ホークが出演すればハズレはないですからね。その演技力によって作品のクオリティがワンランクアップしますね。本作でもさすがの存在感です。
内容的に、ややこしいタイムパラドックスの描写であるためわかりづらい点もありましたが、2回観たら完全にわかりました。ほとんど原作に忠実なため、原作小説「輪廻の蛇」のウィキページの解説も役に立ちます。
ちなみに原作は1950年代の小説であるため、物語の中で描かれる'70年代や'80年代は、小説が書かれた時点での、未来としての想像を含んでいます。