見出し画像

息子に「大切な人」を告白した日


娘に続き、今日は息子に「大切な人」ができたことを告白する日。


息子をランチに誘い、彼の希望で回転寿司屋へ。


娘の時は、話の流れで自然に伝えられた。


しかし今回は、改まって話す必要がある。


緊張しながら息子に話しかける。


「今日はお前に報告したいことがあって誘った」


息子にこんな言い方をするのは初めてで、息子も少し構えた表情になった。


緊張して言い出せずにいると、息子が「なに?報告って」と催促してきた。


「実は…お付き合いしている人がいるんだ」


思い切って伝えると、息子は「フッ」と鼻で笑った。


娘とは違う反応に、少し戸惑う。


そのあとも息子は、何故かずっとニヤニヤし続けている。


「ショックだったか?」


とりあえず娘の時と同じ質問をしたら「なんでショックなんだよ」と、さらに笑われてしまい、「別になんでもいいよ」と軽く言われて話は終わってしまった。


その後はオートバイやアルバイトの話に切り替わってしまう。


息子の方が意外にショックを受けると思っていたので、拍子抜けした。


逆に娘よりあっさりした感じだったが、とりあえず報告できて一安心。




店を出て、これからバイトだという息子をバイト先まで送る。


途中、息子が「彼女さんの写真ないの?」とボソっと言った。


改めて見せるのも何だか恥ずかしかったので、「オバサンの写真見せてもしょうがないだろ」とごまかすと、また「フッ」と笑われてしまい、それ以上は言ってこなかった。


興味がないようで、実は気にしてくれてるんだと思うと、少し嬉しかった。


バイト先の店に着き、息子が車から降りる時、「今度、彼女と飲みにいっていい?」と聞いてみた。

息子は「いいよ」と答え、「前もって言ってくれれば安くできるから」とも言ってくれた。


「なんだよ、それならもっと早くから言えよ」と言うと、息子は笑いながら車から降りて行った。


まったく違う反応を見せた娘と息子だが、それぞれの成長を感じた一日だった。




余談になるが、今日はバレンタインデー。


娘は片思いの同級生に、手作りのマフィンを渡して告白するらしい。


息子はバイト終わりに、最近知り合ったばかりの女の子とチョコレートの受け渡しをする約束をしたようだ。


いつの間に、本当にいつの間に、こんなにも大きくなったんだ。


2人とも青春を謳歌していて、微笑ましい限りだ。


一方、自分はと言えば、オバサンと静かに過ごすよ。


自分で買ったポッキーでも食べながら。     




いいなと思ったら応援しよう!