「メンバーに噛み砕いて伝えていますが、本当に伝わったのかが分かりません」

昨日のマネージャーの方々とのグループコーチングで以下のような声がありました。

「メンバーにはきちんと噛み砕いて伝えていますが、本当に伝わったかどうかがわかりません。」
というお悩みです。

なぜ、そのような疑問を持つのかを聞いてみると、「一定期間を経て結果が出ていないから、伝わっていないと言う事なのだろう」と思うとの事でした。

皆さんはどう思いますか?

このマネージャーは"伝えると伝わるが違う"ということの理解はあると感じました。

だからが故「自分は伝えているつもりだが、果たして本当に伝わっているのかが不安だ」とおっしゃられているわけです。

では、相手に伝わったかどうかは、どうやって測るのでしょうか?
このマネージャーさんのように一定期間待って、数字を見るしか無いのでしょうか?

いえ。もっと単純に解決できると私は思います。
それは、
"相手に聞いてみたら良い"

それが答えです。

しかし、聞き方を気をつけないといけません。

「わかった?」と聞いてはダメなのです。

何故か?

「わかった?」に対する答えは「わかりました」か「よくわかりませんでした」のどちらかです。

「よくわかりませんでした」に対しては、「どこが分かりづらかった?」と聞いて、その部分からもう一度、丁寧に説明を繰り返すことで 相手の理解度は深められると思います。

最も注意すべきは「わかりました」と言うメンバーです。

人は話を聞くと、わかった気になってしまうものなのです。

しかし、"わかった気になっている"ことと、"本当にわかっている"ことは全くの別物です。

ではどうしたら"本当にわかっているか"を確認できるでしょうか?

それは、相手に受け取った内容を説明して貰うのがベストなやり方です。

一例として、私はマネージャー時代、いつも以下のように聞いていました。

「今、早口でベラベラと捲し立ててしまったので、貴方にどんな風に伝わったか不安なので、私が貴方に説明したことがあなたにどう伝わったか教えて?」

みたいな感じです。

ちょっと言い回しが長いので、もっとシンプルに

「私が説明したことが、あなたにどのように伝わったのか教えて?」 だけでもOKだと思います。

とにかく相手から内容を言って貰う事で、相手に何が伝わったかのか、相手がどう理解したのかを確認する事ができます。

更には、その言い方や表情などを見れば、納得感があるのかないのかも、ある程度推察ができます。

もし、言い方で気になる事、例えば「〇〇すればいいんですよね!」のように、義務感ややらされ感などを感じたら、すかさず私なら「ありがとう。内容的にはOK。だけど、なんとなく、貴方が納得していないように聞こえたんだけど、どうかな?」と、相手の納得度を探りに行きます。

これで答えが返ってこなければさらに「どこか納得できないところがあった?」あるいは、「動き方がイメージできないところがあった?」あるいは、「何か困ることある?」などと、掘り下げた質問を重ねて相手の反応を待ちます。

このように方針や戦略、具体策を伝えた際に、理解度・納得度を確認することがベストです。


更に、最初に伝える時以外にも、確認すべきタイミングは2つあると思います。

一つは、日々の動きを見ていて、行動が足りていないなと感じた時、或いは行動しているのかが見えない時。

もう一つは、定例の報告でその施策に関する数字に変化が見られない時、結果が伴わない時、この2つです。

行動しなければ、当然結果は出ません。更に行動に熱(本気)がなければ、結果の出る確率は下がります。

では、行動が取れない理由は何でしょう?
行動に熱がはいらない理由は何でしょう?

それは以下の2通りです。

一つは、そもそもの施策、やるべき事の理解がない場合、もしくは、理解はしているが納得度が低い場合。

もう一つは、理解しているし、やろうととしてるものの、やり方が分からない場合。

2つの理由のどちらなのかによって、対応方法が変わります。なのでこの②つの理由をきちんと切り分ける必要があります。

そして最も意識すべきは時間です。
一定期間内に結果を出そうとらした場合、一番貴重なのは時間なのです。

ですので、メンバーに最初に戦略戦術方針を伝えた時に、きちんと確認することがとても大事だと思います。

指示がわからずに、または納得できずに、やり方がわからずにメンバーを立ち止まったままでいさせる事が、ものすごく勿体無い事であり、無駄なく事だと思うのです。

以上、本日の要点を纏めます。

・伝えると伝わったは異なる。
・伝わったかは、相手に聞いてみるしかない。
・確認の方法は「わかった?」ではダメ。
・受け取った内容をアウトプットして貰う。
・言い方や表情で納得度まで探る。
・納得度が気になったら確認し、再度説明する
・メンバーを立ち止まらせていることが一番の無駄。
・最初の一歩、二歩。動きのイメージがあるかを確認するのが効果的。

以上です。

本日のお話はいかがだったでしょうか?
お役に立てていれば嬉しいです。

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