ゲームの世界へ
⚠️「ib」というフリーホラーゲームのネタバレを含みます。まだ見たことがない人はそっとご退出ください。
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ゲルテナ展をご存知だろうか
「ib」というフリーホラーゲームに出てくる美術館の展示である
初めて知ったのは中学生のとき
当時好きだった配信者の実況を見て、
たちまちその世界に惹かれた
フリーホラーゲームというくらいだから不気味な要素もある
夜眠れなくなったものだ
あやしくも美しい展示の数々
とある展示室に入った途端BGMがなくなり、いつのまにか現実世界とは違う別の場所へ来てしまうというストーリーだ
私はこの世界観が大好きだ
美しい作品達に囲まれるなんて幸せだと思う
しかし、実際に主人公となり、この世界にたった1人だけ取り残されてしまったら?
走れど走れど出口はなく、誰もいない美術館に1人閉じ込められる
そしてあれだけ美しかった作品達に襲われ、広い美術館の中を逃げ回る
やっと半分まで来たと思ったら両親の絵が飾ってあり、現実との境目がわからなくなる
おそらく正気ではいられないだろう
しかし、なんというか
その不気味さにはとても惹かれるものがある
人は「わからないもの」に対して恐怖を感じる
その正体を知ってしまえば、ほとんど怖いものはないのだ
と言いつつも、お化けの類は全くもって得意ではないし、暗闇も苦手なので夜はあまり出歩かない
でもこれはゲームの世界
自分がどんな動きをしようと、実際に命を落とすことはない
怖いながらも、楽しみながらプレイすることができる
1.BGMが多様
場面によって、BGMが変わる
音楽の力は大きく、キャラクターの心情などもBGMの変化でわかる
不安定な音楽から優しいメロディに変わった時、ちゃんと逃げ切れたということがわかって安心する
美術館がテーマのゲーム作品なので、クラシックのような音が多い
まるで実際に美術館に赴いたような印象を受ける
2.キャラクターの数がちょうど良い
作品達はたくさん出てくるが、人間の登場人物は少ない
メインキャラクターは3人
サブキャラクターで+2人ほど
登場人物は少ない方が感情移入できる
キャラクターの心情を考えやすくなる
主人公のibはほとんど声を発しない
会話はしているようだが、私たちプレイヤーにはわからない
そのためibの心情を理解しようと自然と考えさせられる
人によって解釈が変わるのも良い
3.実際にゲルテナ展がある
ゲームの世界だからと諦めていたが、期間限定でこの展示が行われた
本物より規模は小さいが、こだわりが詰められている素敵な空間だった
そのまま絵を飾っているだけのものもあるし、ゲームの中と同じように動きをつけている作品もあった
あの不気味で愛おしい世界の中に入ることが出来たのだ
こんなに嬉しいことはない
何度か感極まって涙してしまった
ibが好きでまだ行ったことがない人は、ぜひ行ってみてほしい(チケットは予約制。場合によっては当日券もある。)
次にいつ開催されるかわからないし、もう2度と見られなくなる前に体験してほしい
そんなつぶやき