今の自分を想像できた？

あれやこれやと
これから起こるかもしれないことを考えては
自分に耐えられるのだろうか
乗り越えられるのだろうかと
不安でたまらなくなる時がある。

どんとこい、私が全部守ってやると
基本的にはそう思っているけど
その時が近づいてきているような足音を聞くと大口を叩いた自分を呪いたくなる。

「全部守ってやる」なんて
遠い未来に起こることだと
高を括っていたから言えたことじゃないのか？

私が私のままで、
大切な人を守りきることができるのだろうか。
本当はひとつも自信がない。

どれもこれもまだ起こってないことなのだ。
今考えたところで意味がないことだらけ。

昔からそうだ。
あえて自分から不安の種を見つけ
わざわざ水をやり、育てるようなことをやる。

対策を練っているつもりなのだ。
いつなにが起こっても
驚かないように、すぐに対処できるように、
今この瞬間につながる最悪の状況を考える。

10年前を思い出してみる。
今の私を想像できた？

この10年の間に起こった
嬉しいこと悲しいこと想像できていた？

起こったことを
一つでも言い当てることができていたか？

振り返ってみて気づくのは
「こうなったら嫌だな」ということは
一つも実現してないということだ。

想像さえしてなかった最悪なことが起きたし、
想像さえしてなかった素晴らしいことが起きた。

きっとこれからもそうだろう。
今の私が想像さえしてない最悪なことと
想像さえしてない素晴らしいことが起きる。

今の私にできることは
未来に起こるかもしれない
最悪なことを見つけ出し
不安のなか泣いて過ごすことではない。

この世界に必ずある
きれいなもの、やさしいもの、かわいいものを一つでも多く見つけだすことだ。

そうやって生きる。