なんでベトナム語を第二外国語にするのか聞いたら、とんでもない未来志向だった件(千早高校)

こんにちは。
元都立高校事務の人、ひろかです。
今日は個別の学校についてです。
先日、都立千早高校に行ったときに、とっても感動するお話があったので
シェアします。

都立千早高校ってご存じですか?
池袋からそこそこ近い場所にある(最寄り駅:要町)都立高校で、
そこそこ入試の倍率もあって(1.3倍)そこそこ人気のある
そこそこ高校(失礼)です。
興味ある方は公式HPをどうぞ。

概要はこれだけなんですけど、
元々は商業高校だった学校をあらためて、
「ビジネスと使える英語」をモットーとして勉強して
大学に進学しようというコンセプトの学校です。
なので、普通の授業の他にマーケティングとかビジネス法規の授業とかもあります。。
英語の授業は都立高校最大時間数を誇っている、
とりあえず英語好きなら楽しくてしょうがない学校です。
学校の3年間の授業はこんなかんじ。


令和5年入学生向けのパンフレットから。

この学校、英語が好きだったら行ってたんだけどなーくらいにしか
思っていなかったのですが、
なんだか最近この千早高校が変なのです。
具体的に言うと、
・ベトナムに修学旅行に行ったり
・ベトナムにスタディツアー(希望性の合宿?)に行ったり
・ベトナム語を第二外国語で(将来的に)選択できるようにしたり
なんだかベトナムづいているのです。。

進学校で第二外国語で「ドイツ語」とか「フランス語」とかって
いうんだったら分かりますよ。
センター試験にも認められているし、一部では点も取りやすいってウワサだし
なんとなく大学生になったら第二外国語勉強するのかなー、
先取りかなーって思うのですが、
なぜ「ベトナム」?
と、思い、学校で色々聞いてみることにしました、

なぜ、ベトナム語?

校長先生の答えがとってもすごかったのです。
以下、私が勝手に要約したものですが、こんなかんじ。
「千早高校にくる生徒は、卒業後に例えば大手の商社とかメーカーとかに勤務する生徒が多くて、大学卒業して就職して、数年(十数年?)すると、東南アジアの支店の責任者とかで海外転勤する人も少なくないんだよね。その時に文化とか言語が違うんだってわかってれば困らないでしょ。商慣習も大学じゃ勉強できないなら高校で体感しておけばいいでしょ。商売って、多くの社会人が携わるでしょ。だから、商売と文化で日本と世界の懸け橋になってほしいんだよね。」

この答え、私、結構感動したんです。
というか、恥ずかしくなったんです。
あ~…目先の大学受験のことしか考えてなかったなぁって。
もちろん、目前に迫る大学受験に向けて対策してくれるのも高校。
でもその先にある社会人になってから困らないように色々な学習をさせてくれるのも、とっても素敵な学校の人材育成の姿。
どっちが生徒の長い将来のこと考えてるかなぁなんて、考えさせられました。

千早高校は現在、この「社会人になってから困らない」を体現するために
一つの国の事例として、ベトナムとの交流を積極的に取り入れ、
例えば大学の先生に抗議してもらうだけではなく、
ベトナムに行って大学生とビジネスアイディアを検討してみるとか、
現地の観光ビジネスを体験してみるとか、
色々な取り組みをやっていくそうです(しばらくコロナで休止していたので)
先日はベトナム大使館にもお邪魔して、取組の支援もお願いしたそう。

「普通」の学校じゃない、千早高校の取組。これからもウォッチしていきたいです。
今日は短いけどここまで。

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