春に散る
春に散るを観てきました。
ボクシングって実はあまり好きじゃなくて、なんであんな殴り合うんだろうといつもテレビで見ながらなんでこんなスポーツがあるのだろうって思っていました。痛いし見てるこっちも痛いし、テレビでついてたらいつもチャンネルを変えたりしてました。
でもこの「春に散る」の予告を見た時、ボロボロに泣いてて。涙が止まらなくて。すごい面白そうだなと思って観に行こうとなりました。
これ映画だよな?ってくらいにみんなが生きてて。すごい生きてて、この人たちが今目の前で生きてることに涙しました。映像もとっても綺麗で、桜の季節が恋しくなりました。
2人の出会いは偶然で、でもきっと運命で、2人は出会うべくして出会って、ボクシングという共通のものでお互い生きる道を見つけていて。
人は生きるためには何か目標だったり、光だったり目的を見出しながら生きてる生き物だと思う。それがこの2人にとってはボクシングでそれが全てで。でもそのボクシングで彼らは私たちに生きる光を見出してくれていました。一つの目標に向かって頑張ってる人はやっぱりかっこよくて、応援したくなる。それが人で、みんなそうやって私も頑張ろうと勇気をもらえたりする。
まさしくそうで、2人が目指す道をお互い分かっててそのために一生懸命生きてる姿に涙が止まりませんでした。本当に、本当に彼らは一瞬を生きてて、今その瞬間を忘れないように、無駄にしないように果てしなく生きてて。凄まじかったです。
今しかないんだよっていう台詞が刺さりまくって、私たちはいつも何かを諦める時、辞めたいと思った時、次があると思い込む。でもその次は一体いつ来るのか。次あるって思ってても、今は今しかなくて今を生きてる私たちは今を生きるしかなくて、次なんて考えてる暇はないんだなと心にずっしりと思うことがありました。上手く言いたいことが伝わってないとは思うのですが。
横浜流星さんと窪田正孝さんのボクシングシーンが一瞬たりとも目を離せなくて、痛々しくて見てられないのに2人とも本当にこの現実世界で試合をしているんじゃないか、演技なのかこれはと錯覚するくらい真剣で、でもどこか楽しそうで。この2人はこの映画を観る人に何か大事なものを伝えたくてここまでやっているんだなと、それを受け止めないでどうするのだともう涙なんて知るかというくらい呆然と流しながら映像を眺めていました。そのくらい胸が熱くなって、感動して、生きてて良かったって思えました。私、今生きてるんだと当たり前のことを実感していました。
本当当たり障りのないことを言いますが、勇気をもらえました。スポーツの素晴らしいところは観戦することで、応援することで、何故かこちらが勇気をもらえること。スポーツにはなんでかそういう不思議な力があるなと思います。人の闘志というものに人はなぜこんなに心を揺さぶられるのか。一生懸命生きてる人になぜこんなに勇気をもらえるのか。
今、この一瞬を生きてたこの人たちを映画館で観れて本当に良かったです。
人はこうやってスポーツだったり景色だったり文学だったり音楽だったりどんなものにでも光はあってそれを拾い集めながら勇気をもらいながら今この時を生きているんだなと実感しました。
とても素晴らしい映画でした。皆様是非。