【米国】7月PPIはどうなるか!穏やかな上昇続くも下振れリスクに警戒! 24/8/11
Yan氏で~す。
インパクト!!!
最初にまとめです。いつものダイジェストです
7月のPPIは、食品・エネルギー価格の上昇により緩やかな上昇が見込まれるものの、総合・コアPPIともに市場予想を下回る可能性も十分にあると判断しました。世界経済の減速や金融引き締めなど、下振れリスクが顕在化すれば、インフレ鈍化が加速するシナリオも。市場は9月利下げを織り込み済みだが、CPIへの影響や予想外のイベント発生に備えることも大事です。トレードは慎重な判断が求められます。
今回のPPIは、FRBの金融政策や市場心理に大きな影響を及ぼすはずです。インフレ鈍化の兆候はポジティブだが、世界経済の不確実性が高まる中、楽観はできない。結果次第ではCPIでは反応しないことも考えつつ市場の反応を見たほうがいいと思います。内容を把握してから自分で判断しそれからトレードでも間に合うくらいの気持ちでいた方が良いと思います
今回は私は
総合PPIは前月比は予想通り。
前年比では前年2.6%から下がり2.4%
コアPPIは前月比+0.1で、予想より下
前年比では前年3.0%から下がり2.7%
ドル安になる要素があると考えますが、トレードは別物です。既に織り込みが進んでいるなら、初動だけになると。その当りはその日の直前まで情報を見つつ自分の経験になります。
くれぐれもこの記事は私個人の考えです。自己責任でトレードは行ってください。
下の方のあとがきの前に一応ですが私のトレードプランを考えていますがかなり確率の低りシナリオです
ここから本文です。データーのオンパレードになります
正直面白くないし、長いです。マニアな方だけ進んでください。
さぁPPIです。恐ろしくも調べる項目が広い広いPPIです
前回のPPIはCPIを元に分析したので項目が少なかったのですが、今回はCPIが後なので、一から自分で調べます
まずは今回の予想です
コアPPIが下がると予想しているようです。
ではPPIの重要ウエイトを説明します
重要項目とそのウエイト
最終需要財 (Finished Goods)
この項目は、消費者や企業が直接購入する完成品の価格変化を反映しており、全体のウエイトの約60%を占めています。
特に、食品 や エネルギー は、消費者物価指数(CPI)にも大きな影響を与えるため、特に注目されます。
中間需要財 (Intermediate Goods)
この項目は、最終製品の生産に使用される原材料や部品の価格変化を反映しており、全体のウエイトの約30%を占めています。
特に、工業製品 や 建設資材 は、製造業や建設業の動向を把握する上で重要です。
加工段階別
原材料 (Crude Materials)
中間財 (Intermediate Materials)
最終財 (Finished Goods)
これらの項目の中で、特にウエイトの高い最終需要財と中間需要財は、米国経済全体のインフレ圧力を把握する上で非常に重要です。また、加工段階別に価格変化を見ることで、インフレがどの段階で発生しているのかを把握することができます。
その他
産業別
製造業
卸売業
運輸・倉庫業
その他サービス業
産業別のウエイトは、その時々の経済状況によって変動しますが、製造業とサービス業は常に大きなウエイトを占めています。
まとめ
米国PPIは、様々な項目とウエイトで構成されていますが、特に重要なのは、最終需要財、中間需要財、そして加工段階別の項目です。これらの項目を注視することで、米国経済のインフレ動向をより深く理解することができます。
注意点
PPIは、経済状況や統計手法の変更などにより、項目やウエイトが変更されることがあります。最新の情報は、米国労働統計局(BLS)の公式サイトなどで確認するようにしてください。
もうこれだけで800文字オーバーです。
上から順番に行きます
最終需要の食品から
PPIの最終需要財における「食品」は、消費者が直接購入・消費する加工食品や飲料を指します。具体的には、以下の様なものが含まれます。
加工食品
パン、シリアル
肉製品(ハム、ソーセージ、ベーコンなど)
乳製品(チーズ、ヨーグルト、アイスクリームなど)
調味料、ソース
スナック菓子、キャンディ
冷凍食品
その他加工食品
飲料
ソフトドリンク
アルコール飲料
コーヒー、紅茶
果汁飲料
その他飲料
これらの食品は、最終的に消費者に販売される段階にあるため、消費者物価指数(CPI)にも直接的な影響を与えます。そのため、PPIの食品項目は、インフレ動向を把握する上で特に重要な指標の一つとなります。
その食品ですが、ここで解説が出ていました
米国農務省のページ 24/7/25
要略です
消費者物価指数(CPI)
2024年
全食品価格は2.2%上昇(予測区間:1.5~2.9%)
家庭内食品価格は1.0%上昇(予測区間:-0.1~2.1%)
外食価格は4.3%上昇(予測区間:3.8~4.7%)
2025年
全食品価格は2.0%上昇(予測区間:-3.7~8.0%)
家庭内食品価格は0.7%上昇(予測区間:-7.6~9.8%)
外食価格は3.0%上昇(予測区間:0.0~6.1%)
近年の傾向
2020-2021年:COVID-19パンデミックや供給網の問題により、家庭内食品と外食価格が共に上昇
2022年:鳥インフルエンザやウクライナ紛争の影響で、食品価格は9.9%と大幅上昇
2023年:インフレ圧力の緩和により、食品価格上昇は鈍化(5.8%上昇)
2024年のCPI予測
牛肉と子牛肉:供給逼迫と需要継続により、4.4%上昇
卵:鳥インフルエンザの影響で価格は不安定だが、0.3%下落の見込み
乳製品:生産量増加と需要減少により、0.4%低下
油脂:3.4%上昇
生鮮果物:生育条件改善と生産量増加により、0.8%下落
砂糖と菓子、ノンアルコール飲料:過去の平均成長率を上回る上昇
生産者物価指数(PPI)
2024年のPPI予測
牛肉卸売価格:強い需要により、5.9%上昇
鶏肉卸売価格:生産量増加により、1.9%下落
農場レベルの卵価格:鳥インフルエンザの影響で価格不安定、17.7%上昇
農場レベルの牛乳価格と卸売乳製品価格:共に上昇
農場レベルの小麦価格と小麦粉卸売価格:ウクライナ侵攻後の高価格から下落傾向
まとめ
2024年、食品価格は引き続き上昇するものの、上昇率は鈍化傾向
2025年には、食品価格は過去の平均成長率よりも緩やかに上昇すると予測
家庭内食品と外食では、外食の方が価格上昇率が高い傾向
PPIはCPIよりも変動が大きく、CPIの先行指標となる
鳥インフルエンザやウクライナ紛争など、食品価格に影響を与える要因は今後も注視が必要
この米国農務省の予想は年なので、月ではないのですが、方向性が解ると思います。
ではアメリカでもっとも人気があるとされているシリアルフード
CheeriosのGeneral Mills社の第四四半期の決算を見てみます
24/6/26 と古いのですが、動向って意味です
業績概要
純売上高は1%減の199億ドル
有機純売上高は1%減
営業利益は1%減の37億ドル
調整後営業利益は4%増の44億ドル
希薄化1株当たり利益(EPS)は1%減の3.24ドル
調整後希薄化EPSは一定通貨ベースで6%増の3.47ドル
業績改善の要因
ゼネラルミルズは、操業環境に課題がありましたが、コスト削減策と戦略的な買収を実施して、収益性を向上させました。
今後の見通し
ゼネラルミルズは、今後の最優先事項として、有機純売上高の成長加速を掲げています。同社は、ポートフォリオ全体で「卓越した体験」を提供することで、これを達成する計画です。
と書かれています。少し、伺った見方だと
全体的には、良好な決算と評価できます。
特に以下の点がポジティブです。
調整後営業利益の増加: 4%の増加は、コスト削減策や戦略的買収の効果を示しています。
調整後希薄化EPSの増加: 一定通貨ベースで6%の増加は、株主価値向上に貢献しています。
キャッシュフローの増加: 前年同期比で18%増加しており、財務の安定性を示しています。
一方で、
純売上高の減少: 1%の減少は、依然として課題が残ることを示唆しています。
営業利益の減少: 1%の減少は、コスト圧力などが存在することを示しています。
しかし、これらのネガティブな要素は、調整後指標の改善やキャッシュフローの増加によって相殺されています。
結論として、ゼネラルミルズは、厳しい事業環境の中で、コスト削減と戦略的買収を通じて収益性を向上させることに成功しました。 今後の焦点は、有機純売上高の成長加速となるでしょう。
つまり経営努力ってのが解ります。
売り上げの減速には危惧が残ります。
ではコストコです
7月の売り上げです
7月の売上高は好調でした。
記事によると、コストコホールセールコーポレーションの7月の純売上高は前年同月比7.1%増の192億6000万ドルに達しました。地域別の同等店売上高は、米国が5.3%、カナダが6.3%、その他の国際地域が3.7%増となりました。また、eコマース売上高は20.2%増加しています。
これらの結果から、コストコの事業は全体的に好調であると言えます。
細かな内容までは、ないのですが好調という
シリアルは努力して、コストコが好調ってのは、どうも夏休みに関係しているのではないかと思います。6月下旬から8月下旬までがもっと休暇を取る人が多いとのことらしい。レジャー関連の消費が伸びることが考えられます。季節要因ですね。昨年の8月発表の7月分は前月より良かったのですかね
続いては乳製品です
こちらも7月はなかったです。いろいろと調べても7月は出てきません
その中で、クラフトフーズが6月までの四半期決算を出していました
7月発表で、6月までですが、動向が解りますので代用です
クラフトハインツの2024年第2四半期の決算結果に関する記事です。純売上高、有機純売上高、粗利益率、営業利益、希薄化1株当たり利益(EPS)、フリーキャッシュフローについて説明しています。純売上高は前年同月比3.6%減少しました。有機純売上高は前年同月比2.4%減少しました。ボリューム/ミックスと価格の悪影響がありました。調整後営業利益は前年同月比2.0%増加しました。同社は、年間の有機純売上高と調整後営業利益の成長率が以前の予想よりも低くなると予想しています。同社は、年間の調整後EPSガイダンスを維持しています。
太字にしたところがポイントです
ボリューム/ミックスの悪影響は主に消費者のセンチメントの低下によるものです。つまり、人々が慎重な消費感情から出費を減らしているため、販売される製品の量または低価格帯の製品へのシフトが減少したことを意味します。
ソース系の会社からは
マーコミッツで、調べたら一応、ケッチャプとお菓子に強いらしいです
ところが、ここも第二四半期で6月分までです。決算書の動向に頼るしかない状態です
https://ir.mccormick.com/news-releases/news-release-details/mccormick-reports-second-quarter-performance-reaffirms-2024
マコーミック社の2024年第2四半期の業績に関する記事です。売上高、営業利益、1株当たり利益、財務見通しについて説明しています。
売上高は、フレーバーソリューションズ部門の数量減少により前年比わずかに減少しましたが、消費者部門の成長により部分的に相殺されました。価格行動により、利益率は上昇しました。同社は、年間の売上高が一定通貨ベースで-2%から0%成長し、1株当たり利益は2.76ドルから2.81ドルになると予想しています。
詳細情報
売上高: 前年比わずかに減少
営業利益: 前年比増加
1株当たり利益: 前年比増加
財務見通し: 年間売上高は一定通貨ベースで-2%から0%成長、1株当たり利益は2.76ドルから2.81ドル
次にお菓子です
モンデリーズ。オレオって言えば解りますかね
ここも、月次売上はないので第二四半期になりますが
発表が7/30でした。動向を確認します
https://ir.mondelezinternational.com/static-files/1f3f6889-8c99-4179-ba10-26ff1622a6bb
モンテリーズ・インターナショナル2024年第2四半期決算:詳細と将来見通し
業績概要
純売上高:$8,510M(前年同期比-1.9%)
有機純売上高成長率:+2.5%
希薄化1株当たり利益:$0.68(前年同期比+10.0%)
調整後1株当たり利益:$0.86(前年同期比+25.0%、一定通貨ベース)
営業キャッシュフロー:$1,460M(前年同期比+33.8%)
2024年上半期株主還元:$2,200M(自社株買いと配当)
業績改善の要因
価格戦略の成功: 原材料コストの上昇分を価格に転嫁し、収益性を確保。
効率的なコスト管理: 費用削減努力により、営業利益率が改善。
新製品の投入: 消費者の嗜好に合わせた新製品が売上を牽引。
将来の見通し
2024年通期見通し:
有機純売上高成長率:+5%~+7%(従来予想:+4%~+6%) 上方修正
調整後1株当たり利益成長率:+7%~+9%(従来予想:+7%~+9%、一定通貨ベース) 維持
フリーキャッシュフロー:少なくとも$3,300M 維持
経営陣のコメント
Dirk Van de Put会長兼CEO:
力強い第2四半期の業績を達成。
消費者の需要は堅調に推移。
今後もイノベーション、実行力、財務規律に注力し、長期的な株主価値の向上を目指す。
まとめ
モンデリーズ・インターナショナルは、2024年第2四半期に好調な業績を達成しました。価格戦略の成功、コスト管理の強化、新製品の投入が奏功し、売上と利益を伸ばしました。
同社は、2024年通期の業績見通しを上方修正し、今後も成長を継続する自信を示しています。株主還元にも積極的で、自社株買いと増配を通じて株主価値向上に取り組んでいます。
将来に向けて
モンデリーズは、引き続きイノベーション、実行力、財務規律に注力することで、持続的な成長と株主価値の向上を目指しています。
ここはめちゃくちゃ自信があるようです。
ここまで見ていると
食品関係では、アメリカは微妙な気がします。減速していないようでしていてもおかしくないと取りました。要因は複雑で一部は低価格品に置き換えているようですが、コストコも好調、オレオも売れている。乳製品は努力が必要。6月までの流れだというのもあるのかと思います。各企業の業績予想では悪い予想は当然に立てないから、余計に予測は困難です
穀物は世界経済のネタ帳さんから抜粋です(お世話になっております。)
米が高値ですね。小麦とトウモロコシは下がっているのが解ります
食肉系
牛肉の値上がりが気になります。まさかねバーベキュー需要かな?
続いては飲料です
アメリカではペプシコが一番売り上げがあります
ところが、ここも月次がないのですね
ロイターで記事が出ていたので代用します
ロイター 2024/7/12
ペプシコ第2四半期決算は、売上高がアナリスト予想を下回りました。値上げやPB商品との競争により、米国でのスナック菓子や炭酸飲料の販売が鈍化しました。商品価格を引き上げた一方で、全体的な販売量は減少しました。北米の飲料部門とフリトレー・ノース・アメリカの販売量はともに減少しました。調整後1株利益は市場予想を上回りました。2024年通期のオーガニック売上高予想を下方修正したため、株価は一時的に下落しました。
ただ、アメリカも暑い夏なようです。
アメリカの今年の7月は、記録的な猛暑に見舞われました。 多くの地域で例年を大きく上回る気温となり、場所によっては過去最高気温を更新する事態となりました。
全米規模での猛暑:
国連事務総長も7月を「観測史上最も暑い月」と表現。
アメリカ国内では1億2000万人以上が高温注意報・警報の対象となりました。
具体的な記録:
ヨーロッパ連合(EU)のコペルニクス気候変動サービスによると、7月21日は観測史上最も暑い日でした。
アメリカ各地で気温に関する記録が更新されました。
これらのことから、今年の7月はアメリカにおいて、例年と比べても非常に暑かったと言えるでしょう。
ってことは飲料はよく売れているはずです
次にアルコールです
コンステレーション・ブランズ この企業も月次売上は載っていませんでした。
24/7/3 第一四半期決算があるのですが、かなり強気なことが書かれています。PDFですね。
https://ml.globenewswire.com/Resource/Download/b11aa1f0-c957-41db-80f7-74578e79d8de
コンステレーション・ブランズのビール事業は、ボリューム成長とコスト削減施策により、高い一桁の純売上高成長と二桁の営業利益成長を達成しました。一方、ワイン・スピリッツ事業は、純売上高と営業利益の減少を経験しました。同社は、2025年度の純売上高が6~7%、営業利益が10~12%成長すると予想しています。
「見通し」というセクションがあります。第二四半期に関する主なポイントは以下の通りです。
純売上高成長率6~7%
営業利益成長率10~12%
ビール事業:純売上高成長率7~9%
ビール事業:営業利益成長率10~12%
ワイン・スピリッツ事業:営業利益減少率9~11%
営業キャッシュフロー28億~30億ドル
設備投資額14億~15億ドル
フリーキャッシュフロー14億~15億ドル
めちゃくちゃ強気ですね。よほど売れると思っているようです。
飲料は以上です。
続いては中間需要財です。
項目的にはこんな感じです
工業製品
半製品
鉄鋼、非鉄金属(アルミニウム、銅など)
化学製品(樹脂、合成ゴムなど)
木材、パルプ
繊維製品
部品、コンポーネント
電子部品、半導体
自動車部品
機械部品
その他工業用部品
建設資材
構造材料
鉄骨、コンクリート
木材、合板
セメント、石膏ボード
ガラス、タイル
設備材料
電気設備(配線、照明器具など)
給排水設備(パイプ、衛生器具など)
空調設備
その他建設用設備
これも一つずつですね。まったくもってめんどくさいです(笑)
ただね。ちゃんと書かないと最後のまとめた時と、あとで見直した時に解らなくなるので、頑張ります
アルミニウム月次 7月までのチャートです
下がっています。5月をピークにです。仮に先物だとしても下降していると思います
続いて銅
こちらも同じです
次はゴム
ここは6月に一回反発したのが気になりますが、7月は下落しているのが確認できます。先物で買ってた場合は横ばいになるのかは不明ですが、3月をピークに下がっているのが解ります
材木です
大分こなれていますが、末端価格はさほど下がっていない可能性があります。
次は半導体とかの電子系
アメリカ半導体産業協会から 24/8/5 ここも第二四半期です
月次が発見できませんでした
2024年第2四半期 世界半導体売上高:好調を維持
要点
2024年第2四半期の世界半導体売上高は1,499億ドル
前年同期比18.3%増
2023年第4四半期以来初の四半期売上高増加
2024年6月の売上高は500億ドル
前月比1.7%増
前年同月比増加
地域別:
米州: 前年同月比42.8%増と大幅成長
中国: 21.6%増
アジア太平洋/その他: 12.7%増
日本: -5.0%
欧州: -11.2%
結論
2024年第2四半期の半導体市場は好調を維持し、特に米州市場が大きく成長しました。全体的には前年同期比、前月比ともに増加傾向にありますが、地域によってばらつきが見られます。
って素晴らしいことが書かれていますが、夏休みで生産が落ちている懸念があります。
そこで、グローバル・サプライチェーン圧力指数(GSCPI)を見てみます
-0.09とコスト的には高くないようです
一応、どんなものなのかの解説です
グローバル・サプライチェーン圧力指数(GSCPI)
アメリカのニューヨーク連邦準備銀行が毎月発表している指数です。
海上輸送コスト、航空輸送コスト、主要7カ国の購買担当者景気指数などを基に算出されます。
平均値はゼロで、値が大きくなるほどサプライチェーンの逼迫度合いが高いことを示します。
2023年5月には過去最低水準を記録し、サプライチェーンのボトルネックがほぼ解消された可能性を示唆しています。
で、次は自動車部品なのですが、無理ですので
自動車生産の方を見ていきます
ところが、いつものマークラインズでは生産の方が有料でしたので、販売で判断します。
2024年7月のアメリカ新車販売台数は、前年同月比2.8%減の1,277,232台でした。
乗用車販売は11.3%減少し、SUVとトラックの販売は0.6%減少しました。
7月中旬時点の総在庫は290万台で、前年同月比49%増加しました。
トヨタ、ホンダ、スバルの在庫は依然として低水準ですが、ステランティスと日産の在庫は増加しています。
といった具合でしたので、素直に減ということは、原材料が同じなら生産コストが上がる可能性はあります
続いては
ここから
American Chemistry Council (ACC): アメリカ化学工業協会。
に24/8/2のレポートから
化学産業動向: だけ抜粋
化学薬品貨物列車の積載量は増加傾向。
化学品部門の雇用は6月を通して安定。
主要プラスチック樹脂の生産量は6月に減少。
ISM製造業PMIは化学製造部門の縮小を示唆。
化学製造業の建設支出は6月に増加。
化学品出荷は6月に増加。
全体評価:
経済全体の指標はまちまちで、一部回復の兆候も見られるが、製造業の縮小傾向など懸念材料も残る。
化学業界は、生産量の減少やISM製造業PMIの縮小など、依然として厳しい状況にある。
一応鉄鋼業界の最新記事です。輸入に関することです
24/8/7
AISI(米国鉄鋼協会)が7月の鉄鋼輸入データを発表しました。
7月の鉄鋼輸入許可申請は合計228.9万トンで、6月の許可トン数から5.7%減少、6月の最終輸入量からは6.3%増加しました。
2024年の最初の7か月間の鋼材輸入量は合計1762.9万トンで、2023年の同時期と比べて1.4%増加しました。
7月の完成鉄鋼の輸入許可トン数は193.6万トンで、6月の最終輸入量から12.9%増加しました。
7月の鋼材輸入市場シェアの推定値は22%で、年初来では23%です。
7月の許可数が6月の最終輸入量と比較して大幅に増加した鉄鋼輸入には、ブリキ板、定尺鋼板、線材、大型構造用形鋼、冷間圧延鋼板などがあります。
7月の鋼材輸入許可申請が最も多かったのは、カナダ、ブラジル、韓国、メキシコ、日本でした。
輸入許可データは、鉄鋼製品の輸入許可申請で要求されたトン数であり、実際の輸入量ではないことにご注意ください。
この記事の1日前ですが
6月の統計が出ています。これが減少なのですね
AISIの発表によると、2024年6月の米国の製鉄所の出荷量は、前年同月比で6.6%減、前月比で3.8%減となりました。2024年累計の出荷量も、2023年同期比で3.9%減少しています。
製品別に見ると、2024年の出荷量は、冷間圧延鋼板が4%増加した一方、耐食鋼は2%減少し、熱間圧延鋼は4%減少しました。
7月ではないので注意が必要ですが、ISMを考えると7月もって具合ですか?
では次ですが、まだ公表されていません。
これまでの流れだと思ってください
8月15日に発表ですが、エコノミストの予想が-0.2%と出ています。つまりPPIにはマイナスな意見です
続いて 建築資材ですが、その前にこちらです
全米建設業協会 24/8/2
建設業界は7月に25,000人の雇用を増やし、賃金上昇は他業界を上回る
7月の建設業雇用者数は826万人で、前月から2万5000人増加。
過去12か月間で23万9000人、3.0%の雇用増加となり、非農業部門全体の伸びを上回る。
住宅建設会社、非住宅建設会社ともに雇用が増加。
建設業界の平均時給は35.77ドルで、民間部門全体の製造労働者の賃金よりも約19%高い「賃金プレミアム」が存在。
建設業経験のある求職者の失業率は3.9%で安定。
業界関係者は、政府に対し建設教育・訓練プログラムへの支援強化を求めている。
また、労働力不足の短期的な救済策として、より多くの人々が合法的に建設業に従事できるよう要請している。
これはコスト増ですね。それだけ需要があるということは建築資材も上がっているのではないかと思ったので取り上げました
では建設支出
アメリカ合衆国国勢調査局 24/8/1
残念ながら政府期間だと6月になります。6月は減少ですが、ただ、そのグラフからは上昇基調だと解ります
2024年6月のアメリカの建設支出は、季節調整済み年率で2兆1,484億ドルとなり、5月から0.3%減少しました。これは、2023年6月と比較すると6.2%の増加です。内訳としては、民間建設支出が0.3%減少し、そのうち住宅建設は0.3%減、非住宅建設は0.1%減となりました。公共建設支出も0.4%減少し、教育施設建設と高速道路建設がそれぞれ減少に寄与しました。
HANAもあったのですが、建材には言及はしていない。
なので、ホームデポの第二四半期の決算を調べようと思ったら8/13ですので今回はなしです。
建材はこちらから考えてみます
6月までのデーターですがバラバラです
Statista
建設資材価格動向分析(2024年6月時点)
この表は、様々な建設資材の価格変化を、2024年6月、3月、1月、そして2023年11月から4月までの各月と比較して示しています。
全体的な傾向
多くの資材で、2023年末から2024年初頭にかけて価格上昇が見られましたが、2024年6月時点ではその上昇が鈍化、あるいは下落に転じているものが目立ちます。
例外は、セメントとコンクリート製品の一部で、依然として前年同月比で高い伸びを示しています。
個別資材の動向
2号軽油: 2023年末から大幅な下落傾向が続き、2024年6月も前年同月比-10.6%と大幅な下落。
アスファルト関連製品: 舗装用混合物などは比較的安定していますが、アスファルトフェルトなどは2024年に入ってから上昇傾向。
セメント: 引き続き高い伸びを示し、2024年6月も前年同月比6.9%の上昇。
コンクリート製品: ブロック、レンガ、管などはセメント同様高い伸び。プレキャスト・プレストレスト製品は伸びが鈍化。
考察
原油価格の下落が、アスファルト製品以外の多くの資材価格に影響を与えている可能性があります。
セメントとコンクリート製品の高騰は、住宅建設やインフラ投資の活況を反映している可能性があります。
一方で、プレキャスト・プレストレスト製品の伸び鈍化は、一部の建設プロジェクトの遅延や中止を示唆しているかもしれません。
留意点
この表は、あくまで一部の建設資材の価格動向を示すものであり、全ての建設資材を網羅しているわけではありません。
価格変動の要因は複雑であり、この表だけでは断定的な結論を出すことはできません。
今後の建設資材価格の動向を予測するためには、経済状況、需要と供給のバランス、政策動向など、様々な要因を考慮する必要があります。
塩ビ管とかは原油によるところもあるので原油を変わりんして、コストは待ったのガソリン価格を載せます
2023年
比較的安定した価格帯で推移: 年初は70ドル台でスタートし、その後緩やかに上昇。夏頃には80ドル台に到達しましたが、年末に向けて再び70ドル台に落ち着きました。
要因:
世界経済の減速懸念や中国の需要低迷が価格を抑制。
一方で、OPECプラスの協調減産や地政学リスクが価格を下支え。
2024年
再び上昇傾向: 年初から上昇傾向が続き、7月時点ではWTIが80ドル台前半、ドバイ・ブレント原油が80ドル台半ばで推移。
アメリカガソリン末端価格
米レギュラーガソリン小売価格と在庫の推移 (2007年1月~2024年7月)
全体的な価格動向
2007年~2008年: 価格は大きく変動し、2008年夏にピークを迎えた後、急落。
2009年~2014年: 比較的安定した価格帯で推移。
2014年後半~2015年初頭: 原油価格の下落に伴い、ガソリン価格も大幅に下落。
2015年~2020年初頭: 緩やかな上昇と下降を繰り返しながら、比較的安定した価格帯で推移。
2020年春: 新型コロナウイルスの影響で需要が減少し、価格が急落。
2020年後半~2022年初頭: 需要回復と供給制約により、価格が急騰。
2022年夏: ピークを迎えた後、緩やかに下降。
2023年~2024年7月: 比較的安定した価格帯で推移。
直近の状況(2024年7月)
価格は1年前と比較して低い水準で推移。
大きな変動は見られず、安定している。
これに
前回までの資料です
ここまでがデーターです。
前回の記事も載せておきます
ロイター 7/13
内容はこんな感じ
米6月PPI、予想上回るも9月利下げ観測変わらず
6月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.2%上昇と市場予想を上回ったが、穏やかな上昇にとどまり、FRBの9月利下げ観測は変わらなかった。
サービス価格が上昇した一方、財の価格は下落した。
コア指数は変わらず、前年比では3.1%上昇。
PPIとCPIに基づくと、FRBが重視するコア個人消費支出(PCE)は6月に約0.13%上昇となる見通し。
9月の利下げが見込まれているが、7月に予想外の動きが起こる可能性も完全には排除できない。
最後ですね。7月の予想外の動きをは何をさすのでしょうか?
最終需要財
食品:
7月の猛暑による影響で、一部農作物の供給が逼迫し、価格上昇の可能性。
ただし、全体的なインフレ鈍化傾向やコストコなどの好調な業績を考慮すると、上昇幅は限定的と予想。
予測: 前月比0.3%上昇
エネルギー:
原油価格は7月も高値圏で推移しており、ガソリン価格も上昇。
サウジアラビアの減産延長や地政学リスクが供給懸念を強める。
予測: 前月比0.5%上昇
中間需要財
工業製品:
アルミニウム、銅などの非鉄金属価格は下落傾向。
天然ゴム価格は6月に反発したが、7月は再び下落。
半導体市場は好調だが、夏休みによる生産減の可能性も。
自動車販売は減少傾向で、部品コスト上昇の可能性。
化学製品は需要減退とコスト上昇の圧力。
鉄鋼製品は輸入増加と国内出荷減少の影響を受ける。
予測: 前月比0.1%上昇
建設資材:
建設業の雇用増加と賃金上昇は、資材需要の高まりを示唆。
セメント、コンクリート製品は引き続き高値安定。
原油価格上昇は一部資材のコスト増要因。
予測: 前月比0.3%上昇
加工段階別
原材料: 原油価格上昇の影響を受けるが、他の原材料価格の下落傾向が相殺。
予測: 前月比横ばい
中間財: 工業製品と建設資材の上昇が全体を押し上げ。
予測: 前月比0.2%上昇
最終財: 食品とエネルギーの上昇が主導。
予測: 前月比0.4%上昇
世界経済の視点
中国経済の減速: 世界的な需要を冷やし、原材料価格の下落圧力に。
米中対立: サプライチェーンの混乱やコスト上昇のリスクを高める。
金融引き締め: 世界的な利上げは、経済活動を抑制し、需要を減退させる可能性。
「7月の予想外の動き」とは?
FRBの利上げ: 7月のFOMCで0.25%の利上げが決定された場合、市場にサプライズとなり、PPIにも影響を与える可能性。
地政学リスクの顕在化: ウクライナ情勢の悪化や中東情勢の緊迫化など、新たな地政学リスクが発生した場合、原油価格が急騰し、PPIを押し上げる可能性。
自然災害: 大規模なハリケーンや洪水などが発生した場合、サプライチェーンが混乱し、PPIに影響を与える可能性。
結論
7月のPPIは、緩やかな上昇が見込まれます。特に食品とエネルギー価格の上昇が全体を押し上げるでしょう。ただし、世界経済の減速や金融引き締めなど、下落リスクも存在するため、注意が必要です。
数値で言えばこんな感じではないかと
予測
総合PPI: 前月比0.2%上昇、前年同月比2.4%上昇
コアPPI: 前月比0.1%上昇、前年同月比2.7%上昇
つまり
総合PPIは前月比は予想通り。
前年比では前年2.6%から下がり2.4%
コアPPIは前月比+0.1で、予想より下
前年比では前年3.0%から下がり2.7%
ではないかと思います。計算にはAIを使いました。こんな計算は自分ではできません。
いつものことですがトレードは別です。前日までの報道と傾向。そして織り込みが進んでいるかです。悪い結果が出ても利下げ期待が既に織り込みが進んでいるいでのであればドル安にはならない可能性があります。
CPIにも影響があるので、悪い結果でドル安になっても急速に織り込まれ、CPIでは動かないパターンもありうるのではないかと思います
もしトレードをするのであれば、損切ラインを考えてからエントリーがしてください。トレードは自己責任で行ってください。
しかしここまで自分でも苦労してまとめたのですから
一応プランはあります。
PPI悪化、CPI悪化でドル安が前提ですが
それで小売りは結果に変らずドル買いでいいのではないかと
そうです。織り込みが終わったら買うというシナリオです
そのためにもあと何個か調べないといけないことがあります
まとまれば記事にしますので当てにしないでください(笑)
そんな感じです
あとがき
ちょーめんどくさい。なんだよ、データーほとんど6月分で、変わりの資料を見つけるの時間が掛かった。その割には地味な作業。
それにもっと悪い数字がでるかおもえば、誤差内
逆にいい数字が出るかと言われば、そこまではないと思います
やはり、結果を見てからのシナリオが本命でいいのではないかと思います
当たりましたら、褒めてください(笑)
今後共によろしくお願いいたします
以上
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