救急救命士学習記録No.3
救急救命士国家資格を取得するために、学習している個人的な記録。
中々上手く学習できているか自分でも不安ですが、なんとか記録(アウトプット)して知識を増やしていこうと思います。
それでは、今日もD問題からの出題です。
45歳男性。事務室で突然の頭痛が出現し嘔吐したため同僚が救急要請した。
救急隊到着時観察所見:意識JCS2。脈拍100/分、整。血圧230/140mmHg。麻痺はなく、頭が痛いと繰り返していた。
傷病者の病態について誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 頭蓋内圧が高い。
2 高血圧脳症である。
3 脳血流量が減少する。
4 平均血圧は170mmHgである。
5 脳血管の自動調節能が破綻する。
正解は3 脳血流量が減少する。
解説
問題のポイントとして、「突然の頭痛が出現し嘔吐したため」、「血圧230/140mmH g」、「頭が痛いと繰り返していた」が挙げられるので、くも膜下出血を疑う。
4 平均血圧は170mmHgである。は平均血圧の出し方
脈圧÷3+拡張期血圧=30+140=170mmHgなので、正しい。
5 脳血管の自動調節能が破綻する。は平均血圧が150mmHgを超えると脳血管の自動調節能が破綻するため、正しい。
となると、1、2、3のうちどれかが違うということ。
1の頭蓋内圧が高い。というのは嘔吐しているし、高そうと思う。
2の高血圧脳症については、正常だと脳血流は自動調節能により、一定に保たれており、血圧が上昇すると能血管は収縮する。しかし、平均動脈圧が150mmHgを超えてしまうと、自動調節能が破綻し、脳血管の拡張する。その結果、毛細血管に圧負荷がかかり、血漿が血管外に漏出し脳浮腫をきたす。頭蓋内圧は亢進し、頭痛、悪心、嘔吐、意識障害、痙攣発作などを起こす。
この傷病者は、くも膜下出血だとしても高血圧脳症であるので、3の脳血流量が減少するとは言い難い。
なので、正解は3 脳血流量が減少する。
平均血圧の出し方、高血圧脳症を理解していれば正解が導ける問題でした。