就活はキツネとタヌキの化かしあいではない
最近、電車で都内を移動することが多くなりました。
今、地下鉄のドア横に多く見られる広告の話です。
新卒の就活生向けのキャリタス就活というナビサイトの広告。
キャリタスは、以前は株式会社ディスコという会社名で、「日経就職ガイド」のブランドで展開していたサービスです。今は日経というブランドを前面に押し出していないようです。私が学生の頃はリクルート、マイナビに次ぐ三番手でしたが、今は上位2社には少し水をあけらている印象です。
で、その広告のコピー。
本音をきく、
本気でこたえる
就活には、答えがない。
明確な成功も、失敗もない。
だから何度も悩み、迷う。
ときには立ちすくみそうになる。
でも、だからこそ。
迷ったら、本音に近いほう。
就活のノウハウとか、社会の常識なんかより、
あなたが「こっちだ」と思えるほうへ。
何か新鮮だな、と思ったのはきっと句読点が多いからでしょうか。
最近の若者は、句読点が怖いと聞いたことがあります。確かに、30代でもLINEやチャットで句読点の全然ないメッセージを送ってきたりします。
それはともかく、
本音を言おう、というメッセージはいいですね。
面接をしていて、きれいに本音を隠して、模範解答に近い答えが悪いとは全然思いません。
それもコミュニケーション能力が高くないとできないことかもしれません。
でも、10人の中から1人選ぶような選考だと、そういうコミュニケーションの人が選ばれることは少ない気がします。
今、自分が面接してきた20,000人超の人の中で、「この人を是非採用したいな」と思った人は結構印象にあります。38年前のことでもよくおぼえています。
その中に、「きれいに本音を隠す人」は1人も入っていません。
キツネとタヌキの化かしあいで入社しても、その生活は決して豊かではないと思います。
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