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障がい者雇用:業務の切り出しの難しさ

しばらく原因不明の頭痛が続き、文章を書く気になれなかったのですが、すっかり頭痛も収まり、また少しづつ投稿していこうと思います。

現在、障がい者雇用としては、2社で業務委託をいただいています。
採用が順調に進んでいても、次に直面するのが、どうやって業務を切り出すか、つまりどんな仕事をしてもらうか、という問題です。

2社は、いずれも創業100年を超える製造業です。もちろん、障がい者雇用の経験はありますが、身体・知的の障がいの方がほとんどで、精神・発達障がいの方の採用の経験はほとんどありません。

ですから、精神・発達の障がいの方を採用して、どんな仕事をしてもらうか、どんな仕事ができるのか、一から考えていかなければなりません。

本社内では、清掃やメール室などの業務は外部に委託しているため、作業系の業務はほとんどありません。また、典型的なBtoBのビジネスのため、伝票の入力作業なども専門に切り出すほどの業務量ではない。

一方で、精神・発達障がいは、類型はあるものの、100人いれば100通りの特性があり、どんな仕事ができるのか、向いているのか一人ひとり違います。

では、社内に切り出せるような業務がないかといえば、絶対にたくさんあります。
が、歴史のある大企業ほど仕事の切り出しには抵抗があるのが普通です。
本来なら、障がい者雇用を機に、業務プロセスを見直し、極力属人的な仕事を減らしていくべきなんですが、社員個人としては抵抗があるようです。

採用を業務委託で受けている部外者としては、なかなかそこに切り込んでいくのは難しいです。自分の会社だったとしても難しそうですね。
現状、経営陣は危機感を共有してくれていて、社内に号令はかけているものの、なかなかうまくいっていません。
まあ、外部の専門家として空気読ますにズケズケ言う、という選択肢もありますが、あいにくそういうキャラじゃなくて。

そういう企業が世の中にはたくさんあって、そこで業績を伸ばしてきたのが、エスプールなどの「農園ビジネス」です。
「雇用率を金で買っている」などと批判を受けているビジネスではありますが、この存在そのものを否定する気はありません。
このおかげで就労が叶う人も多くいるし、本業の中で業務の切り出しができない会社の責任でもあります。

人材派遣会社などで、営業が顧客向けに持参するお菓子を特例子会社で作っている、という例もあります。
少しでも多くの生産的な仕事を作っていきたいですね。

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