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善意の搾取

仕事の合間に、ケアマネさんへ年末年始の挨拶回りに行った。

「訪問治療をやめてケアマネに復活したのかと思った」とか
「また、ケアマネやってくださいよ」とか、
「ケアマネが足りないんですよ」

といったお言葉を、行く先々で言われた。

まだ自分は期待されている人材という評価は有難いが、現状ではその気は無い。

毎日、朝一番で担当ケアマネや地域包括にいろいろなクレームの電話をしてくるKさんを引き受けた事や、経済的に困窮しているにも関わらず生活保護は断られたうえ、ご主人はパーキンソン病になり、それに絶望したアル中の奥様は自殺未遂を起こし、その後認知症と肝硬変が進み入院を余儀なくされ、その入院の最中、ご主人はショートステイ先で急死。しかし遠方に住む一人息子は親に無関心でなかなか連絡が取れず、仕方なく互助会の人と連絡を取り、遺体の引き取り等の段取りまでつけた、なんて本来の仕事以外の事までやらざるを得ない事があった。本当に様々な困難事例を解決してきた。

そんな実績は、社内では何故か全く評価されなかったが、各地域包括や他の居宅事業所の中では結構な評判になっていた事を退社後に知った。この評判が今の仕事の口コミに繋がった。本当に有難いと思っている。

今の自分の仕事が楽だとは言わないが、介護に関わる仕事はケアマネにしてもヘルパーさんやデイサービス担当などの現場の仕事にしても、本当にキツイ。割に合わない。

かつて勤めていた職場のボンクラ社長は、現場の職員がどういう気持ちで利用者さん達に向き合っていたのか、知っていたのかわからないけど、職員は薄給にもかかわらず、大きくて純白のBMWっていう車を乗り回していた。

自分は介護業界に戻りたいとは思わないが、そこで働いている職員の方々には、いつも最大限の敬意を持って接しているつもりです。

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