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子どもは無邪気?なわけあるか

子どもは無邪気
なんて嘘だと、
わたしは知っています。

何故かと言うと
わたしが無邪気じゃなかったから。

ここに例外が、確実に1人はいるから。

兄が怒られているのを横目に見て、あーあれはダメだろうねと思って、自分のときは逆を行く、とかしてましたから。

末っ子のわたしがニコニコしてアホっぽいことを言ってれば、家族の雰囲気が底上げされるのを知ってて、無邪気を演じてましたから。

だから、無知や不出来を開けっぴろげにして周囲の大人の微笑みを誘っている子どもを見て

「いいわねー子どもは無邪気で」

とか言ってる人を見ると
え?と思います。

やらなかったの?
あなたは子どもの頃、
そういう計算をしなかったの?
ほんとに無邪気だった時代があるの?

世の中には本当に色々な人がいますから、裏表のない、言ってることと腹の中がほぼイコールって人も、いるのかもしれませんね。

でも、少なくともわたしは、物心ついたときからそういう子どもではありませんでした。

だからこそ『ちびまる子ちゃん』に出会ったときの衝撃は半端ではありませんでした。

いる。

わたしが
ここにいる!

少女漫画といえば

全員なぜか見目麗しい(か、稀に末摘花的なキャラクターが1〜2人くらいドタバタする)登場人物たちが、目をキラキラさせて恋を語り、綺麗な涙を流す

もしくは、ドジっ子のダメ子ちゃんがパンをくわえて走っているとクールなイケメンと道端でぶつかり、初めは反発し合う2人は徐々に惹かれ合う

大体どちらか2パターンだと思っていたのに

要領の悪いお姉ちゃんの裏をかき
善良なおじいちゃんの同情をひき
末っ子という立場を最大限に利用する
まる子が、そこに息づいている。

彼女をわたしは、他人とは思えませんでした。

あの時代、ちびまる子ちゃんに振り切ったさくらももこ先生って、本当にすごい人。

意地汚い子ども、というのは大人にとって存在を認めにくい、飲み込みにくいものなのかもしれません。

でも、子どもの世界にも性悪や卑怯なのは確かにいて、苛烈な駆け引きも存在します。

大人のように上手に取り繕えないが故にそれはより顕著に残酷に表面化する…という経験を、今大人になった人たちだって少しは経ているはずなのに

よく、子どもは無邪気ねって微笑めるなー
それ、まじで、本心で言ってんのかなー
あの頃のこと、忘れたの?
見えてないまま大人になったの?
それとも、美化してんの?

と、不思議に思うのです。

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