大きな声では言えませんが
同僚が「大きな声では言えないんだけどさ…」と、電話でコソコソ何やら話していました。
業務時間中に、
自席で、
会社の電話と回線を使って、
大きな声で話せないことって、
何?
わたしは子どもの頃から「内緒話」というやつがきらいでした。
本人に聞こえるか聞こえないかギリギリのところを狙って囁かれる悪口とか、「他の子には内緒だよ」と言いながらクラス全員に言い触れ回る嘘つき野郎とか。
「仲のいい子にしか教えなーい」というグループの連帯感を高める為だけの秘密とやらもきらいでした。
内緒話は、言うほうはいいかもしれないけど、
聞くほうにとって非常に負担です。
だって聞くか聞かないかの決定権は基本的に与えられないし(勝手に喋りやがるから)、聞いてしまって荷が重いからと言って他の人に喋ったら「内緒」の約束を破ることになる上に、打ち明けた人に自分が背負いきれなかった荷を負わせることになります。
あ、これ
「不幸の手紙」(チェーンメール)みたいですね。
不幸の手紙はなるべく受け取りたくない。
だからわたしは、大きな声で言えないような悪口も秘密も内緒話も、聞きたくないのです。
以前、ある会社の筆記試験で、面接官数名が後ろの席でずーーーっとコソコソ話をしていたことがあります。
内容は分からない、でもたまに単語は聞こえてくる、くらいの音量で。
ものすごくストレスで、何度立ち上がって「やめてください」と注意しようかどうしようか逡巡して、結局言いませんでした。
あの時立ち上がっていたら、入社試験に落ちていたのでしょうか。
そうしたらあの会社に入ることも、心に傷を負って部署異動することも、辞めることも、今の会社に入ることも、夫と結婚することも無かったのかもしれない。
運命変わっちゃうわ。
だから言わなくて結果的にはよかったのですが、言ってやりゃよかったと今でも腹が立ちます。
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人は時とともに学びを得て変わっていくものですが、内緒話がきらいなのは子どもの頃から今まで変わっていないことの一つです。
アンフェアな感じと、ヒトの性格の悪い、汚い、どす黒い部分が垣間見える感じが嫌なのかもしれません。
そこでわたしは
「コソコソするのきらいですよ!」という意志表明として、
コソコソ話された内容を、大き目な声で復唱する
という対策を、たまに実行しています。
(こんなことしてるから、友だちがいないのかもしれない)